ザ・アブノーマルの紹介:2011年フィリピン 映画。閉鎖された1本の道で起こる戦慄の怪奇現象を描いたホラー・サスペンス。物語は3部構成になっており、過去に遡るにつれ恐ろしい真実が明らかになっていく。警察官ルイスは、10年前行方不明になった姉妹について調べを進めていた。同じ頃3人の少年少女が閉鎖されていた道に車で侵入してしまう。森に囲まれた道は暗く、どこまで進んでも出口が見つからない。3人の前に現れる不気味な車。それは10年前行方不明になった姉妹が乗っていた車だった。
監督:ヤム・ララナス 出演者:カルミーナ・ヴィラロエル(カーメラ)、TJ・トリニダード(ルイス)、レキシー・フェルナンデス(ジャニーン)、バービー・フォルテサ(エラ)、ライアン・ラモス(ララ)ほか
映画「ザ・アブノーマル」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ザ・アブノーマル」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ザ・アブノーマルの予告編 動画
映画「ザ・アブノーマル」解説
この解説記事には映画「ザ・アブノーマル」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ザ・アブノーマルのネタバレあらすじ:10年前の失踪事件
舞台は2008年、フィリピン。警察官ルイスが長く離れていた故郷に戻って来ました。目覚しい活躍が評価され、異例の早さで上級捜査官に昇進します。ルイスは警察署に足繁く通う中年女性ルナを見つけ話しかけました。そして彼女の2人の娘、ララとジョイが10年前に失踪したと知ります。ルナは今でも必死に情報を集めていました。ルイスは同僚アランと一緒に、資料を集め事件を洗い直してみることにします。
ザ・アブノーマルのネタバレあらすじ:パート1:2008年
同じ頃、エラ、ジャニーン、ブライアンの高校生3人組がドライブに出かけていました。ブライアンがもうすぐ運転免許を取得出来そうなので、夜の街を走ってみることにしたのです。しかし警察官を見つけたブライアンは、閉鎖されている横道に逃げてしまいました。森の中の一本道は暗く、人通りも無いため非常に不気味です。その内に、追い越してもいないのに何度も同じ車が後ろからやって来ることに気付きました。車に運転手の姿はありません。3人が戦慄していると今度は正面から車が出現し、道を外れて木に衝突します。ジャニーンとブライアンが様子を見に行く間に、エラは父親に携帯電話で助けを求めました。すると衝突した車が突然炎上します。恐怖のあまり走って逃げたジャニーンとブライアンは、森の奥に廃屋を見つけました。そこにも気味の悪い人影を見た2人は引き返しますが、途中ではぐれてしまいます。エラと合流したジャニーンが車の運転席に乗り込むと、足元に突然焼け爛れた女が現れました。ジャニーンはパニックに陥り、エラは車外に投げ出されます。その後エラの父親からの通報で警察が到着しました。ジャニーンとブライアンは死亡。焼け焦げた車からはララの白骨化した遺体が発見されます。廃屋も調べましたが、エラの姿はどこにもありませんでした。
ザ・アブノーマルのネタバレあらすじ:パート2:1998年
ララと妹ジョイは、道で車がオーバーヒートして困っていました。通りかかった青年に頼み、水を貰うことにします。青年は2人を荒れ果てた自宅へ連れていき、殴って気絶させました。姉妹を家に監禁した青年は、笑いながらジョイに暴行を加えます。その後ララを閉じ込めた別室に向かいますが、激しい抵抗を受け慌てて逃げ出しました。ララは青年が鍵束を落としていったことに気付き、部屋を脱出してジョイを探します。しかしララが見つけたのはジョイではなく、クローゼットに押し込まれた白骨死体でした。驚いて家から逃げたララは、庭に掘られた穴の中でジョイの遺体を発見します。悲鳴を上げることも出来ず、謝りながら走って逃げるララ。しかし車で追って来た青年に轢かれてしまいます。頭に袋をかぶせられ、窒息の苦しみにララは後部座席で暴れます。青年はハンドル操作を誤り木に衝突しました。衝撃で上がった炎はララを焼き殺し、青年は何事もなかったかのようにその場を去ります。
ザ・アブノーマルのネタバレあらすじ:パート3:1988年
少年が森の家から外を見ていました。彼は母カーメラの言いつけで外出を禁じられています。カーメラは事あるごとに少年を罰と称してクローゼットに閉じ込めていました。貧しい生活に苛立つカーメラは愛人をつくり、父はそのことで苦しんでいます。ある日、少年は洗濯の仕事にやって来た少女マーサに誘われ、室内で一緒に遊んでいました。それを見つけたカーメラは激怒し、マーサを突き飛ばして殺害します。翌朝、カーメラの厳しい声に起こされた少年。彼女は裸足で、しかも泥だらけでした。庭に掘られた穴の中には、父に殺害されたカーメラの遺体が横たわっています。しかし少年には彼女の姿がはっきりと見えていました。いるはずのないカーメラの命令に従う少年。クローゼットに押し込められたマーサの遺体。それらに追い詰められ気が狂ってしまった父は首吊り自殺を遂げました。少年が玄関を開けると異様な姿のマーサが立っています。外に出た少年は、やがてララ達を殺害した青年の姿に成長しました。
ザ・アブノーマルの結末:真実と復讐
舞台は戻って2008年。警察はついに森の廃屋でエラを発見しました。様子がおかしい彼女は「姉も一緒で…」と言い出し周囲を困惑させます。アランに呼ばれたルイスはその場を離れ、廃屋へ向かいました。不自然に生活感のある部屋を見つけたアラン。中には警察官の帽子やバッジなどが置いてあります。するとルイスが突然アランを背後から襲い殺害しました。この廃屋はルイスの家。20年前の少年も、10年前の青年も、全てはルイスの過去だったのです。廃屋を出たルイスの耳にはカーメラの叱責が響いていました。「ママ ごめんなさい」と呟きながらエラ達のところへ戻ると、彼女は糾弾するようにルイスを指さします。ルイスは警察官を射殺し、車を奪って逃げ出しました。しかし突然車が動かなくなります。車内に現れるララとジョイの霊。焼け爛れたララの手がルイスの喉に銃口を押し付けます。「ママ ごめんなさい」と呟くルイス。発砲音が響いてルイスが死亡し、この映画は終わりを迎えます。
以上、映画ザ・アブノーマルのあらすじと結末でした。
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