チチを撮りにの紹介:2012年日本映画。小さい頃他に女の人を作り出ていった父親に会いに行く姉妹の話です。その父が末期癌で長くはないと知らされた母親が姉妹を送り出します。行きすがらに父親が亡くなってしまいますが、小さい頃別れた父親に会いにいった姉妹の複雑な気持ちを丁寧に描いています。自然で生活音が忠実に映像に吹き込まれているのが印象的です。タイトルの「チチ」は父親だけでなく母性の意味が含まれている映画であることからカタカナ表記になっています。
監督:中野量太 出演:柳英里紗(東村葉月)、松原菜野花(東村呼春)、渡辺真起子(母・東村佐和)、滝藤賢一(叔父・西森徹二)、二階堂智(父・西森正高)、ほか
映画「チチを撮りに」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「チチを撮りに」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
チチを撮りにの予告編 動画
映画「チチを撮りに」解説
この解説記事には映画「チチを撮りに」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
チチを撮りにのネタバレあらすじ:父にお別れを
親子3人で慎ましく暮らす東村親子は、長女が小学1年生の時に父親が他に女の人を作り出ていった過去があります。ある日母親の元に父親の兄から「兄が末期癌で余命いくばくもないので会いに来てほしい。」と連絡を受けます。迷った母親ですが、最後に父親の顔を見せたいと思い、病院へ姉妹を向かわせます。その際母親は、父の写真を撮って来てほしいと娘達に頼みます。
チチを撮りにのネタバレあらすじ:突然の訃報
父に姉妹が会いに行く途中、姉妹の父親が亡くなってしまったとの訃報を母親は受けます。急いで娘達に知らせますが、娘達はお見舞いにいく格好のままお葬式に参列することになります。姉妹の元には異母兄妹であるという千鶴という少年が迎えにやってきます。姉妹はお葬式に参列しますが、疎外感を感じながらその場を過ごします。しかも父親の弟のお嫁さんから「遺産を放棄しろ。」と言われ拇印まで押させられます。頭に来た姉はお葬式の父親の写真を撮ってやろうと身構えますが、悲しみにくれる親族を前に何もできませんでした。そしてより一層疎外感を感じます。母親は姉妹達が心配でお葬式へ向かいますが、姉妹達から「遺産を放棄してやった。」というメールを見て、娘たちのたくましさを感じ、家に引き返します。
チチを撮りにのネタバレあらすじ:火葬場での騒動
疎外感を感じてしまった姉妹は、叔父の火葬場まで行こうという誘いを断ってしまいます。寂しそうに姉妹を見つめる異母兄弟の千鶴の眼差しを受けながら帰ろうとします。帰りの道中、妹は姉に怒りをぶつけます。火葬場に行って父親にお別れを言いたかったと。姉も妹に同意し、姉妹は町の人に頼み火葬場に送ってもらいます。火葬場では姉妹を見つけた叔父が火葬を取りやめろと騒動になります。また妹は骨になった父親を写真に撮ったり、姉は父親の骨の一部を万引きするなど、それぞれに大胆な行動を取り、それぞれに父親と最後の別れを済ませます。
チチを撮りにの結末:姉妹の成長
姉妹が家路につこうとすると、送っていくと千鶴が付いてきます。千鶴に「またきてくれる?」と問われた姉妹は「もう二度とこの町には来ないだろう。」と言うと、千鶴は泣きます。千鶴の心細さを感じた姉は「辛かったら連絡をほしい。」と連絡先を渡します。千鶴は涙を流しながら姉の名刺を受け取ります。家に帰った姉妹は母親の職場を訪れます。そして盗んできた父親の骨と、火葬場で撮った写真を渡します。母親は泣いてしまいますが、父親の骨を川に沿って投げてしまいます。「お父さんなんて魚に食われちまえ!」と。これでお墓参りに行かなくとも、この土手に来れば父親に会えると言います。すると川に父親の骨が浮かびます。すると一匹のマグロが父親の骨を食べてしまいます。驚く親子ですが、笑って家路につきます。娘たちは母のたくましさを感じ、母母姉妹の成長を感じたのでした。
以上、「チチを撮りに」のあらすじと結末でした。
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