食堂かたつむりの紹介:2010年日本映画。失恋で声を失った倫子は、故郷に帰って「食堂かたつむり」を開きます。倫子の作る料理で人々を癒していく様子を描く心温まる映画です。小川糸の小説『食堂かたつむり』が原作。映画に登場している料理はすべて柴咲コウ自身が作っています。
監督 :富永まい 出演者:柴咲コウ(倫子)、余貴美子(ルリコ)、ブラザートム(熊さん)、田中哲司(ネオコン(根岸恒夫))、志田未来(桃ちゃん)、ほか
映画「食堂かたつむり」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「食堂かたつむり」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「食堂かたつむり」解説
この解説記事には映画「食堂かたつむり」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
食堂かたつむりのキャスト・出演者
倫子 – 柴咲コウ(幼少期:佐々木麻緒)
倫子の母ルリコ – 余貴美子
熊さん – ブラザートム
ネオコン(根岸恒夫) – 田中哲司
桃ちゃん – 志田未来
サトルくん ‐ 桜田通
ミドリ – 満島ひかり
雅子さん ‐ 徳井優
山さん ‐ 諏訪太朗
源さん ‐ 佐藤二朗
ミドリの父 ‐ 山崎一
ミドリの祖父 ‐ 上田耕一
お妾さん – 江波杏子
シュウ先輩(修一) – 三浦友和
倫子の祖母 – 草村礼子
噂を聞きつけた女子高生 – 瀧本美織
食堂かたつむりのネタバレあらすじ・起
お母さんと二人で暮らしていた倫子(柴咲コウ)は結婚もしてないお母さん(余貴美子)が不倫でできた自分を産んだと思い、いつもお母さんのことを不満に思っていました。結局お母さんとは一緒に住めないと思い、まだ子供だったが家出をして祖母(草村礼子)の家に行きます。祖母との生活の中で、料理が上手な祖母に色々料理の作り方やレシピを教えてもらい、それを自分なりに記録していました。そしていつかは自分のお店を作り、料理人になりたいという夢を見ていました。
大人になって祖母が亡くなり、自分の夢である店を開くために倫子は仕事をします。その仕事場で出会ったインド人と恋に落ちて付き合うことになった倫子は彼と同棲を始めます。そんなある日、インド人の彼氏が、倫子が今まで貯めてきたお金と、家にある色んなものを持って消えてしまいます。その衝撃で倫子は心因性失声症となり、声が出なくなりました。
食堂かたつむりのネタバレあらすじ・承
お金と声までなくした倫子は、仕方なく自分が嫌いだったお母さんのところに戻ることを決心します。久しぶりに戻った実家は何も変わらないままで、お母さんも何も変わらないままでした。変わったことがあるとしたらたった一つ、豚を飼っていることでした。高級なパンを食べさせて育てている豚のエルメスの面倒を見ることが、倫子がこの家にいてもいい条件になりました。毎日を無意味に過ごしていた倫子は、自分が住んでいるこの町が新鮮で色々な食材が多いということに気がつき、自分の店を開こうとします。
そして家の倉庫を改造して、綺麗に直して小さい食堂を作ります。店を作ろうとした時に色々手伝ってくれた隣のおじさんの熊さん(ブラザートム)。熊さんのおかげで店は完成し、一日一テーブルだけという原則で食堂かたつむりを開店します。彼女の最初の客は熊さん。倫子は熊さんにカレーを作ってあげます。それを食べながら熊さんは自分のところから離れていった妻と娘のことを思い出しながら涙を流します。でも、それから何日か後に元妻からの連絡をもらいます。そのことで熊さんは町に『倫子の料理を食べると幸せになる』と言う評判を広げます。
食堂かたつむりのネタバレあらすじ・転
その評判を聞いて訪ねた二回目の客は高校生カップルでした。桃という女の子(志田未来)からの予約でしたが、倫子はまた一生懸命スープ料理を作って出します。桃の片思いでしたが、そのスープを食べた二人は付き合うことになります。そのことがまた評判となり、倫子のお店はどんどん客が増えてきます。
ある日、倫子の同級生のミドリが自分の友達を連れてきた時に料理から虫が出てくる事件が起きます。でも、虫を入れたのはミドリの仕業で、繁盛している倫子のお店に嫉妬してわざと虫をいれたのでした。その事件でまた客は来なくなり、倫子は元気をなくして毎日をつまらなく過ごしていました。
しかし、熊さんが町でいつも黒いお葬式の服を着ているお妾さん(江波杏子)のために予約をします。お妾さんは倫子の料理を食べて、「実は自分が愛している人が亡くなってから悲しんでずっとこの服装をしていた」と話します。そしてお妾さんは倫子の料理を食べて元気になり、悲しむことをやめて、幸せになるためにがんばる、と考え方を変えるのでした。
食堂かたつむりの結末
そしてまた倫子の店は客が増えてきて、楽しくなった倫子したが、ある日お母さんからガンの病にかかっていると告白します。もう手術をしても治らないし、ただ死ぬ日を迎えることしかないと言いながら、自分の高校時代の初恋相手・修一(三浦友和)が自分の病気を見てくれている主治医であると言います。お母さんは残りの人生も幸せに過ごしたいと言い、彼と結婚することを決めます。
お母さんの気持ちがわかった倫子は今まで嫌いだった気持ちを切り替えて、お母さんのために披露宴の料理を作ることにします。披露宴の料理にはお母さんが大事に育てていた豚のエルメスを振舞ってほしいと頼まれ、調理して出します。披露宴から数週間後、お母さんはすべてをやり切ったかのように旅立ちます。その後、お母さんが綴った手紙が見つかります。それは倫子への本当の思いと感謝の内容でした。
その後しばらく倫子は食堂かたつむりを休み、料理もしなくなっていましたが、季節が変わる頃、食堂のすぐ脇で一羽の鳩が落ちているを見かけます。お母さんの「死を無駄にしてはダメ」だという声が聞こえてきた倫子は、その鳩を料理して食べると「おいしい…」と、倫子の声が戻ってきます。倫子は料理の大切さを思い出して食堂かたつむりを続けていくのであった。
以上、映画「食堂かたつむり」のあらすじと結末でした。
食堂かたつむりのレビュー・感想
この映画「食堂かたつむり」は何より、料理がすごくおいしそうな映画でした。映画を見ている中ずっと出てきている料理がおいしそうで自分も作って食べてみたいなと思いました。試練があり、声も出なくなった倫子が心に傷がある誰かのために料理を作り、それを食べた人たちに良い変化が起きる。心が温かくなる映画でした。
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