万能鑑定士Q モナリザの瞳の紹介:2014年日本映画。松岡圭祐原作のベストセラーミステリー「万能鑑定士Q」シリーズを映画化した作品です。今作は「事件簿IX」を元に、類まれな鑑定眼を持つヒロインがモナ・リザに隠された謎に迫ります。彼女の相棒となる雑誌記者とのコンビが見どころです。始めは記者と鑑定士の出会い、ヒロインのコミカルで優れた鑑定眼にクローズアップされています。パリでのロケもあり、映画らしい美しい映像を楽しめます。ストーリーはご都合主義と言われても仕方ありませんが、驚きの展開が待ち受けています。
監督:佐藤信介 出演者: 綾瀬はるか(凛田莉子)、松坂桃李(小笠原悠斗)、初音映莉子(流泉寺美沙)、村上弘明(朝比奈尚幸)、ほか
映画「万能鑑定士Q モナリザの瞳」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「万能鑑定士Q モナリザの瞳」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「万能鑑定士Q モナリザの瞳」解説
この解説記事には映画「万能鑑定士Q モナリザの瞳」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
万能鑑定士Q モナリザの瞳のネタバレあらすじ:起
『万能鑑定士Q』という店を営んでいる凛田莉子(綾瀬はるか)は、どんなものでも正しく鑑定する眼を持つ鑑定士です。
ある日、彼女の元にレストランを経営する男がやってきました。彼は、ある一枚のチラシを莉子に見せます。彼のレストランを貸し切って、グルメパーティーを行いたいという怪しい団体が、破格のお金を提示してきたのを奇妙に思った男。もしおかしい団体に自分の店を貸すことになったら嫌だと考えた男は、莉子にチラシを鑑定してほしいと頼みます。
一見変哲もないチラシでしたが、莉子は矛盾点を指摘。チラシに使われている写真は画像編集されており、その裏には何かあると莉子は考えます。それを聞いた男は不安になり、莉子にパーティーも鑑定してほしいと依頼しました。
パーティー当日、雑誌記者の小笠原悠斗(松坂桃李)も来ていました。彼は事件の記事を書いていたのですが、冴えない内容のために上司から「お前はグルメ記事でも書いてろ」と言われ、やってきたのです。彼が取材のための写真を撮ろうとしたところ、関係者から写真は撮らないよう止められてしまいます。
そんな時に、レストランを経営する男と莉子の話を偶然耳にして興味を持つ悠斗。莉子は、パーティーでの不審な点を次々に指摘。店の上にギャラリーがあることを知った莉子は、「大変です!警察を呼んでください」と走り出します。二階のギャラリーを開けた莉子は、犯人とぶつかってしまい、その時に犯人が盗んだ品を落として行きました。
その後、ギャラリーの責任者である朝比奈(村上弘明)から礼を言われる莉子。とても価値のある美術品が盗まれることを阻止した莉子は、満足げにその場を去ります。彼女の鑑定士としての能力に魅力を感じた悠斗は、事件の翌日に莉子の店を訪れて、取材の申し込みをします。
そこへ、ギャラリーの責任者の朝比奈もやって来ました。莉子の鑑定眼に注目した朝比奈は、「モナ・リザを鑑定してほしい」と言い出します。近々、ルーブル美術館に所蔵しているモナ・リザが日本へやってくることになっていました。その日本の責任者である朝比奈は、莉子に日本在住のルーブル美術館の学芸員になる試験を是非とも受けてほしいと頼みます。
万能鑑定士Q モナリザの瞳のネタバレあらすじ:承
話を聞いていた悠斗は、上司にかけあいフランスまで取材に行かせてほしいと頼み込みます。しかし上司から許可が下りず、結局悠斗は自腹でフランスまで莉子に付いて行くことにしました。
学芸員になる試験は、ルーブル美術館で行われます。各国から集められた候補者を見て、圧倒される莉子と悠斗。試験内容は、美術館にあるたった一枚の本物のモナ・リザを当てるものでした。ある部屋に通された莉子は、複数枚のモナ・リザの絵を見ます。しかし、どれも偽物だと言い、「本物は通路にパネルとして置かれていたもの」と言う莉子。
無事に試験に合格した莉子と悠斗がカフェで食事をしていると、そこへ日本人女性・美沙が声を掛けてきました。彼女も試験の合格者で、代々美術品を扱う家計に生まれた語学堪能な美しい女性です。日本人で合格したのは、莉子と美沙だけ。莉子にライバル心をむき出しにする美沙は、莉子にルーブル美術館職員と名乗るフランス人の男性を紹介し、日本へ帰ったら軽井沢でルーブル美術館学芸員に正式になるための合宿があると伝えました。
帰国後、莉子は合宿に参加するために軽井沢にやってきました。合宿の研修内容は、数ある偽物の中から莉子と美沙が二人で協力して、本物を当てるというものです。まずは莉子が偽物と思うものを2枚選びます。じっくりとながめる莉子に、本能で選ぶよう指示を出す講師の男性。全体を見渡した莉子は、偽物だと思う二枚を選び、今度は美沙がその中から偽物だと思うものを指摘。
