一枚のハガキの紹介:2010年日本映画。戦争で夫を亡くした未亡人の友子を、終戦後、夫の戦友、啓太が訪ねてきます。啓太が出征中に、妻と父親が駆け落ちしており、1人でブラジルへ渡ろうとしていました。そんな2人が心を通わせていきます。
監督:新藤兼人 出演:豊川悦司(松山啓太)、大竹しのぶ(森川友子)、六平直政(森川定造)、柄本明(森川勇吉)、倍賞美津子(森川チヨ)、ほか
映画「一枚のハガキ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「一枚のハガキ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
一枚のハガキの予告編 動画
映画「一枚のハガキ」解説
この解説記事には映画「一枚のハガキ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
一枚のハガキのネタバレあらすじ:起
昭和19年夏、戦争中の日本。中年の男子ばかりで結成された部隊があり、そこで松山啓太と森川定造は知り合います。ある日、赴任先を決めるくじ引きがおこなわれ、啓太は予科練が入る宝塚歌劇団の劇場の掃除、定造はフィリピンへの赴任が決まります。死を覚悟した定造は啓太に妻から届いた「今日はお祭りですが、あなたがいらっしゃらないので何の風情もありません。」と書かれたハガキを託し、もし生き残ったら妻に「ハガキは読んだ」と伝えてくれと言います。
一枚のハガキのネタバレあらすじ:承
極貧のため女郎に売られそうになった友子は、小学校の同級生だった定造に救われ、定造の嫁になっていました。定造の父が田畑を売って救ってくれたのです。定造の家もまた貧しく、2人は板をひいた納屋で生活します。貧しいながらも仲良く暮らしていましたが、定造が出征。そして訃報が届き、骨のないからの遺骨箱が戻ってきます。高齢で病弱なため畑仕事ができない舅の勇吉は、働き手である友子に今後も一緒に暮らすことを懇願。長男が死んだら次男と結婚するという村の習わしで、友子は勇吉の次男、三平と再婚します。
一枚のハガキのネタバレあらすじ:転
その三平も戦死。その知らせを聞いた勇吉も倒れて亡くなります。勇吉の妻チヨも「このうんのわるいいえをすてて、にげてつかあさい」と友子に遺書と、なけなしのヘソクリ60円を残して自殺します。それでも友子は定造の家で、1人で暮らし続けます。戦争が終わりました。100名いた部隊で啓太を含め6名だけ生き残りました。啓太が故郷へ帰ると、戦死したと思い込んだ妻と啓太の父ができていて、啓太の帰宅の知らせを聞いて、大阪へ駆け落ちしてしまっていました。
一枚のハガキの結末
故郷に居づらくなった啓太はブラジルへの移住を決心。荷物を片付けていると定造に託されたハガキが出てきます。啓太は友子を訪ね、定吉の伝言を伝えます。妻子や妾までいる村の権力者、泉屋に言い寄られながら、必死に生きる友子は「あんたはなんで生きてるんじゃ」と叫びます。くじで運命が決まったことなど、話しを聞くうちに友子も落ち着き、ブラジル移住へ連れて行ってくれと言います。友子は住んでいた家を焼き払ううちに、自分も死のうとしますが、啓太がそれを救います。啓太はブラジル行きを止めて、母屋の焼けた後に麦を植えようと友子に告げます。
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