彼女の人生は間違いじゃないの紹介:2017年日本映画。廣木隆一の同名小説を自らのメガホンで映画化した作品です。東日本大震災後の福島の仮設住宅で父と二人暮らし、市役所で働きながらも週末は渋谷でデリヘル嬢をしている女性の日常を描いています。
監督:廣木隆一 出演者:瀧内公美(金沢みゆき)、光石研(金沢修)、高良健吾(三浦秀明)、柄本時生(新田勇人)、蓮佛美沙子(山崎沙緒里)ほか
映画「彼女の人生は間違いじゃない」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「彼女の人生は間違いじゃない」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
彼女の人生は間違いじゃないの予告編 動画
映画「彼女の人生は間違いじゃない」解説
この解説記事には映画「彼女の人生は間違いじゃない」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
彼女の人生は間違いじゃないのネタバレあらすじ:起
東日本大震災から5年が経った福島県いわき市。金沢みゆき(瀧内公美)は父・修(光石研)と仮設住宅で二人暮らし、平日は市役所で働いています。みゆきの母は震災の津波で亡くなっており、未だに妻の死を受け入れられない修は田畑の汚染で農業もできず、今や毎日のように補償金でパチンコを打つ荒んだ日々を送っており、みゆきはそんな父に対していい加減に前を向いてほしいと願っていました。そんなみゆきのもう一つの顔は、週末に高速バスで東京・渋谷に通い、デリヘル嬢として働いていることでした。修には東京の英会話教室に通っていると嘘をついています。この日もみゆきはデリヘル店員で運転手の三浦(高良健吾)の送迎で仕事場のラブホテルに向かい、客とのトラブル対策も三浦の役目でした。
彼女の人生は間違いじゃないのネタバレあらすじ:承
市役所勤めの昼休み、みゆきの元に元恋人の山本(篠原篤)から会いたいというメールが届きました。しかし、以前に山本が放った「お母さんが亡くなったのに俺たちデートしてていいのかな」の一言がきっかけで二人は別れており、山本は未だに未練を抱いているのです。みゆきの市役所での同僚・新田(柄本時生)は、父は職場が津波に流されてからは補償金で遊んでばかり、母は祖母と一緒に怪しげな宗教にはまって家を出ており、今では弟と二人暮らしをしています。ある日、新田は行きつけのスナックで東京からやってきた女子大生(小篠恵奈)と出会い、彼女から卒論の題材として“あの日”からのことを語るよう言われますが、新田はどうしても言葉に詰まってしまい、ほとんど質問に答えられませんでした。
彼女の人生は間違いじゃないのネタバレあらすじ:転
ある日、みゆきはいつものように送迎の車に乗ると、三浦は突然「この商売も長く続けるもんじゃないよ」と語り掛けてきました。どうやら三浦には子供が出来たらしく、これを機に風俗の世界から足を洗おうと考えているようです。そして数日後、三浦は店を辞めていました。みゆきは新入りの店員から三浦の居場所を教えてもらうと、三浦は下北沢で役者として再出発していました。三浦の出演する舞台に感銘を受けたみゆきは、2年前にデリヘルの仕事を始めた時の事を思い出していました。例え被災者であろうとも決して特別扱いせず、他のデリヘル嬢と対等に扱う三浦の姿勢に、みゆきはこれまで自分が悲劇のヒロイン気取りであったことに気付かされていたのです。
彼女の人生は間違いじゃないの結末
どうしてもみゆきを諦めきれない山本は意を決して仮設住宅を訪れ、みゆきを食事に誘いました。みゆきは山本と一緒にホテルに入り、ここで自分が東京でデリヘル嬢をしていることを打ち明けました。他の男に抱かれているのは嫌でしょうというみゆきに、山本は気にしないと答えますが、みゆきはもういいからと言って立ち去りました。一方の新田は、両親が住んでいたという福島の風景を残そうとするカメラマンの山崎(蓮佛美沙子)と組んで写真店を開き、好評を得ていました。その頃、ようやく妻の死を受け入れ、立ち直る決意を固めた修は酒やパチンコを止め、農業も再開し、帰宅困難区域の自宅から妻の服を持ち出し、仲間の漁師に船を出してもらうと、「お母さん寒いだろう」と服を海に投げ入れました。みゆきの元には三浦から双子の赤ん坊が生まれたというメールが届きました。みゆきは東京のペットショップで子犬を買い、父の待つ仮設住宅へ戻っていきました。
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