空海―KU-KAI― 美しき王妃の謎(原題:妖猫傳/LEGEND OF THE DEMON CAT)の紹介:2018年日本,中国映画。夢枕猛原作の「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」を「さらば、わが愛 覇王別姫」のチェン・カイコー監督が映画化。遣唐使として中国に渡った若き天才僧侶空海が怪事件を解決していく。やがて謎は絶世の美女、楊貴妃の歴史を揺るがす事実に繋がっていく。主演の空海を染谷将太が演じる日中合作映画。
監督:チェン・カイコー 出演:染谷将太(空海)、ホアン・シュアン(白楽天)、チャン・ロンロン(楊貴妃)、火野正平(大師 / 空海師父)、松坂慶子(白玲)、キティ・チャン(春琴)、チン・ハオ(陳雲樵)、チャン・ティエンアイ(玉蓮)、オウ・ハオ(丹龍)、チャン・ルーイー(玄宗皇帝)、阿部寛(阿倍仲麻呂)、ほか
映画「空海 ―KU-KAI― 美しき王妃の謎」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「空海 ―KU-KAI― 美しき王妃の謎」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
空海 KU-KAI 美しき王妃の謎の予告編 動画
映画「空海 ―KU-KAI― 美しき王妃の謎」解説
この解説記事には映画「空海 ―KU-KAI― 美しき王妃の謎」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
空海 KU-KAI 美しき王妃の謎のネタバレあらすじ:起
時は7世紀中国、唐の時代。都の役人、陳雲樵(チン・ハオ)の妻・春琴(キティ・チャン)が屋敷でメロンを食べていると黒猫が現れます。「美味そうだな、俺にも分けてくれ」なんと黒猫は人間の言葉で話しかけてきます。怯えた春琴はメロンを置いたまま屋敷へ逃げると、猫はメロンと池の魚の目玉を平らげ、「お礼に良いことを教えてやる。庭に銭が埋まっているから掘り出してみろ」と言い去ります。一方、長安では病に苦しむ皇帝を救う為、日本から渡来した若き僧侶の空海(染谷将太)が宮殿へ招かれます。しかし、空海が到着して間もなく、皇帝は死んでしまいます。空海は、宮殿内で猫の毛と足跡を見つけ、足跡を辿ると「皇帝は死んだ。次はリショウ(次期皇帝)」と書いてある木札を見つけます。皇帝の死は病ではなく、化け猫の呪いなのではないか、空海は疑います。記録係の白楽天(ホアン・シュアン)は、皇帝の側近に「皇帝は風邪で亡くなった」と書くように命令されますが、「真実に背いた事は書けない」と断り、辞職させられます。白楽天は、空海に近づき行動を共にするようになります。
空海 KU-KAI 美しき王妃の謎のネタバレあらすじ:承
空海は白楽天から陳雲樵の屋敷に現れた人の言葉を話す黒猫の噂を聞き、2人で陳雲樵に会うために胡玉楼へ向かいます。胡玉楼は遊郭のような場所で、黒猫の言葉通り庭から大量の銭を手に入れた陳雲樵が豪遊していました。そんな中、黒猫が再び現れ「銭がまた欲しいか?」と聞いてきます。陳雲樵は「魚でも食べてろ」と黒猫に生魚を投げます。すると黒猫は「俺は魚の目しか食べない。知ってるだろ。」と言い、客を襲いはじめます。そして「明日お前の屋敷に行くからな」と言い去っていきます。空海は、宮殿に現れた猫と同じだと推理し、本格的に調査を始めます。翌日、陳雲樵と春琴が寝ていると、黒猫が現れ、春琴が取り憑かれてしまいます。空海と白楽天が屋敷へ到着した頃には、春琴は完全に取り憑かれてしまい、屋根の上で「雲には衣装を想い、花には容を想う」と詩を詠みます。これを聞いた白楽天は、「この詩は50年以上前に楊貴妃(チャン・ロンロン)の為に詠われた詩だ」と話します。空海が黒猫に接触すると、黒猫は「自分は陛下に飼われていた猫で、陛下は生き埋めにされた。陳雲樵を襲うのは彼の父に埋められたからだ」と話します。そして、「運命はあの方と同じ」と意味深な言葉を残し、消えていきます。
空海 KU-KAI 美しき王妃の謎のネタバレあらすじ:転
空海は黒猫の言葉から、楊貴妃も生き埋めにされたのでは?と推理します。そこで楊貴妃について調べる為に書庫へ向かいます。そこで、かつて皇帝に仕えていた阿倍仲麻呂というすでに亡くなっている人物の存在を知ります。そして謎を解明する為、阿倍仲麻呂をよく知っている白玲(松坂慶子)から彼の日記を預かります。阿倍仲麻呂の日記には「皇帝を愛してしまった」と綴られていました。そして、反乱を起こそうとしている安禄山を止める為、皇帝は尸解という特別な方法で楊貴妃を仮死状態にして安禄山の闘志を抑え、楊貴妃をそのまま石棺に入れて埋葬したと書かれていました。
空海 KU-KAI 美しき王妃の謎の結末
日記を読んだ白楽天は楊貴妃は仮死状態のまま今も棺で眠っているのではないか?と推理し、空海と日記に綴られた墓へ向かいます。しかし、楊貴妃の石棺を開けると中は空で、蓋には大量の血の跡が付いていました。すると黒猫が現れ、真実を語り出します。尸解の仮死状態は2日しか持たない為、楊貴妃は棺の中で目を覚まし、出ようと必死にもがいていた事、皇帝はこの事を知っていたにも関わらず埋葬し、楊貴妃の死を部下に濡れ衣を着せた事が分かります。そして、尸解を施す現場に居合わせた丹龍(オウ・ハオ)と白龍(リウ・ハオラン)は楊貴妃を救う為墓に向かったも間に合わず、蘇生の可能性を信じて亡骸を美しい滝が流れる崖の上へ移動させていた事が判明します。しかし、尸解が2日しか持たない事を丹龍が知っていた事が分かると、白龍は激怒し丹龍はその場から去ることになります。一人残された白龍は、楊貴妃の亡骸を見守り続けますが、ある日楊貴妃の身体に毒虫が湧き、白龍は捨て身の覚悟で毒虫を自身の身体へ移します。毒虫に侵された白龍は、死の直前に皇帝が飼っていた猫へ幻術で魂を移します。そして、黒猫(妖猫)として生まれ変わった白龍は、皇帝を殺害し、楊貴妃の死に関連する人物を次々に呪っていたのでした。空海と白楽天は廃墟となった極楽の宴へ向かうと、丹龍が現れます。全ての謎が解け、黒猫は涙を流し消えていきました。後日、空海は青龍寺を訪れ、恵果大師に合います。恵果大師は僧侶の姿をした丹龍でした。
以上、空海 KU-KAI 美しき王妃の謎のあらすじと結末でした。
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