海難1890の紹介:2015年日本,トルコ映画。日本とトルコの友好125周年を記念して、両国の合作で製作された作品です。1889年と1985年の2つの時代にそれぞれ起こった事件を通じて、日本とトルコの間に生まれた絆を描いた歴史ドラマです。
監督:田中光敏 出演者:内野聖陽(田村元貞)、ケナン・エジェ(ムスタファ、ムラト(二役))、忽那汐里(ハル、春海(二役))、アリジャン・ユジェソイ(ベキール)、小澤征悦(藤本源太郎)ほか
映画「海難1890」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「海難1890」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
海難1890の予告編 動画
映画「海難1890」解説
この解説記事には映画「海難1890」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
海難1890のネタバレあらすじ:起
1889年7月、当時トルコ一帯を統治していたオスマン帝国は、大日本帝国への親善使節団として約600人を軍艦「エルトゥールル号」に乗せて送り出します。約1年の航海を経て1890年6月に無事日本に到着し、明治天皇への謁見を果たした使節団でしたが、艦の老朽化に加えて艦内でコレラが蔓延したためやむなく帰国を延期、9月15日にようやく横浜港から出港しました。しかし、折しも日本列島には台風が接近しており、翌16日の夜、強風に巻き込まれたエルトゥールル号は紀伊大島沖で岩礁に衝突して座礁、間もなく機関室が爆発を起こし、エルトゥールル号はオスマン・パシャ提督(ウール・ポラト)ら約500人の命と共に沈没していきました。エルトゥールル号の爆発音を聞いた地元住民らは総出で生存者の救助と遺体の回収に取り掛かり、医師の田村元貞(内野聖陽)は助手のハル(忽那汐里)と共に負傷者の手当てにあたります。
海難1890のネタバレあらすじ:承
生存者の一人である機関大尉ムスタファ(ケナン・エジェ)は、親友ベキール(アリジャン・ユジェソイ)をはじめ多くの船員が犠牲になったことを悔やみ、生き残ってしまったという罪悪感に苛まれていました。それを見かねた田村はハルにムスタファの世話を任せます。やがて日本政府の要請を受けたドイツ軍艦が現地に到着し、生存者を神戸へと搬送しますが、ムスタファは遺留品を回収するため現地に留まります。しかし、保管場所から遺留品がなくなっていることを知ったムスタファは行方を探し回ったところ、地元住民が血に塗れた遺留品の汚れを洗い落としている光景を見て感銘を受け、ムスタファは住民らに感謝の気持ちを抱きます。数年後、帰国の途につくムスタファに、田村は真心を忘れないで欲しいと告げて送り出します。
海難1890のネタバレあらすじ:転
エルトゥールル号遭難事件から95年後の1985年。イラン・イラク戦争の波はイランの首都テヘランに押し寄せていました。イラク軍の空爆から逃れて地下壕に避難した日本人学校教師の春海(忽那汐里・二役)はトルコ大使館の職員ムラト(ケナン・エジェ)と出会い、お守りを受け取ります。イラクのサダム・フセイン大統領は48時間後にイラン上空を飛行する航空機を無差別攻撃するという声明を出し、日本人学校に戻った春海は生徒たちを脱出させるため、校長の竹下(螢雪次朗)と共に日本大使館に向かい、野村大使(永島敏行)に脱出用の航空券を手配するよう依頼します。しかし、日本航空は空路の安全が保障されないという理由で要請を拒み、自衛隊も国会の承認が得られないとして救援を断念します。春海はムラトから渡されたお守りを思い出し、トルコに救援を頼んで欲しいと野村に伝えます。トルコ政府内に反対意見が出るなか、トゥルグト・オザル首相(デニズ・オラル)は日本側の要請を受け入れます。
海難1890の結末
トルコ政府は在テヘラン日本人救助のための飛行機を手配し、テヘランのメヘラーバード国際空港へ向けて出発させます。春海は生徒の木村(宅間孝行)一家と共にムラトの車に乗り込み、空港で竹下たちと合流してテヘランから脱出しようとしますが、空港内にはテヘランからの脱出を図ろうとしていた大勢のトルコ人たちが押し寄せており、日本人を乗せることに反対していました。ムラトはトルコ人らの前に出ると、我々の祖先はかつてのエルトゥールル号遭難事件で日本人に助けられたという話をし、今度は我々が日本人を救う番だと訴えました。ムラトの必死の訴えはトルコ人たちの心を打ち、日本人たちは次々と飛行機に搭乗していきます。車で故郷に向かうというトルコ人らに野村は深々と頭を下げ、春海はムラトに感謝の言葉を伝えました。
トルコ人のペンパルから教えてもらって観た、「海難1890」冒頭から音楽の入れすぎで、相乗効果を使いすぎているのが気になりましたけど、最近の映画にしては良い方でした。