映画「阿修羅のごとく」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
阿修羅のごとくの紹介：2003年日本映画。綱子、巻子、滝子、咲子の四姉妹は、父親・恒太郎に愛人と子どもがいたことを知り、集まって話し合います。母親・ふじに知られないように、どうすれば善いのか答えがでません。当の二人は何事も無く老後を過ごす夫婦にしか見えません。4姉妹の長女は不倫、次女は夫に女の気配、三女は、更新所の男に求める愛され、四女はボクサーとの恋愛に振り回されています。それぞれが、父親の浮気をきっかけに互いの抱える不安を知ることになります。気づいていても、面に出さない、心に阿修羅を持ち続ける女たち・ホームコメディー映画。
監督：森田芳光 出演者：大竹しのぶ（三田村綱子（長女））、黒木瞳（里見巻子（次女））、深津絵里（竹沢滝子（三女））、深田恭子（神内咲子（四女））、小林薫（里見鷹男）、中村獅童（勝又静男）、ほか
この解説記事には映画「阿修羅のごとく」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
昭和54年の冬。長女・綱子、次女・巻子、三女・滝子、四女・咲子の四姉妹は、滝子の声かけで集まります。滝子が興信所に調べさせて父親・恒太郎に愛人と子どもがいたことを報告します。直接恒太郎に問いただすことが出来ません。四人の姉妹たちも、各々に悩みをかかえていました。綱子は、未亡人で、お花の師匠をしており、出先の料亭の亭主・枡川貞治（坂東三津五郎）と不倫関係を持っています。急に尋ねて来た巻子にその現場を見られてしまいます。しかし、巻子は攻めるわけでもなく、自分の夫・鷹男に女がいることを話します。滝子は興信所の勝又静雄から愛人の子供は、恒太郎の子供ではないことを聞いて安心します。咲子が母・ふじに話したいことがあると連絡します。巻子は咲子が父親のことを話すのだと思い、止めに来ます。ところが、咲子は交際している新人ボクサーの陣内英光（RIKIYA）を両親に紹介しただけでした。滝子の勤めている図書館に恒太郎が顔を見に立ち寄った時に、お父さんたちを見たと告げますが、恒太郎は驚いた素振りもなく、あっそうかと言って立ち去ります。綱子が、料亭に花を生けに行った時に、突然解雇を言い渡されます。貞治の妻・枡川豊子（桃井かおり）は、気づいていたのです。料亭の水場で、綱子がうすばたを洗っている時に、うしろから超えを掛けられて鷹男を貞治と間違えて恨み言を言ってしまいます。鷹男は秘書の赤木啓子（木村佳乃）と待ち合わせしていたのです。ボクシングの試合で英光がダウンして、病院に運ばれます。付き添いをする咲子に太郎がはお金を財布ごと渡してやります。滝子が外で弁当を食べている時に、静雄がジャムパンを持って一緒に食べ静雄に好きですと告白されます。巻子の家に、咲子が勤め先の喫茶店で倒れたと連絡があり、迎えに行きます。巻子と滝子が咲子をアパートに送って行くと、英光が他の女と一緒にいる所に遭遇します。咲子は二人が食べた丼を見て怒ります。英光が減量しているので、自分も同じように減量して、倒れたのです。英光にそんなの迷惑だと言われ、咲子は出て行きます。滝子が雨の中、傘がなく困っていると、静雄が傘をさしかけて送ってもらいます。静雄の求愛に対して、素直になれない滝子ですが、お互いに雨から庇いながら歩いて行きます。咲子は、アパートにもどり、妊娠していることを英光に告げて、元の鞘に収まります。
昭和54年の夏。恒太郎と土屋友子（紺野美沙子）と息子の三人は、遊園地で楽しそうに笑っています。咲子から巻子に電話があり、新聞の投稿ランに三人姉妹のことを書いたのは巻子だろうと文句を言います。内容は、以前、四人が集まって話した、父親に愛人がいたと言う話しでした。姉妹の誰も出してはいませんでした。新聞を母親が見たら大変だと思い実家に走ります。巻子は実家に走りこんで、新聞を取り上げます。静雄のアパートが火事で燃えて焼きだされてしまったと滝子に話します。英光はついに、新人王のタイトルを獲得します。祥子は大きなお腹で、インタビューを受けて、幸せそうです。静雄は滝子の実家に住まわせてもらうことになりました。母親が留守で、実家には恒太郎と静雄と滝子の三人だけです。食事の時に突然、静雄が恒太郎のことを調べたのは自分でそれがきっかけで滝子と交際したことを話し、自分は滝子を大耳にして、絶対浮気はしませんと宣言しました。恒太郎はそれを聞き、大笑いをします。