アズミ・ハルコは行方不明の紹介:2016年日本映画。山内マリコの長編小説「アズミ・ハルコは行方不明」を蒼井優、高畑充希ら主演で映画化。地方都市で突如姿を消した安曇春子を軸に、さまざまな人物の地方都市独特のやるせない感情や行き場の無い生き方をキャッチーに描いた作品です。
監督:松居大悟 出演:蒼井優(安曇春子)、高畑充希(木南愛菜)、太賀(富樫ユキオ)、葉山奨之(三橋学)、石崎ひゅーい(曽我雄二)、菊池亜希子(今井えり)、芹那(杉崎ひとみ)、国広富之(社長)、加瀬亮(警官・沢井)、ほか
映画「アズミ・ハルコは行方不明」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「アズミ・ハルコは行方不明」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
アズミハルコは行方不明の予告編 動画
映画「アズミ・ハルコは行方不明」解説
この解説記事には映画「アズミ・ハルコは行方不明」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
アズミハルコは行方不明のネタバレあらすじ:起
27歳の安曇春子は実家暮らしのOLで、同い年の仲間が結婚する中、家でだらだら過ごしてばかり。しかも過程は地方の祖母に介護疲れの母とそれを見てみぬ振りする父と荒んだ状態でした。一方18歳の木南愛菜は勤めていたキャバクラをやめて、先輩のアドバイス「手に職をつけろ」を鵜呑みにして早速何か資格でも取ろうと考えるほど、あまり将来を考えてないタイプの女子でした。ある日、春子はドラックストアでレジ打ちをする同級生の男・曽我雄二と出くわします。彼女は曽我を送ると、昔彼が住んでいた家に案内します。今は誰も住んでいない廃屋同然のこの場所で過ごすことがあるといいます。しかしある日春子はJKの集団が一人の男性をリンチしているのを目撃し、その男は曽我でした。
アズミハルコは行方不明のネタバレあらすじ:承
曽我を病院に連れて行こうとしますが、まさかJKに殴られて大怪我しましたなど恥ずかしくて知られたくない彼は、あの廃屋に連れて行って欲しいといいます。看病をすると、何故かその場の雰囲気にほだされて、春子は関係を迫って、二人は体を重ねます。愛菜は成人式で、名古屋の大学に行っていたユキオと再会します。行きずりで関係を持つ二人ですが、ユキオの気持ちに反して愛菜は本気で好きになります。ユキオの誕生日に愛菜はアートグラフィックのDVDを買いますが、そのレジを担当したのは愛菜とユキオの同級生、三橋学でした。キャラは真逆でもお互い退屈な日々にうんざりしていたユキオと学はDVDにあったグラフィティーアートで、行方不明者として張り出されていた安曇春子の顔を街中に描きまくります。
アズミハルコは行方不明のネタバレあらすじ:転
春子が28歳なった頃、曽我と連絡が取れなくなることが増えてきます。彼は去年結婚したばかりの同級生と不倫していました。曽我に捨てられた彼女は、再びJK軍団に遭遇します。JKの一人が彼女に来るかと声をかけますが、春子はあまりにもJKとは歳が離れていました。春子は駐車場でタバコを吸うと、まるで煙のように姿を消してしまいます。ユキオと学はキルロイとして活動を続けていますが、ほったらかしにされた愛菜も仲間に入れろと言ってきます。キルロイの活動はSNSでも話題沸騰します。それに反してユキオにとって愛菜は面倒くさい存在になってきます。そしてある日、交番の警官が落書きをした際の罰則を聞くと、ユキオは怖くなって降りてしまい、キルロイはあっけなく解散となります。さらにしばらくしてユキオに呼び出された学はその途中JK集団にリンチされてしまい、警察に保護されるもキルロイとしての活動も知られてしまいました。
アズミハルコは行方不明の結末
警察に捕まってからしばらくすると、学は地元イベントの企画者から、キルロイとして活動していた絵を展示して欲しいと依頼されます。現場ではユキオが設営に関わっており、二人は再びタッグを組みます。しかしイベントが始まると結果は散々。客などほとんど来ませんでした。ユキオは肩を落として再び現場の仕事に戻ってしまい、学も就職先を探すようになりました。夜中、勝手に会場に忍び込んだ愛菜はユキオに捨てられた腹いせに、キルロイの作品に火をつけます。すると行方不明の安曇春子が愛菜に語りかけているかのように感じ、捨てられた愛菜に向かって、そいつよりも優雅に過ごすことこそ復讐だと告げます。そのまま眠ってしまった愛菜を、キャバクラのときに先輩だった女性が起こしに来ます。彼女はあの安曇春子と行動を共にしており、誰にも知られず、悠々自適な生活をしており、自分と同じく捨てられた愛菜を、一緒に来ないかと誘うのでした。
安曇春子が行方不明になる前の話と、行方不明になってからの話が交互になってるので、最初「あれ??」ってなるけど、別角度から同じシーンを撮ったりしてるので「あっあの時このシーンだったのか!」とわかる瞬間が面白かったりします。女の扱いに憤慨して悲しくなると(見てる自分が)女子高生の集団がどこからともなくやって来て、その辺の男を(たぶん目に見える罪はない、この男達には)ボッコッボコにしてくれるし、安曇春子が教えてくれた本当の復習の意味も考えると、これは世の中の理不尽な男に振りまわされてる女の子への応援なのかな?と思った。