映画「犬猿」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
この解説記事には映画「犬猿」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
食品サンプルデザイン会社で勤める金山和成（窪田正孝）は、兄の金山卓司（新井浩文）からスマホに何度も着信があることに気付く。実はこの日は、卓司が刑務所から出所する日であった。卓司の犯した罪は、誰もいない山奥に行き、火事を起こしてしまったという重い罪だったが、卓司は罪の重さに気付かず、出所後も、和成の家で居候で暮らし、定職にも就かずダラダラとした日々を送っていた。和成はそんな兄とは違い、真面目に仕事して生きることが男のさがだと兄に豪語し、日々、仕事に邁進していた。しかし、そんな弟を兄は、男ならもっと一発逆転を狙って生きて見ろと非難し、あまり兄弟仲が上手く行っていなかった。和成の勤める会社のお得意様で関連会社の社長、幾野由利亜（江上敬子）と和成は仲が良く、いつも仕事の納品日などの調整を素早く対応してもらい、日ごろから助けてもらっていてばかりだった。由利亜は姉御肌で、家事も仕事もこなす、完璧な人間だったが、同じ会社に勤める妹、幾野真子（筧美和子）の世話だけには嫌気がさしていた。真子は仕事をしながら、芸能活動も行う、美人だったが将来のことを甘く見て、仕事に取り組む姿勢なども中途半端で、由利亜にいつも注意をされていた。由利亜と真子も姉妹仲が、上手くいっていなかった。
ある日、いつものように納品の調整を早めてもらった和成は由利亜に感謝の気持ちを述べ、お礼に由利亜を遊園地のデートに誘う。その日、由利亜の誕生日も近かったことから、赤いジンチョウゲの花をサプライズでプレゼントする。帰宅後、由利亜が赤いジンチョウゲの花言葉を調べてみると、”貴方を愛しています”という花言葉だったことが分かり、和成が自分に恋心を寄せていると察知し、喜んでいた。しかし、翌日、真子と和成が付き合うことになったと知らされ、落胆する。出来の悪い妹と和成が、恋人関係になることを許せず、憤りを覚える。しかし、真子が芸能活動で主演を務めることが決まり、妹の幸せを複雑な気持ちで祝うのだった。一方で和成は、兄から、新規事業を始めると聞かされる。その新規事業とは外国で飲むとすぐ痩せるという評判のダイエット食品を輸入し、売ることだった。いかにも怪しげな職業であると、和成は兄を良く思っていなかったが一応、表面上は兄を応援するふりをしていた。上辺の兄弟、姉妹関係で結ばれた２組の兄弟が今の現状であった。
和成が実家に帰ると、自分の貯金で兄が両親の借金を返していたことが分かった。両親は喜んでいたが、自分の貯金を使っていたことがどうしても許せない和成は居候していた卓司を家から追い出す。また、由利亜は真子の主演で決まっていたドラマが実は深夜枠のAVドラマであることを知り、妹の将来を非難し、顔ばかり可愛くてもいつまでも続かないと両親の前でAVドラマを流し、真子の生き方と人間性をを責める。和成は兄が家から出ていってせいせいしていたが、警察から卓司が指名手配中で身を追われていることを知る。卓司が新規事業で始めた商品はダイエット食品ではなく、違法薬物だったのだ。2兄弟の、兄弟仲、姉妹関係は最悪の状態になるのだった。真子と和成はお互いに問題のある兄姉を持ったことを心底運命を憎むが、お互いの共通点を確かめ合い、恋人として、絆が深まっていることを認識していた。そんな中、真子と卓司が、偶然繁華街で出くわす。なんと真子は、その時浮気相手の男性とホテルに行く途中だったのだ。卓司に現場を見られてしまったことから、真子はこの事は和成には内緒にしておいて欲しいと頼む。
指名手配中の卓司は、行くところがなく、和成の家に再び戻ってくる。その上、浮気をしていた真子の真実をバラすのだった。そんな兄の神経が信じられず、和成は家を思わず飛び出してしまう。しかしその間に、卓司を恨んでいた過去の人物が家に侵入し、卓司は首をめった刺しにされてしまう。和成が家に帰宅すると、血まみれになり意識がない卓司が倒れていた。和成は驚いて、この時兄の存在の大きさを始めて感じ、救急車を慌てて呼び意識のない兄にひたすら呼びかける。同じ頃、由利亜は、足の悪い父親の下の世話をしていると、父のおしっこの入った瓶を誤って床に落としてしまう。タオルで必死に拭き片付け終わるが、哀れな自分に気付き、介護疲れから、リストカットをしてしまう。それを発見した真子は、姉の苦労と共に、存在の大きさを始めて知り、病院に救急車で運ばれる姉が助かるよう、姉の片手を握ったまま一時も離さなかった。卓司も由利亜も病院搬送後、どちらも無事助かり、和成、真子は改心し、兄・姉との仲を改心し、これからは良くしようと心に誓う。卓司は再び警察に逮捕されたが、和成が出所後の就職先を知り合いに頼み、世話してあげるのだった。真子は和成と別れて、由利亜に会社の仕事内容を詳しく教えてもらい、真面目に取り組むのだった。改心しても喧嘩を時々するところは変わっていなかったが、2組の兄弟・姉妹関係が修復され、物語は幕を閉じる。
以上、映画 犬猿のあらすじと結末でした。
この映画の感想を投稿する