ホテルコパンの紹介:2015年日本映画。「ホテルコパン」は、門馬直人監督、一雫ライオン脚本によるヒューマンドラマの映画作品です。そのポップな題名とは裏腹に鬱々とした重い作品です。長野県白馬村のホテルが舞台となり、宿泊客やそこで働く人などの人生の岐路を見つめ描かれます。見終わると、明日への希望が少しでも感じられる良い作品です。
監督:門馬直人 出演者:市原隼人(海人祐介)、近藤芳正(桜木悟)、大沢ひかる(浜名美紀)、前田公輝(大谷幸広)、船木曜子(李麗仙)、清水美沙(高井千里)ほか
映画「ホテルコパン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ホテルコパン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ホテルコパンの予告編 動画
映画「ホテルコパン」解説
この解説記事には映画「ホテルコパン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ホテルコパンのネタバレあらすじ:曰くありげな宿泊者
ホテルコパンは長野県に位置する寂れたホテルです。支配人の桜木はホテルを盛り上げようと奮闘しますが、従業員は2人しかしおらず、客足もまばらです。従業員である海人は重い過去を抱えながら、淡々と仕事をしていました。ある日珍しく宿泊者客がいつもより多く集まります。しかしその宿泊者たちはどの客もそれぞれに問題を抱えた人間でした。妙にベタベタしたカップル、インチキ教祖とそれに騙されている令嬢カップル、親子ほど歳の違う売れない役者歳のその付き人、海人に恨みを抱く女性宿泊者などでした。
ホテルコパンのネタバレあらすじ:婚約祝いを
海人は以前中学の担任をしており、いじめ事件で一人生徒を自殺で亡くしていました。その傷は癒えておらず、教師を辞めた今でも発作に苦しめられます。宿泊している女性である高井は、自殺した生徒の母親でした。彼女は海人に執拗に嫌がらせをし、彼を更に精神的に追い詰めます。そんな中、べったりなカップルの女性と方が彼に妊娠を報告し、結婚しようという話を支配人の桜木は聞きつけます。ホテルを盛り上げようと、婚約パーティーをしようと支配人は計画します。
ホテルコパンのネタバレあらすじ:誘拐事件
支配人は自腹で婚約パーティーを開くため買い出しにに出かけます。他の宿泊者達は乗り気ではありませんが参加することになります。役者である船木は撮影のために出かけます。かつては実力派俳優だった船木ですが、時が流れ老婆となり需要が無くなり、エキストラとして扱われます。今回の仕事を最後に事務所からクビを言い渡されていました。一方買い出しに出た桜木は、離婚した妻と娘に偶然出会います。昔のことなど露ほどに思ってない元妻と娘の態度に衝撃を受け、思わず娘を誘拐してしまいます。警察に追われ捕まりますが、示談となりその夜に解放されます。
ホテルコパンのネタバレあらすじ:婚約パーティー
婚約パーティーパーティー予定通り行われますが、失意の桜木は使い物にならず、海人が会を仕切ります。するとパーティーの最中、カップルの男性が女性と結婚する気などさらさらないと、彼女を置いて出て行ってしまいます。失意の彼女は子供を堕ろすと泣きわめきますが、そんな彼女の頰を高井が叩きます。そして息子を失った過去を話し、真実を海人に話します。息子の残したノートから、海人が担任を尊敬し想っていたこと、いじめの事実を母親には内緒にして置いてほしいと担任に頼んでいたことが分かります。母親は自分より担任に頼っていたことが悔やまれ、海人に嫌がらせをしていました。そしてもう過去には囚われないでほしいと海人に言います。そして婚約パーティーの彼女に、母親になるという覚悟を認識させます。そんな時役者である船木はホテルに帰ってきて、自殺をしようとしますが付き人に止められます。また同じ悔やまれ自殺をしようとしていた桜木を、海人と高井が止めます。ぼろぼろの婚約パーティー止めますなりましたが、多くの命が救われます。
ホテルコパンの結末:微かな希望
そこへ刑事がやってきました。詐欺師を逮捕しにきたという刑事に、インチキ教祖は自分を逮捕しにきたと思いますが、実は騙そうと思ってきた令嬢の方が詐欺師だったのでした。詐欺師を逮捕した刑事は俳優で活躍していた頃の船木を知っていました。サインをねだる刑事に船木は笑い、これからは付き人の成長を見守ることを決意します。嵐の婚約パーティーが終わり、それぞれ自らの居場所に帰っていきます。時が経ち、高井の元にあの時のカップルの彼女から、赤ちゃんを抱っこした写真が届けられます。母親となり一人で子供を育てる決心をしたようです。高井もそれを見て、息子の部屋のカーテンを開けます。その頃海人は高井の息子が亡くなった現場に花を手向けていました。高井の息子はトラックに飛び込んで亡くなりました。そこへいじめた側の少年が花を手向けているのを見ます。高井の息子のノートから、彼が教職を去った後、いじめた彼と腹を割って話したことが書いてありました。彼と挨拶し、海人も花を手向けます。花を手向けたあと、道路の向こう側に大きな桜の木がたくさんの花をつけているのを見ます。それに誘われるように海人は道路を渡ろうとします。桜は高井の息子が大好きな花でした。海人はトラックに轢かれそうになります。もしかしたら、自殺ではなく事故だったのではないかトラック思わせるシーンを残して物語は終わります。
以上、「ホテルコパン」のあらすじと結末でした。
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