11:11:11の紹介:2011年アメリカ,スペイン映画。「ソウ」シリーズで知られるダーレン・リン・バウズマンの監督・脚本作品。ホラー小説家のジョセフは、火事で妻子を失ってからというもの失意の日々を過ごしていた。火事の原因は放火で、犯人はジョセフのファンだった。それ以来、神の存在を全く信じることができず、牧師の父親とも疎遠になっている。そんな彼に、なぜか頻繁に11という数字が目に入るという現象が起こる。この数字に意味はあるのか。その秘密に辿り着いたとき、ジョセフは自分に託された使命を理解する…。
監督:ダーレン・リン・バウズマン 出演者:ティモシー・ギブス(ジョセフ・クローン)、マイケル・ランデス(サミュエル・クローン)、ウェンディー・グレン(セイディ)、アンナ(アンジェラ・ロサル)、ブレンダン・プライス(グラント)、デニス・ラフター(リチャード・クローン)、ルイス・ソレル(ジャヴィエー)ほか
映画「11:11:11」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「11:11:11」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「11:11:11」解説
この解説記事には映画「11:11:11」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
11:11:11のネタバレあらすじ:起
ホラー作家のジョセフは、今朝もまた悪夢にうなされてとび起きました。時計を見ると午前11時11分。夢の内容はいつも同じ。燃え盛る炎の中、妻のサラと息子のデヴィッドが悲鳴を上げているのです。ジョセフの妻子は火事で亡くなっていました。ジョセフの小説のマニアが、彼の家に放火したせいでした。デヴィッドが亡くなった時刻もまた11時11分。それ以来、苦しい胸の内を日記に書いて吐き出していたジョセフ。聖職者の父と弟を持ちながら、神の存在を信じない人間になっていました。翌日は11月8日。家族を亡くした人々の互助会に出席したジョセフは、若い未亡人セイディと知り合います。彼女もまた日記をつけていると言い、ジョセフに新しいノートをプレゼントしてくれます。ジョセフは礼を言い、車で走り出した直後に衝突事故を起こして救急車で運ばれます。目覚めたジョセフは無傷でした。相手の運転手は死亡。医者は「奇跡だ」と驚いています。「死にたいと思っていたのに死ねないなんて」と言うジョセフを、見舞いに来たセイディが励まします。彼の腕時計は事故の衝撃で壊れていました。文字盤を見たジョセフはハッとします。11時11分で止まっていたのです。
11:11:11のネタバレあらすじ:承
ジョセフが帰宅すると、何年も疎遠だった弟から電話があります。父親が危篤なので会いに来てほしいとのこと。11月9日、スペイン・バルセロナの実家に戻ったジョセフ。脚が悪い車椅子の弟サミュエルと、父親の看護人アンナに迎えられます。サミュエルは、屋敷の敷地に監視カメラを設置していました。真夜中、奇妙な人影が映るのです。信心深いアンナが「悪魔よ」と言うのを聞き、そんなばかなと受け流すジョセフでしたが映像の時刻を見ると11時11分。驚いた彼は、11・11という数字をネットで調べます。しかし、「11・11は魂を覚醒させる」「守護神」「信託」など、わけのわからない内容に混乱します。11月10日。アンナは嫌がるジョセフを礼拝に連れて行きます。サミュエルの説教が終了すると、信者の男性ハビエルが何かに怯えて銃を取り出します。ジョセフがなんとか制止しますが、理解できない何かが起こりつつあると感じます。母親の墓参りに行くと、彼女の命日もまた11月11日です。サミュエルは単なる偶然だと取り合いません。ジョセフは監視カメラの過去の映像をチェックします。敷地内にうごめく、フードを被った謎の集団。彼らが映っているのは全て11時11分。ゾっとしたジョセフは、明日11日の11時11分に何かが起こると確信します。そんな中、ジョセフのエージェントであるグラントから電話があります。彼は、ジョセフが書いていた日記をこっそり出版社に売り込んでいました。出版社が数百万ドルで買い取ると言ってきたぞとグラントは大喜び。ジョセフはまたもや不吉な予感に襲われます。
11:11:11のネタバレあらすじ:転
ジョセフは、行方不明になっているハビエルが通っていたというオカルト書店を訪れます。店主は、11を見る者は“覚醒者”であり、“中間者”と呼ばれる邪悪な存在から神を守る存在なのだと言います。ベッドで苦しんでいるジョセフの父親もまた、「お前の弟は特別な存在だ。お前が彼を守るのだ」と言っていました。ジョセフは、もしや自分が弟を守る“覚醒者”なのでは?と考え始めます。そしてついに11日。ジョセフは弟に屋敷を出ようと言いますが、サミュエルは嫌だと言います。部屋のシャンデリアがサミュエルめがけて落下し、ジョセフは寸でのところで弟を助けます。ジョセフを心配したセイディが、アメリカからやって来ました。彼女にバルセロナを案内している時、ジョセフの目の前にいきなりハビエルが姿を現します。しかしすぐに消えました。屋敷に戻ると、父親が亡くなっていました。父親の命日もまた11月11日となったのです。サミュエルは泣き出します。ジョセフはハビエルの家に行き、彼の部屋を探ります。怪しい書物や写真に囲まれた部屋で茫然としていると、ハビエルが現れてジョセフに発砲します。
11:11:11の結末
ジョセフは負傷したまま帰宅し、サミュエルを探します。弟は、一足先に現れたハビエルを射殺していました。時計を見ると10時50分。ジョセフはサミュエルを連れて屋敷を出ようとしますが、サミュエルに「父親が書いた記録ノートを取ってきてほしい」と頼まれ、二階へ駆け上がります。時計が11時を指し、屋敷の中は真っ暗になります。ついに姿を現したのは、邪悪な形相をした“中間者”でした。彼は叫ぶサミュエルをさらって行きます。フードを被った者達に囲まれたサミュエルは、空中に浮きあがって悲鳴を上げていました。ジョセフは弟を庇って、自ら中間者の剣に刺されます。瀕死のジョセフの目の前で、歩けないはずのジョセフが立ち上がり、「これが奇跡だ」と笑います。サミュエルは神ではなく、悪魔でした。中間者は“悪魔”のサミュエルを滅ぼそうとしていたのです。言葉を失うジョセフに、サミュエルが言います、「兄さんの伝説は永遠に語りつがれる。これが新しい宗教の創世記だ」。その手には、父親が書いた新しい“聖書”がありました。その後。ジョセフが残した神を批判するビデオや日記が世の中に出回ります。そしてサミュエルは、兄に命を救われて奇跡を起こした者として、全く新しい宗教の教祖となっていました。彼の教会には大勢の信者がおしかけています。その中にアンナやグラント、そしてセイディの顔もありました。
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