俺はまだ本気出してないだけの紹介:2013年日本映画。自分探しのため、会社を辞めたバツイチ子持ちの主人公が、漫画家になるという夢を実現するため奮闘する様子をコメディタッチで描いた作品。青野春秋の漫画が原作となっています。
監督:福田雄一 出演者:堤真一(大黒シズオ)、橋本愛(大黒鈴子)、生瀬勝久(宮田修)、山田孝之(市野沢秀一)、濱田岳(村上政樹)、指原莉乃(宇波綾)、蛭子能収(クニさん)、村松利史(キャバクラの新人・ホクロ)、尾上寛之(キャバクラのヒゲ)、川久保拓司(田中)、秋元黎(宮田正男)、小柳心(キャバクラの黒服)、ドナルド・アッシュ(ボブ)、池田成志(小室武士)、賀来賢人(本物の店長)、ムロツヨシ(不動産屋)、佐藤二朗(占い師)、水野美紀(宮田の妻)、石橋蓮司(大黒志郎)、ほか
映画「俺はまだ本気出してないだけ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「俺はまだ本気出してないだけ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
俺はまだ本気出してないだけの予告編 動画
映画「俺はまだ本気出してないだけ」解説
この解説記事には映画「俺はまだ本気出してないだけ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
俺はまだ本気出してないだけのネタバレあらすじ:起
バツイチ子持ちの中年男・大黒シズオ(堤真一)は、自分探しのため一念発起して会社を辞めました。しかし、1か月がたっても自分のやりたいことを見つけられず、ダラダラと自堕落な日々を過ごしています。同居する父親は激怒し、17歳の娘の鈴子(橋本愛)からは愛想をつかされています。本当の自分を見つけ、後悔のない人生を歩みたいと考えるシズオですが、毎日ゲームをしたり近所をぶらついて時間を潰していました。
そんなある日、シズオは立ち寄った本屋で漫画家になるという目標を見つけます。シズオは漫画家になることを家族に宣言し、呆れる父親をしり目に漫画を書き始めます。書き上げた漫画の原稿を中学館という出版社に持っていき、漫画家になるための1歩を踏み出したシズオですが、なかなかデビューにこぎつけることができません。
お金を稼ぐため、シズオは漫画を書きながらファストフード店でバイトを始めました。仕事でミスばかりするシズオは、年下の店長からダメ出しされ、誘われて行った合コンでも若者たちのノリについていけず、疎外感を感じます。それでもシズオは、持ち前のゆるい人柄で、バイト先でもダメなおじさんキャラとして馴染んでいきました。
俺はまだ本気出してないだけのネタバレあらすじ:承
シズオは、周囲の人間に「本気を出す」と息巻きますが、実際は口ばかりでフラフラしてばかり。父親からはいい加減まともに働くよう尻を叩かれますが、それでもシズオは漫画家になるという目標だけは諦めず、たびたび出版社に原稿を持ち込んでいました。
そんな時、バイト先に新人の市野沢秀一(山田孝之)が入って来ます。しかしバイト初日に客を殴ってしまい、クビになった市野沢を連れて、シズオの幼馴染・宮田(生瀬勝久)と居酒屋へ行くシズオ。宮田もバツイチで、一人息子がいます。離婚した妻と暮らす息子は月に一度しか会えず、不満に思っていました。そんな宮田に、サラリーマンを辞めて、やりたいように生きる人生を勧めるシズオ。
俺はまだ本気出してないだけのネタバレあらすじ:転
その後も諦めずに出版社に漫画をもちこむシズオですが、毎回ボツで、さすがのシズオも不安になり、河原で落ち込んでいると、宮田が通りかかります。もっと息子と一緒にいたいと思う宮田を心配するシズオですが、「お前に心配されたくない」と言われてしまいました。
娘から金を無心し、まともに働きもしない自堕落な父親を冷ややかな目で見ながらも、実はシズオのことを応援している鈴子。そんな娘の気持ちを知ったシズオは、漫画家デビューに向けて俄然、やる気を出します。自伝的漫画を書き、出版社に持って行きますが、またもやボツ。父親からは漫画家に向いていないと言われ、家を飛び出したシズオは宮田の家へ行きます。しかし断られてしまい、次にキャバクラで働き出した宮田の家に世話になるシズオ。漫画家になる夢を諦めないことにしたシズオは、最後は占いに頼り、ペンネームを変えて出してみることにします。するとついにシズオの書いた漫画が、佳作を受賞。シズオの作品が雑誌に掲載され、シズオは有頂天になり、自分の快挙に胸を躍らせます。
俺はまだ本気出してないだけの結末
キャバクラの同僚を殴りクビになった市野沢は、宮田の勧めもあり、就職活動に励んでいました。一方、シズオの奮闘ぶりに刺激を受け、さらに元妻の再婚の話もあって、会社を辞めてパン職人になることを決意した宮田。なかなか就職先が見つからない市野沢に、パン屋を手伝ってほしいと頼みます。ある日、市野沢と店の物件を探していると、そこへ息子と元妻がやって来ます。シズオのようにダメ親父になるのではないかと心配した息子が、宮田と一緒にいたいと言い、元妻も手伝ってパン屋をオープンさせることになりました。
そんな中、デビュー作を書き上げたシズオは、意気揚々と作品を出版社に持ち込みました。しかし、お世話になった担当者はシズオの自由さに憧れて会社を辞めており、シズオの担当は若い女性に代わってしまいます。そしてシズオの漫画を見た担当者は一言「ボツ」と言い、デビューの話はなくなりました。
失意のシズオが風俗に行くと、そこでバイトをしている鈴子にばったり遭遇してしまいます。無我夢中でその場から逃げるように自転車をこいでいたシズオは、事故に遭い、病院に運ばれました。しかし頭に少しケガを負っただけの軽症で、家に帰ろうとするシズオを迎えに来た鈴子。
鈴子はシズオに漫画を諦めてほしくなく、金銭的に支えるために風俗でバイトをしていたことを伝えます。そんな鈴子に父親としてバイトを辞めるようにさとし、今度こそ本気を出して頑張ることを娘に誓ったシズオでした。
以上、映画「俺はまだ本気出してないだけ」のあらすじと結末でした。
クズなダメダメ設定の主人公と対比して、橋本愛さん演じる娘の鈴子がとんでもなく健気でいい子。「そりゃ1つや2つ親に言えない秘密くらい隠してても誰も文句言えないよな」って感じでした。
年齢や将来などといった重くなりがちなテーマをコミカルに描いた作品に仕上がっていると言えます。