鷹男が胃カメラで気分が悪くなったと聞いて、巻子が病室に入ります。中に啓子がいて、自分のコートが啓子と同じ物だと気がつきます。彼女のコートを気に入って、同じ者を滝子に買ったといいわけします。巻子は二人の関係を疑います。自宅で巻子は母親が可愛そうだと言い、100段の会談を98段目にまっさかさまに落とされたようなものだと鷹男に話すのです。何も言わず、鷹男は巻子を引き寄せて抱きます。実家で、滝子が静雄との結婚の意思を伝えます。英光を結婚式に呼びたくないと話すと、恒太郎は静雄にしこりが残ると窘めます。説得されて、家族だけの結婚式をすることになりました。結婚式当日、英光がよろめき静雄のモーニングが汚れてしまいます。騒ぎになりますが、恒太郎が、時間が経てば笑い話になると収めます。式の途中で、英光が倒れてしまいます。咲子の家に巻子が尋ねて来た時、英光が異常な行動を起こします。
鷹男がアパートに行くからと巻子に電話をかけてきて、途中で切れます。巻子は、相手をまちがえたんだとと苦笑して、ビールを投げつけます。綱子の家では、豊子が貞治がここに来ていないか押しかけてきてもみ合い騒ぎになります。豊子がピストルを綱子に向け、置くから貞治が慌てて出てきて、ピストルを見て立ち尽くします。豊子が引き金を引くと、水が出て綱子にかかります。呆然とした二人を見て、豊子がは笑いながら出ていきます。庇わなかった貞治を怒って綱子は追い出します。実家で、ふじと四姉妹が集まり白菜を浸けています。作業が終わり、ふじが買い者に出ます。そこに、英光が倒れたと電話がかかります。咲子は飛び出します。巻子は滝子に、英光のことを口止めされていたと話します。滝子と咲子は小さい頃から張り合っていて、惨めな自分を滝子に知られたくなかったのだろうと話します。英光は頭に胞体で覆い意識のない状体でベッドに寝て、傍に咲子が座っています。綱子は見合いの席を離れて、貞治にいまさら会いたいと電話します。貞治が離婚すると言うと綱子は首を振ります。どうすればいいと貞治が言うと、綱子はわからないと応えます。
昭和55年正月。恒太郎夫婦は年賀状を見て、咲子を除く姉妹は吹く笑いをしています。日が変わり、巻子とふじは高級レストランで食事をしています。レストランを出てふじが買い者があるからと別れます。遊園地の球憩室。友子が恒太郎に結婚しようと思っていますと話します。恒太郎は戸惑いながらも、それはよかったじゃないか、おめでとうと言い、友子は涙します。ふらふらと歩いている巻子がふじを見つけます。友子のアパートが見える場所に立っていました。巻子がその場を離れようとして、自転車を倒し、その音でふじが振り返ります。怪訝な顔をして、笑顔を見せた後、崩れるように倒れます。病院で意識不明でベッドに眠るふじの周りに姉妹たちがうつむいています。恒太郎が病室に入ると巻子はふじが倒れたのは、あの人のアパートの前だと言い、ふじが愛人がいたことを知っていたのにだまっていたと堰が切れたように話し、恒太郎の頬を打ちます。鷹男は恒太郎を弁護するように、お母さんは許していたと言うと、巻子は許してなんかいない、許している人が何故あの人のアパートの前に立っていたのと反論します。滝子がお母さんは悔しかったのおとうさんを好きだったのと責めます。恒太郎は友子が結婚すると話します。恒太郎を残しみんなが外に出ます。恒太郎はふじの横で、振られて帰って来たよと涙します。ふじの顔が笑顔を浮かべているように見えました。葬儀で姉妹はばたばたしています。咲子がふらふらとスーパーの品物を万引きして捕まります。その後、スーパーの店員から電話があり、万引きしたことでお金をゆすられます。巻子の所に来ていた滝子が咲子からの電話を受け、おどされていると知ります。咲子は、スーパーの店員を病室に連れて来て、寝ている英光を見せます。自分のような不幸な物を何故ゆすると攻めます。すると、滝子と静雄が入って来て、店員を一括すると店員は逃げて行きます。滝子と咲子が何故対抗するようになったか子供の頃の話しをし理解し合います。巻子が鷹男が止まっている旅館にやってきます。そこに、啓子が現れ、自分は来月結婚するので出席してほしいと話します。巻子は笑いながら承知します。ふじの墓参りに家族全員がお参りします。実家で姉妹はたんすの仲から新聞社の風痘とお礼のボールペンを見つけます。昔、父の愛人の話しを投稿したのは、ふじだと判ります。姉妹は、ふじの、粋なしっぺ返しに笑います。
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