映画「スプラッシュ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
スプラッシュの紹介：1984年アメリカ映画。幼い頃、海でおぼれた時に助けてくれた人魚の少女のことが忘れられない青年。ある日、海岸で出会った謎の美女に一目ぼれするが、彼女こそ、大人になったあの人魚だった。再会して恋におちた２人だが、人魚の存在を知った科学者が執拗に追ってくる。ニューヨークを舞台に繰り広げられる、ピュアなラブ・ストーリー。監督は、本作で第一線に躍り出たロン・ハワード。若き日のトム・ハンクスとダリル・ハンナの演技が初々しい。
監督：ロン・ハワード 出演者：トム・ハンクス（アラン）、ダリル・ハンナ（マディソン）、ジョン・キャンディ（フレディ）、ユージン・レヴィ（コンブルース）、リチャード・Ｂ・シャル（ロス博士）ほか
この解説記事には映画「スプラッシュ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ニューヨークに住むアラン。彼には、いつも心にひっかかっている不思議な思い出がありました。20年前、両親に連れられて、コッド岬を巡る遊覧船に乗っていた時のこと。きらきら光る波を見ているうちに海に飛び込んでしまったアランは、溺れて沈んでいくところを１人の少女に助けられます。少女は人魚でした。それ以来、彼の心から少女の記憶が消えることはありませんでした。そして現在。青果市場で忙しく働くアランの悩みの種は、怪しい商売でトラブルばかり起こす兄フレディです。ある日、同棲中の恋人に捨てられたアランは、友人の結婚式の二次会でヤケ酒を煽ります。酔った勢いで向かったのは、なぜかコッド岬。翌朝、アランは砂浜で目覚めます。浜辺で科学者コンブルースと出会い、彼の船に乗せて帰ってほしいと頼みますが拒否。仕方なく漁師の小さなボートに乗せてもらうアランですが、ボートは故障。漁師は、すぐ戻ると言って泳いで行ってしまいます。たった１人残されたアランは、自分でボートを直そうと立ち上がり、ふらついた拍子に海の中へ。そのまま溺れて意識を失い、気がつくと浜辺の上です。アランを助けたのは、全裸の美しい女性でした。彼女はアランにキスをすると、海にとびこみ消えてしまいます。
女性は、アランが昔出会った人魚でした。彼女はアランが落とした財布の住所を頼りに、人間の姿でニューヨークへやって来ます。その日、仕事中のアランに警察から電話が。スタテン島で保護された裸の女性が、アランの財布を持っているというのです。驚いて向かった警察で、再会を喜ぶ人魚。アランには彼女が何者かさっぱりわからず、質問しても英語がしゃべれません。それでも２人は恋におち、アランは彼女を家へ連れて帰ります。翌朝、アランは出勤。部屋に残された彼女は、テレビで見たCMに魅かれて１人でデパートへ向かいます。店員に言われるまま、持っていたアランのカードで洋服を購入。さらに家電コーナーに並ぶテレビを閉店時間まで見続け、英語も完璧にマスターします。彼女を探しに来たアランは、英語がペラペラの姿にびっくり。彼女は、自分をマディソンという名で呼んでほしいと言います。しかし、君はどこから来たのというアランの質問には答えません。一緒にいられるのは、満月になるまでの６日間だけだと言うのです。その夜、マディソンがバスタブにつかっていると、アランが入ってこようとします。下半身が水に濡れると人魚に戻ってしまうマディソンは大慌て。すんでのところで正体を見られずに済みますが、マディソンの疑問だらけの言動に、アランは不安を隠せません。
ある日、マディソンは首飾りを売り、そのお金で公園にある大きな人魚の噴水を購入。アランの部屋に運び込んで彼を驚かせます。その頃、アランが海辺で会ったコンブルースが、自然史博物館の会議室で恩師のロス博士に詰問されていました。コンブルースは、全裸でスタテン島に現れたマディソンの新聞記事を見て、彼女こそ人魚だと確信していました。しかし他の研究者たちは、人魚などバカバカしいと取り合いません。コンブルースは、なんとしても彼女が人魚だと証明してみせると決意します。一方アランは、マディソンにプロポーズしてノーと言われます。２人の仲は壊れかけ、悩んで一晩街をさまよったマディソンは、結婚する前に秘密を打ち明けたいと言います。その夜、大統領主催のパーティに招待されていたアランはマディソンを同伴します。会場には、コンブルースが待ち伏せしていました。彼は建物から出てきた２人を見つけ、マディソンにホースの水を浴びせます。周囲は騒然となり、警察に捕えられるコンブルース。しかし次の瞬間、人々はマディソンを見て驚愕します。地面に倒れたマディソンのドレスの下から見えていたのは、大きな人魚のヒレだったのです。
マディソンは自然史博物館の極秘研究室に搬送され、水槽に入れられます。コンブルースは自分の説が証明されたものの、研究対象にされて弱っていくマディソンの姿を見て罪悪感にかられます。アランの方は、ショックから立ち直れないまま過ごしていました。心配して様子を見にきたフレディに、「やっと愛する人を見つけたのに、人魚だったなんて！」と嘆きます。何度も離婚しているフレディは言います。「人間じゃないとだめなのか？彼女といるお前はあんなに幸せそうだったのに。俺にはあんな幸せはないんだぞ！」。アランは、兄の言葉に目が覚めます。マディソンを救出するために、コンブルースが通う歯医者に押し掛け、治療中の彼を捕まえて居場所を聞き出します。コンブルースは、アランとフレディを連れて自然史博物館へ乗り込みました。アランとフレディは北欧から来た科学者を装い、研究室へ侵入。マディソンを外に連れ出します。町中でカーチェイスを繰り広げ、波止場へ追い込まれるアランとマディソン。マディソンは、２人が過去に出会っていたことを告白し、一緒に海で暮らそうと言います。アランは同意しますが、二度と地上には戻れないと聞いて動揺を隠せません。アランの気持ちを察したマディソンは、別れをつげて１人で海に飛び込みました。しかし迫りくる追手を見て、アランも焦って飛び込みます。溺れて意識を失ったところへ、マディソンが助けに来ます。追手を振り切り、２人は海の底へ。目の前には、美しく輝く人魚たちの都がありました。
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