37セカンズの紹介:2019年日本,アメリカ映画。生まれた時に37秒間呼吸をしなかったことで身体に障害を抱えてしまった主人公ユマがこれまでの殻を破り、自分の道を切り開いていくという話です。実際に障害を持ち、演技未経験の佳山明がユマ役を演じています。
監督:HIKARI 出演:佳山明(貴田ユマ)、神野三鈴(貴田恭子)、大東駿介(俊哉)、渡辺真起子(舞)、板谷由夏(藤本)、熊篠慶彦、萩原みのり、宇野祥平、芋生悠、渋川清彦、奥野瑛太、石橋静河、尾美としのり、ほか
映画「37セカンズ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「37セカンズ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
37セカンズの予告編 動画
映画「37セカンズ」解説
この解説記事には映画「37セカンズ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
37セカンズのネタバレあらすじ:起
生まれた時に37秒間呼吸をしなかったために、身体に障害を負ってしまったユマ(佳山明)は、車椅子の生活をしながら漫画家をしていました。
しかし実は漫画家ではなく、親友のアヤカのゴーストライターだったのです。そのアヤカというとユマのおかげで売れっ子漫画家になり、人気ユーチューバーという肩書きもあり、華やかな生活をしています。
かたやユマは自分の思うように体を動かすことも出来ず、ユマを溺愛している母親の恭子(神野美鈴)の監視もあり、好きなオシャレすら自由にできません。一人で生きていきたいユマはずっと考えていました。
手始めに、親友のアヤカの担当者に作品を見てもらうも作風が似ていると却下、別路線で勝負しようとアダルト漫画を編集部に持ち込みますが、藤本編集長(板谷由夏)からは、男性経験がないからと突き返されてしまいます。
37セカンズのネタバレあらすじ:承
ならば経験してやろうと、夜の歌舞伎町に行ってホテルに出張ホストを呼ぶものの、肝心な所で上手くいきませんでした。そして、ホテルから帰ろうとすると、エレベーターが故障してユマが困っている所を助けてくれた、舞(渡辺真起子)との出会いがユマの人生を少しずつ変えていきます。
舞は健常者ですが、ユマと同じく手足が不自由であるクマさんの相手をよくしていました。元々姉御肌である舞はユマにも分け隔てなく接し、ユマの悩みや興味のあること全てに耳を傾けてくれました。
クマさんの介護士である俊哉(大東駿介)も、職業柄もありユマをすんなり受け入れてくれました。もちろんユマもすぐに彼らに心を開いていきます。
こうしてユマは、干渉しすぎる母親と自分を利用するだけの親友から離れ、自分だけの生活を手に入れたのです。
37セカンズのネタバレあらすじ:転
しかしそんなユマの変化を母の恭子は受け入れる事が出来ませんでした。監視はさらに勢いを増し、ユマを縛り付けていきます。そんな生活に嫌気がさしたユマは恭子の隙を見て家出してしまいます。
あてもなく飛び出したユマは、舞と俊哉を頼ります。とりあえず俊哉の家に転がり込む事になりました。そして随分前に父親からもらった絵ハガキを頼りに、父親に会いに行くことになります。
ハガキの住所に行ってみると、そこにいたのは父親ではなく父親の弟でした。弟からは、父親が五年前に亡くなっていたこと、彼がいつもユーチューバーの事を気にかけていたこと、そしてユマには双子の姉がいることを初めて知ります。
姉がタイにいて教師をしていると知ったユマは、顔も知らない姉に会いに行く事を決意します。俊哉に助けられてユマはタイに飛び立ちます。
37セカンズの結末
長い道のりを経て、ユマは無事に姉との対面を果たしました。帰り際、姉は本当は妹がいることを知っていたのですが、障害があることを聞いて会うのが怖かったことを告白しました。
泣きながら頭を下げる姉にユマは、母親も会いたがっているから帰国したら会いに来てと優しく声をかけ、日本に帰っていきました。
その夜、ユマは俊哉に、37秒間呼吸が止まったのが姉でなく私で良かったと話します。
帰国し恭子の元に戻るユマ。お土産にと渡したスケッチブックには、タイで元気に生きている姉の絵が描かれていました。恭子は涙を流して喜びます。
その後ユマは、お世話になった藤本編集長にお礼を言いにやってきました。お礼を言いユマはすぐに帰っていきますが、書き留めていたユマの作品を見た藤本が一本の電話をし、「面白い漫画を書く子がいる」と誰かに紹介をし始めました。
ユマの人生は、また大きく動き出しそうです。
以上、映画「37セカンズ」のあらすじと結末でした。
「社会的弱者と性」をテーマに作られているところが魅力的です。こういう映画他になかなかないものだと言えます。そして主人公の障害を言い訳にせずに頑張る姿に励まされます。決して諦めない強い姿がこの映画の見どころです。