サクラサクの紹介:2014年日本映画。さだまさしの小説集「解夏」に収められた小説を映像化したものです。家族のあり方を問う名作です。最初は心を締め付けられるような出来事がたくさんあり、見るのに心が折れそうにになりますが、後半は福井の自然と壊れた家族が再生される様子が丁寧に描かれて、心に響くとても良い作品となっています。認知症になってしまった父親役を藤竜也が見事に演じています。周りの役者さんも芸達者なばかりで安心して見ることができます。誰しも苦しく終わりのないトンネルに迷いこんでしまう時がありますが、そうした時に生きていく強さ、そういう時こその家族の大切さを訴えている作品です。
監督:田中光敏 出演者:緒形直人(大崎俊介)、南果歩(大崎昭子)、矢野聖人(大崎大介)、美山加恋(大崎咲子)、藤竜也(大崎俊太郎)、津田寛治(宇多美康平)ほか
映画「サクラサク」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「サクラサク」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
サクラサクの予告編 動画
映画「サクラサク」解説
この解説記事には映画「サクラサク」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
サクラサクのネタバレあらすじ:壊れかけた家族
大崎俊介は大手家電メーカーに勤めるエリート社員です。重役にも手が届きそうで、順風満帆に見えた彼ですが、彼の家族はバラバラで実は壊れかけていました。夫婦仲は冷め切っており、娘は高校生なのに帰りが遅く、息子は大学受験に失敗しアルバイトを転々とする毎日でした。そんな時に、父親の俊太郎が大雨の中徘徊してしまい警察の厄介時になります。自分の父親は認知症になってしまっていました。俊介は当惑しますが、仕事が忙しく妻に父の介護を任せてしまいます。介護の負担で妻は疲れてしまい、家族は父親の面倒を見ずに冷たい態度をとります。家族の冷たさに俊介は失望します。
サクラサクのネタバレあらすじ:俊介の後悔
冷たい態度をとっていた息子が実は自分が会社に行っている時に俊太郎の介護をしていたことを知ります。仕事にかまけて家族のことをよく見ていなかったと俊介は反省します。しかし妻の心はすっかり疲れており、娘は態度は冷たいままでした。ある晩、俊介は俊太郎から昔の思い出話しを聞きます。「家族と暮らしたい思い出は、あの敦賀のお寺だけだ。春、桜の花が満開で綺麗だった。」と曖昧ですが大事そうに語ります。
サクラサクのネタバレあらすじ:旅に出る
本当の家族をとり戻すため、父の記憶をよみがえらせるために家族で旅に出ることを俊介は決意します。最初は乗り気ではない家族でしたが、旅をするうちに本来の家族の絆を取り戻していきます。妻の昭子は「あなたは私にいつも背中しか見せてくれなかった。もう海に飛び込んでしまいたい。」と言います。そこで一人俊介は海に飛び込み、飛び込んだ後ずぶ濡れになりながら俊介は昭子に謝ります。昭子は夫を許します。家族の絆を取り戻していくと、俊太郎の様子もだんだんと良くなっていきます。
サクラサクの結末:辿りついたお寺
俊介は会社の重役会議を蹴って、家族に寄り添うことを決めます。俊太郎は記憶を取り戻していき、とうとうお寺に辿りつきます。そのお寺は俊太郎が両親と過ごした温かい思い出のある場所でした。そして家族は俊太郎の思い出の桜の木に辿りつきます。桜の木は切られていましたが家族は桜の木の切り株の側で手を繋ぎます。そして家族は同じ満開の桜の木を思い描くのでした。
以上、「サクラサク」のあらすじと結末でした。
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