新しい靴を買わなくちゃの紹介:2012年日本映画。脚本家・監督の北川悦吏子が原作を担当。フランス旅行で一人の日本人女性に偶然出会ったカメラマンの青年の、大人の3日間の恋愛を描いた作品。主演はパリ在住の女優・中山美穂。そして岩井俊二がプロデュースを担当。
監督:北川悦吏子 出演:中山美穂(アオイ)、向井理(セン)、桐谷美玲(スズメ)、綾野剛(カンゴ)、ほか
映画「新しい靴を買わなくちゃ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「新しい靴を買わなくちゃ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
新しい靴を買わなくちゃの予告編 動画
映画「新しい靴を買わなくちゃ」解説
この解説記事には映画「新しい靴を買わなくちゃ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
新しい靴を買わなくちゃのネタバレあらすじ:起
妹・スズメ(桐谷美玲)の付き添いで、フランスのパリ観光にやって来たカメラマンのセン(向井理)。パリに着いた二人はタクシーに乗ってホテルに向かう途中、スズメの提案でタクシーから降りて写真を撮ることにします。写真のセッティングをさせている間に、センのスーツケースをトランクからそっとおろすスズメ。そしてすきを見計らってスズメはタクシーに乗り込み、運転手に急いで逃げるよう指示します。
実はフランスにいる日本人の彼に会うのが目的で来たスズメは、フランスに着いてしまえば兄は用なしと、センを置き去りにしました。突然のことに、途方にくれるセン。そんなところに、一人の日本人女性・アオイ(中山美穂)が通りかかり、センの落としたパスポートを誤って踏んでしまいます。パスポートの顔写真は破れてしまい、驚いて声も出ないセン。
パリ在住で日本人向けにフリーペーパーの編集をするアオイは、センに大使館に行くよう促し、自分の連絡先を渡して立ち去ろうとしました。しかし片方の靴のヒールが折れてしまったアオイは、上手く歩けません。センの持っていた接着剤で靴を直し、アオイは取材先へ、センは大使館に向かいました。
その後センは、「パスポートは何とかなりそうだ」とアオイの携帯に伝言を残し、タクシーに乗り込んでホテルに行こうとします。しかしホテルの行き先を書いた紙をスズメがもっていることを思い出し、連絡をとりますが妹は電話に出ません。
困っているとアオイから電話がかかって来ました。センは事情を説明し、行くはずだったホテルがどの辺にあるのか相談します。するとホテルが判明し、道がわからないセンのために電話でホテルまでアオイが道案内をしてくれました。ホテルにセンが到着すると、心配したアオイがロビーで待っており、その夜は二人で食事をすることになります。
新しい靴を買わなくちゃのネタバレあらすじ:承
二人はお互いの仕事の話をして、少し酔っ払ったアオイはセンを連れて二軒目のバーに行きます。そこでセンは、妹とパリに来た理由を話し始めました。パリに行こうと言い出したのはスズメで、センを一緒に連れて来たのには理由がありました。いつもセンが近くにいることで、スズメの運気が上がるらしく、そのために勝負の時はいつもセンを連れて歩くスズメ。
そして話が弾み、お酒のすすんだアオイは、センの酒まで飲み干してしまい、酔ってかなり上機嫌になったアオイは広場のベンチで寝ようとします。センはアオイを介助しつつ、タクシーで彼女の家まで送っていきますが、ホテルに戻れなくなったセンは、アオイの部屋に泊まることにしました。
一方、スズメは、パリに住む芸術家の恋人・カンゴ(綾野剛)の家を訪ね、久々の再会を果たします。テンションの上がるスズメですが、彼の態度はどこかぎこちありません。
新しい靴を買わなくちゃのネタバレあらすじ:転
次の日、目覚めたアオイは昨晩のことをよく覚えていません。そして浴槽の中で眠るセンを見て驚くアオイ。センが起きてくると、キッチンでアオイが朝食を作っていました。一緒に朝食をとり、アオイがピアノで弾いていた曲や、猫の話になります。三年前にいなくなった猫の話を愛おしそうに話すアオイ。
アオイの家の地下は、友人の女性がドレスを作る作業場として使っていました。ドレスが出来上がるといつもアオイが試着してサイズを確かめます。友人はセンがアオイの古くからの友人だと勘違いし、アオイの子供の話を始めます。
この日、友人宅でイースターパーティーが開かれることとなり、センとアオイ、友人とでキッシュを作ります。そしてアオイが買い物に出かけている間に、センは家を出ていなくなっていました。もうセンとは会えないと思い、ショックでパーティーに出席せず、家で一人寂しく過ごすアオイ。
するとアオイの家にセンがやって来ます。日本に戻るための手続きをしていたセンと、アオイの家でワインを飲みます。酒が入り、センは自分の悩みを打ち明けます。カメラマンであるものの、クライアントの言いなりになっている自分の人生。これでいいのかと自問自答するセンに、アオイはアドバイスをして励ましました。
新しい靴を買わなくちゃの結末
夜、二人は床に敷いた毛布にくるまり、アオイはついに自分の話を始めます。浮気癖のある男性との結婚の末できた子供は、5歳で亡くなってしまい、つらい過去を背負って生きてきました。そんなアオイをセンはやさしく抱き寄せ、二人は一つの布団に横になり、そのまま朝を迎えるのでした。
アオイが朝起きてくるとセンが朝食を作ってくれていました。翌日にはセンは帰ってしまいます。センはカメラマンとしてアオイの取材に同行し、二人でパリを満喫することにしました。そしてヒールが壊れた靴のまま歩いているアオイは、「新しい靴、買わなくちゃ」とつぶやきます。二人で遊覧船に乗ってパリの街並みを堪能し、アオイの好きな場所であるエッフェル塔で写真を撮り、そしてついに別れの時が来ました。アオイはホテルの名前を書いたメモをセンに渡し、二人は長い間抱き合います。
一方、カンゴにパリに来た要件を伝えるスズメ。「結婚してほしい」とプロポーズするスズメは、カンゴがパリに来て半年間ずっと苦しかった胸の内を話します。しかしカンゴは結婚に乗り気ではありません。結婚はできないと言われ、腹を決めたスズメは別れを伝えてホテルに向かいました。
センが日本に帰ったある日のこと、アオイの元にセンから荷物が届きます。中には手紙と美しいヒールの靴が入っていました。アオイは早速履いて路地を歩き、パリの風を感じるのでした。
以上、映画「新しい靴を買わなくちゃ」のあらすじと結末でした。
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