映画「天才バカヴォン 蘇るフランダースの犬」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
天才バカヴォン ～蘇るフランダースの犬～の紹介：2015年日本映画。『秘密結社鷹の爪』などで知られるFROGMANが赤塚不二夫の代表作『天才バカボン』と世界名作劇場『フランダースの犬』をコラボレーションさせたアニメーション作品です。悪の組織によって復活したネロとパトラッシュと遭遇したバカボンのパパの運命、そして誰も知らないパパの本名とは…。
監督：FROGMAN 声の出演：FROGMAN（バカボンのパパ／神田輝夫／課長／田辺総理／大沢局長／西河内の子分／校長先生／その他）、犬山イヌコ（バカボン）、上野アサ（バカボンのママ／大島）、澪乃せいら（ハジメ）、瀧本美織（ネロ）、濱田岳（西河内好平）、村井國夫（ダンテ）ほか
この解説記事には映画「天才バカヴォン 蘇るフランダースの犬」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
謎の秘密結社“インテリペリ”が開発したスーパーコンピューター“オメガ”。その完成には世界中の全ての人々の氏名などあらゆる情報の入力が必要なのですが、インペリテリがどうしても情報を掴めない人間が世界に一人だけいました。その人物こそ、誰もその本名を知らない男、バカボンのパパ（FROGMAN）でした。何としてもオメガを完成させたいインペリテリの首領・ダンテ（村井國夫）は手下を送り込み、あの手この手でパパの本名を聞き出そうとしますがことごとく失敗、作戦を変更してパパの長男・バカボン（犬山イヌコ）から直接本名を聞き出そうと目論み、遠い昔に死んだ一人の少年とその愛犬に白羽の矢を立てました。
遠い昔、少年ネロ（瀧本美織）は心ない村人から虐げられて全てを失い、極寒の冬の夜に辿り着いた教会に飾られたルーベンスの絵の前で愛犬パトラッシュ（桃（FROGMANの愛犬））と共に息を引き取り、天使に迎えられて天国に向かいましたが、村人への復讐心を募らせていたネロは自ら地獄行きを望み、悪魔の心を宿しながら人間への復讐の機会を伺っていたのです。ネロはダンテと取り引きし、バカボンの通うボケナス小学校に潜入してパパの本名を聞き出すという条件を受け入れ、パトラッシュと共に現世に復活を果たしました。ダンテからパパは悪人だと刷り込まれたネロは転校生として潜入しますが結局本名を聞き出すことはできず、それどころかパパが立てている壮大な計画に付き合わされることになりました。
バカボン一家と触れ合ううちに、ネロはバカボンがパパをとても誇りに思っていることから、パパのことを破天荒で無茶苦茶ながらも悪人ではないのでは思うようになりました。それと同時に人間への憎しみも薄れつつあったネロでしたが、学校の不良・西河内（濱田岳）はネロが学校に犬を連れ込んでいたことを理由に執拗ないじめや嫌がらせを仕掛け、さらにはネロとパトラッシュは自分たちが『フランダースの犬』の登場人物と思い込んでいる異常者だと周囲に言いふらして回りました。遂に人間への怒りと憎しみを爆発させたネロはパトラッシュ共々覚醒し悪魔の姿へと変貌し、東京の街を襲撃し始めました。ダンテは作戦を変更し、日本政府に対してパパの本名を教えなければ悪魔が東京を火の海にすると声明を出しました。田辺総理（FROGMAN）は部下を引き連れて自らバカボンの家を訪れ、ようやくパパから本名を聞き出すことに成功しました。
ハジメ（澪乃せいら）はインテリペリ本部への侵入作戦を立て、パパとバカボンはオメガに爆弾を仕掛けようと潜入しましたが、そこで人間の姿のネロと再会しました。バカボンは最初からネロがインペリテリと組んでいたことを知っており、友達になりたかったと告げました。ネロはもう手遅れだとして再び悪魔の姿となり、パパはバカボンを救うためにやむなくダンテに本名を教えることにしました。パパの本名は『バカヴォン』…。ダンテは早速その名をオメガに入力しました。しかしその途端にオメガは暴走を始めて爆発、ダンテはオメガ共々爆死、インペリテリも壊滅しました。実は『バカヴォン』が本名だというのは真っ赤な嘘であり、結局パパの本名は誰も知らないままでした。その頃、必死でネロの説得に走ったバカボンが絶体絶命の危機を迎えたその時、パパの壮大な計画“西から太陽が昇る”が実行され、パパの身体が光に包まれました。戸惑うネロにパパは「これでいいのだ」と告げ、よくわからないまま妙に納得したネロは正気を取り戻し、ネロとパトラッシュは西から迎えに来た天使に導かれて天国へと召されていきました。「これでいいのだ」。
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