映画「いつか眠りにつく前に」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
いつか眠りにつく前にの紹介：2007年アメリカ,ドイツ映画。病によって人生の最期をむかえ、秘めた過去を思い起こす老いた母と、それぞれ悩みをかかえながらも母に寄り添い、自分の人生を見つめ直す娘たちの姿を描く。
監督：ラホス・コルタイ 出演：クレア・デインズ（アン・グラント）、トニ・コレット（ニナ）、ヴァネッサ・レッドグレーヴ（アン・ロード）、パトリック・ウィルソン（ハリス・アーデン）、ヒュー・ダンシー（バディ・ウィッテンボーン）、ナターシャ・リチャードソン（コンスタンス）、メリル・ストリープ（ライラ）、ほか
この解説記事には映画「いつか眠りにつく前に」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
病のために人生の最期をむかえようとしている年老いた母アンを、コニーとニナ2人の娘たちが見守っていた。アンは混濁する意識の中で、娘たちも聞いたことがない“ハリス”という名を何度も繰り返し、自分の中で長年過ちとしてきた若き日の出来事が蘇えらせていた。
40年ほど前、歌手を夢見て都会暮らしをしていたアンは、親友ライラの結婚式のため彼女の家の別荘を訪れる。アンの大学時代からの友人でもあるライラの弟バディにも再会し、別荘周辺を散策している時にアンはハリスに出会う。ライラの家の家政婦の息子で今は医者だというハリスにアンはひと目で惹かれるが、バディはライラが昔からハリスが好きなのに別の男と結婚しようとしているため、結婚をやめさせたいと考えていた。結婚式前日の晩餐会で、バディは正体をなくすほど酒を飲み、酔った勢いで愛のない結婚について口にしたため、見かねたアンとハリスがバディを部屋から連れ出し、彼を部屋に寝かしつける。その後敷地内を散策し、互いに惹かれあっていた2人は星を眺めながらキスをかわす。
結婚式当日、不安に涙するライラにアンは嫌なら止めるべきだと忠告するが、ライラはハリスに自分への気持ちがないことを確かめたため結婚への決意を固めたと話す。結婚式は予定通り行われ、パーティの場でアンはライラに頼まれ歌を贈るが、緊張していた彼女を見たハリスがステージに上がり2人は踊りながらデュエットを披露する。パーティが終わり、付添い人たちが恒例の“崖から飛び込み”をしようと夜の崖に向かう中、バディの姿が見えないため捜しにいった屋敷の中でアンは暗闇に1人でいるバディを見つける。彼は大学時代からアンが好きだったと告白するが、その気持ちにこたえられないとアンはバディに告げる。
崖では次々と付添い人たちが海へ飛び込んでいた。そこへ泥酔したバディも飛び込んでいくが、浮かび上がらない彼を心配して海へ入ったハリスたちをよそに上がってきて何食わぬ顔のバディにアンは激怒し、ハリスとともにその場を離れる。ハリスの隠れ家に案内されたアンはそこで彼と結ばれるが、アンのあとを追って来たバディは車にはねられる。翌朝、屋敷にもどったアンとハリスはバディの死を知り、罪悪感に打ちのめされた2人はそれ以来会うことはなかった。
夢うつつを行き来するアンのもとに、看護師から連絡を受けたライラが訪れる。数十年ぶりに再会した2人は当時のことを語り合い、アンは罪悪感から解放される。晴れやかな気持ちになった彼女は将来に希望を持てず常に不安を抱えているニナに「怯えず、幸せをつかむ努力をして」と告げ、永遠の眠りにつく。
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