一週間フレンズ。の紹介:2016年日本映画。葉月抹茶のベストセラーコミック「一週間フレンズ。」を実写化した青春ラブストーリー。毎週月曜日になると友人の記憶を全て忘れてしまうという記憶障害を抱える女子高生 藤宮香織と、彼女に想いを寄せるクラスメイトの長谷祐樹が織り成す恋模様を描く。
監督:村上正典 出演:川口春奈(藤宮香織)、山崎賢人(長谷祐樹)、松尾太陽(桐生将吾)、上杉柊平(九条一)、高橋春織(山岸沙希)、ほか
映画「一週間フレンズ。」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「一週間フレンズ。」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
一週間フレンズ。の予告編 動画
映画「一週間フレンズ。」解説
この解説記事には映画「一週間フレンズ。」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
一週間フレンズ。のネタバレあらすじ:起
高1の春。長谷祐樹は図書館で浮かれていました。親友の将吾に「よいことをしたがっているのは悪いことをしたがってるのと同義だから、犯罪を犯すな」と釘をさされつつ、辞書のような詩集を借ります。そして、女子生徒の図書カードを拾い、匂いを嗅ぎます。「藤宮香織」、その名前にドラマを感じた長谷でしたが、運悪くその女子生徒に見られていました。カードを奪い取られ、長谷は呼び止めます。「そんなつもりじゃなかった」と。将吾が聞きます。「枕にでも使うのか?」「惜しい?」。長谷は電車に乗り込むと先ほどの女子生徒と目が会いますが、長谷が寝てしまいました。そして、危うく乗り過ごしそうになり、慌てて飛び降りると、本を忘れました。長谷は慌てて取りに行こうとした時、香織が本を拾い上げ、投げてくれました。それは長谷にとって忘れられない金曜日になりました。電車を追いかけて走りながら何度もお礼を言います。翌月曜日、高2になりクラス替えが行なわれ、2人は同じクラスになりました。長谷は下駄箱前で会い、昨日の電車での件を話して香織と友達になろうとしましたが、無視されます。屋上で1人お弁当を食べようとする香織を追いかけましたが、長谷の弁当はこぼれてしまいました。香織も流石に罪悪感を感じ、お弁当をわけます。「藤宮さん家の玉子焼きは塩辛いんだ。ご飯が進むな」と話しかけても、香織は立ち去ります。日直の香織がノート運びを頼まれてるので、手伝います。その際、香織は、ノートを忘れた級友の伝言さえ、先生に直接伝えてくれと、つっけんどんの態度をとるのでした。その週は、長谷が香織に付きまとっていたのですが、見かねた井上先生が長谷を呼び止め、職員室に呼ぶのでした。
一週間フレンズ。のネタバレあらすじ:承
一方、香織を母親が迎えに来てました。買物帰りに病院で診察を受けるためです。CTスキャンをし、ESPカードを見たり、数字を足し算してます。井上先生から長谷に伝えられたのは、香織の解離性健忘(記憶喪失)についてでした。つまり、家族以外の記憶が、1週間で消えるというのです。金曜日までの記憶は次の月曜日に消えるのです。長谷は信じようとしませんが、見守るだけの友情より、支える友情を選ぶのです。流石の長谷も考えました。月曜日は週刊少年ジャンプを買い、火曜日には漫画部の後輩に貸すのです。その時、部室で、長谷は詩集に書き込みを始めてました。水曜日に、数学があり、将吾と香織、長谷が当たり、将吾は眠っていても正解でき、香織も普通に正解し、長谷は先生の似顔絵を書いてお茶を濁しました。木曜日に、古典で紀貫之の土佐日記を学んでいた時、交換日記を思いつきました。放課後、委員長の紗希を誘い、ノートを買いに行きます。紗希は、よく長谷を世話してるので、自分の物と思って、アニマル柄とか勧めますが、長谷は水玉に決めました。そして、よく書けるペンも買って、紗希を置き去りにするのです。金曜日に、長谷は香織に友達が難しいならと、交換日記をはじめませんか? 読むだけでいいので、とノートとペンを渡すのです。香織は迎えに来た母に「交換日記をしたことがあるか?」と聞いてみました。母は懐かしく思いますが、新たな経験は香りを傷つけるだけです。そこに前の学校のまゆが話しかけてきました。母は誤魔化し、その場を去ります。香織は、長谷の交換日記を見て、今週と先週の長谷のことを知り、そして、アルバムを引っ張りだし、まゆとバスケをしてたことを知りますが、丸で覚えていません。母が心配になり、様子を見に来ますが、香織は何もなかったようにふるまいます。
一週間フレンズ。のネタバレあらすじ:転
