風のたよりの紹介:2015年日本映画。東日本大震災から4年後の宮城県仙台市を舞台に、震災で閉店した喫茶店を再建しようとする祖父の意志を引き継ごうとする、自分に自信のない若い女性の姿を描いたヒューマンドラマです。
監督:向井宗敏 出演者:新木優子(吉井くるみ)、大杉漣(吉井健)、佐生雪(久保田さくら)、秋本祐希(くるみの母)、栁俊太郎(ゆうすけ)ほか
映画「風のたより」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「風のたより」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
風のたよりの予告編 動画
映画「風のたより」解説
この解説記事には映画「風のたより」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
風のたよりのネタバレあらすじ:起
自分に自身のない、ネガティブ志向の女性・くるみ(新木優子)は、東京都内で友人たちと共にカフェを開店させるための準備をしていましたが計画は頓挫、失意のくるみは都内で新たな仕事を探そうとしていました。その時、くるみの元に故郷・仙台に住む祖父・健(大杉漣)が発作で倒れたとの知らせが舞い込んできました。健はかつて喫茶店『風のたより』を経営していましたが4年前の東日本大震災の影響で閉店を余儀なくされ、それでも必死で店を再建しようと決意を新たにしていた矢先でした。くるみの母(秋本祐希)は関西で新たな職に就いており、代わりにくるみが仙台に向かうことになりました。
風のたよりのネタバレあらすじ:承
幸いなことに大事に至らなかった健でしたが、あえて知人の医師(加藤雅也)に頼み込んでしばらくの間入院させてほしいと頼みました。そして健はくるみに自分の店の開業準備を手伝ってほしいと告げました。どうせ祖父の退院まで手伝えばいいと軽い気持ちで開業予定地の物件に出向いたくるみでしたが、そこは内装さえも手つかずで何一つ準備もできていませんでした。怖気づいたくるみはいつもの口癖「どうせ私には無理…」が出てしまいました。くるみは手伝いを断ろうとしましたが、知人で魚屋のゆうすけ(栁俊太郎)に背中を押されて手伝いを引き受けることにしました。
風のたよりのネタバレあらすじ:転
くるみは知人の紹介で、ボランティアとして準備を手伝ってくれる人材ということでさくら(佐生雪)と知り合いますが、さくらは無愛想でなかなか心を開かず、これまでに何度もボランティア活動の継続困難との烙印を押されてきたという過去の持ち主でした。しかし、意外にもさくらは几帳面で手先が器用であり、的確なアドバイスを送ってきたことから内装作業に不慣れなくるみは大いに助けられました。しかしある日、さくらが紹介してくれた雑誌の中に、かつて東京で一緒にカフェを開こうとしていた元仲間が別の人と共にカフェを開業させた記事を見て、やはり自分では無理だったのかと深く落ち込んでしまい、それ以来作業には全く作業しなくなってしまいました。
風のたよりの結末
悩むくるみに健は、かつてくるみが温めてきたランチを出そうと提案しました。祖父の言葉に勇気をもらったくるみは作業に復帰、ランチの試作も進め、これまで数多くの企業の面接に落ちてきたさくらを店で雇う決心を固めました。そしてくるみはさくらに自分の弱い面を打ち明け、二人はすっかり打ち解けていきました。しかし、仙台の街が七夕祭りに沸くなか、健は突然この世を去りました。くるみは深く落ち込み、弱音を吐いて開店を延期しようと考えましたが、医師から健の真意…逃げずに向き合ってほしい、何もできないときめつけてきたくるみに変わってほしい、そして自分の生きる道を見つけてほしい…を伝えました。その言葉に再び勇気をもらったくるみは予定通りに開店すると決意、さくらに従業員として採用すると告げました。そしてやってきた『風のたより』開業の日、くるみとさくらには優しい風が吹いていました。
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