こうして本物をどんどん絞っていく二人でしたが、最後の最後で間違えてしまいました。その後も何度も同じことを繰り返すのですが、結局この日は本物を言い当てることができませんでした。すると、美沙のイライラがピークに達します。それまではフランス語がわからない莉子のために訳してくれていた美沙ですが、「明日から通訳はしない」と言われ、莉子は困ってしまいます。
一方悠斗は、莉子や美沙の合宿の様子を取材したかったのですが、敷地に入ることができないために外から中の様子をカメラをまわしてずっと撮っていました。しかし、それもスタッフに見つかり止められてしまいます。そこで、悠斗は莉子の店を訪れていた常連の女性客を取材することに。彼女から、莉子の出身地や学生の頃の成績などを聞いた悠斗は、莉子がかつては勉強ができなかったと聞かされ信じられません。
次に悠斗は、莉子がかつて働いていた場所を訪ねることにしました。そこの店長が、豊富な知識を暗記する方法を莉子にアドバイスしたことがきかっけで、彼女は様々な知識を身につけることに成功。美沙から通訳はもうしないと言われた莉子は、その記憶法を使い、一晩かかってフランス語を習得します。
万能鑑定士Q モナリザの瞳のネタバレあらすじ:転
ある日、莉子はネットのある情報を目にします。それは、モナ・リザの瞳にLとVの文字が刻まれているというものでした。気になった莉子が講師に尋ねると、モナ・リザの瞳の文字を見てしまった者は脳に異常をきたし、正しい鑑定が出来なくなってしまうという不思議な噂を教えてもらいました。
何日も続く研修の中で、激しい頭痛に襲われるなどの体調不良を感じるようになる莉子。美沙は「慣れない環境と疲れが原因かも」と言い、莉子のことを労わってくれます。画商をしていた父親のもとに生まれ育った美沙は、幼い頃から美術に興味を持ち、今の道に進みました。しかしある日、父親は贋作をつかまされて廃業へと追い込まれます。その後、苦労した美沙は「本物を踏みにじる偽物は許せない」と、強く莉子に語るのでした。
翌日からも体調がすぐれない莉子は、最後のテストの時に合格したものの、モナ・リザの瞳の文字を見てしまい倒れてしまいます。その後、莉子は以前のような正しい鑑定が出来なくなってしまい、このことで店を畳むことにした莉子。久しぶりに店を訪れた悠斗がそのことを知り、心配して彼女を探しますが、行方を知る者がおらず美沙に聞いてみることにしました。
すると美沙から、莉子は学芸員としての資格を失ったと聞かされます。莉子が鑑定できなくなった理由が、モナ・リザの瞳にあると知り、真相を確かめるために奔走する悠斗。精神科医に話を聞くなどしますが、どうして莉子の能力が失われたかについてはよくわかりませんでした。しかし医師から気になることを言われた悠斗は、莉子が研修中に行っていたことを試す中で、あることに気が付きました。
莉子の居場所を突き止めた悠斗は、モナ・リザの瞳のせいではなく、研修内容に問題があったことを告げます。モナ・リザの瞳に描かれた文字を見ると脳に異常をきたすといった話は作り話で、実は研修自体が偽物だったとわかった莉子。急いでモナ・リザ展が行われる会場に莉子と悠斗は向かいます。
万能鑑定士Q モナリザの瞳の結末
莉子たちが会場に着いた頃には、すでにモナ・リザは盗まれた後でした。会場からモナ・リザを盗み出したのは美沙で、彼女も窃盗団の一人だったのです。窃盗団のリーダーと恋仲にあった美沙。窃盗に際して莉子の鑑定能力が邪魔になるため研修までおこなったのですが、本当に騙されていたのは美沙でした。
窃盗団のリーダーは、偽物を憎む美沙を利用して、今ルーブル美術館が持っているモナ・リザが偽物であり、本物とすり替えたいと嘘をついていたのです。真相を莉子から聞かされた美沙を警察が取り囲みます。
そこへ、悠斗から莉子に電話があります。彼は、本物のモナ・リザが積まれたトラックを追跡していたのですが、窃盗団に見つかり誘拐されていました。莉子は電話の声や音から居場所を特定。駆けつけた莉子や警察が悠斗を発見したのですが、モナ・リザの絵はすでに燃やされた後でした。みんながショックを受ける中、美沙がその絵は偽物だと見破ります。
その頃窃盗団は、横浜港にいました。そのまま船で逃亡し、フランス政府にモナ・リザの身代金を要求するつもりでいます。しかし、莉子や警察に見つかりあっけなく逮捕される窃盗団。積み荷からはたくさんのモナ・リザが出てきて、どれか本物か見分けがつかなくなります。
莉子は、美沙と協力して本物のモナ・リザを探し当てることに。見事、本物が見つかりほっとする莉子。「この四年間は偽物だった」と後悔する美沙に、「いつか二人でまた鑑定しましょう」と莉子は美沙と約束します。
その後、莉子と悠斗はモナ・リザ展にいました。大勢の人が見つめるモナ・リザの絵。悠斗は「あれは偽物じゃないですよね?」と尋ねると、「さぁ?」と笑う莉子なのでした。
ある日、以上、映画「万能鑑定士Q モナリザの瞳」のあらすじと結末でした。
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