次の週の月曜から、香織は交換日記を持って登校するようになります。そうすれば、月曜に金曜までの記憶を知って登校できるからです。その週は、紗希と将吾が金曜の夏祭りに誘いました。金曜なので、香織も忘れることがありません。しかし、その金曜日に男子の九条一の転入がありました。九条は香織を知ってるようですが、香織は気づきません。そこにまゆも接近してきます。長谷は、香織の浴衣姿に見惚れてます。4人共はぐれていまい、花火の場所を探してる間に、九条が無視し続ける香織に「俺の方が恨んでるからな」と言い放つと、香織は事故の記憶が蘇り、倒れてしまいます。長谷は香織の父親から、ここ数週間は楽しそうだったが、これからの人生もあるので、友達をやめてくれないかと頼まれますが、香織さんに言われない限り、友達をやめないと言います。意識を取り戻した香織は、九条の顔を見て「はじめくん?」と呟き、それを紗希が聞いていました。翌朝、長谷は交換日記を届けに行き、香織母に感謝されます。学校では事情をよく分かってない、九条が香織に付きまとっていました。そして、また学祭の準備中にまゆが来ていました。彼女にも香織の人間不信の一翼を担ってました。2年前、九条が北海道に天候となった時、香織は、九条から返事を聞かせてくれとクリスマスに呼び出されいたのです。香織がそこに向かうまゆが見ていて「裏切り者」と叫んだのです。その後、香織はトラックにはねられたのです。まゆは、香織に謝りますが、九条が送って行きました。長谷は図書カードを忘れていたので、香織が代わりに詩集を借りてくれました。将吾と九条のイケメンがクレープを焼くことになり、紗希が九条の店員制服寸法を測ろうとした時、紗希は、九条と香織の関係について聞きますが、九条は追求されるのを好みません。香織と長谷の関係は学祭の共同作業で友情は深まってましたが、香織は、誰も信じられず、長谷のおかげで友情を再び信じられるようになったものの、一番最初に思い出したのは、九条への恋心でした。
一週間フレンズ。の結末
学祭が終わり、九条は、長谷の苦労を知りますが、月曜に忘れられるなら、それは憶えていないのと同じと指摘します。長谷は九条に香織が記憶を取り戻したことを告げます。そして、将吾は、長谷が1人で抱えて頑張っていたことを知っていましたが、交換日記の意味を知らないので、焼くことを止めません。次の月曜日、香織は記憶をなくし、九条と交際を始めます。頑張っていた長谷を知っていた紗希は告白しますが振られます。春になり、3年生では、香織は九条と同じクラスになり、長谷は別のクラスになりました。2年の下級生に詩集の返却を頼みます。長谷の癖毛は少し、ウェーブがゆるくなっていました。報われなかった長谷に、井上先生が「感謝してるヤツもいると思うぞ」と声をかけます。長谷は、香織に卒業アルバムに、かつて同じクラスだったよしみで書置きを頼みます。香織は、長谷の漫画のうまさを褒めます。九条は、香織が書きなれたペンをいつから使ってるか、聞きますが、香織は覚えていません。その香織が図書室に呼び出されました。詩集の返却がまだだからです。でも犯人は漫画部の後輩だったので、すぐ誤解は解けましたが、落書きが見つかり「先輩だめですよ」と怒られます。香織は、パラパラ漫画を見て、2年の長谷との記憶が蘇りました。そして、今まで何故忘れて入れたのかと泣くのです。九条は言います。「行けよ」香織は「うん」と頷き、長谷を探します。そして屋上で見つけるのです。長谷は戸惑いますが、記憶を取り戻した香織は、「これからも記憶をなくすかもしれない。それでも」と、手を差し出しました。長谷の気持ちは決まっていました。「藤宮さん、友達になって下さい」
以上、映画「一週間フレンズ。」のあらすじと結末でした。
一週間フレンズ。のレビュー・解説
原作もアニメも好きだった3年前、このままでは「一週間ロス」になっちゃうな…(「福山ロス」的な。)と思って、敢えて、原作漫画もアニメの最終回も水煮、今回の実写映画を見ました。なので、そのカタルシスは、なかなか凄い物がありました。見終わってから、原作やアニメの情報をみると、漫画では、4人で友達エンドになっていたり、九条の退場がボンヤリしてたり、香織の人間不信の理由も九条の兄のせいだったり、差異があるようです。他にも記憶を巡る、恋愛映画が出回りましたが、やはり、これが原点。そしてピュアさが違うので、いろいろ難しかっただろうな…と思います。原作者である葉月抹茶さんの漫画のやわらかいタッチを、いかに、映画にするかで、主人公・長谷祐樹のキャラの掘り下げを行なったような気がします。彼だけが漫画的存在であり、彼の献身・誠心をうそにしないために他のキャラクターが生々しく、人間味を帯びていきます。その一番割りを帯びるのがヒロインの藤宮香織。まー、彼女は記憶障害とハンディキャップがある以外は、等身大の女子と描かれ、だからこそ、最期のドンデン返しで恋愛映画になるのでしょうけど。この改変は、かなり面白かったです。(正直、こんな話だっけ?と戸惑うことも。)だから、原作ファンだと、こんなの違うという人もいそう。個人的には嫌いじゃありません。というか、最近の雨宮天さん(アニメの香織役)ならやりそうな性悪女として後半、楽しめますw(「このすば」のダ女神アクアだしな。)アニメで長谷と香織を演じた声優2人も特別出演しています。恐らくパラパラ漫画シーン? 主題歌はアニメファンもお馴染みの「スキマスイッチ」の奏。アニメは香織役の雨宮天さんによるカバー曲でしたが、スキマスイッチ本人による楽曲になっています。
とにかく、藤宮香織を演じる川口春奈さんがとても可愛らしかったです。1週間で記憶をなくしてしまうという独特のストーリーではありましたが、それが、とても面白いです。交換日記をするという手段をとるのには、ナルホドと思いました香織が男子高校生のパラパラ漫画で、記憶を戻すところは結構泣けました。