地雷を踏んだらサヨウナラの紹介:1999年日本映画。著名な戦場カメラマン一ノ瀬泰造の生き様を描いたドラマ作品。戦いが激化するカンボジアで、泰造は飛び交う弾丸を掻い潜りカメラのシャッターを切り続けた。現地で親交を深めた幼い兄弟のため、アンコールワットの撮影を熱望する泰造。しかしアンコールワットは武装組織が占領する危険地帯となっていた。
監督:五十嵐匠 出演者:浅野忠信(一ノ瀬泰造)、川津祐介(一ノ瀬清二)、羽田美智子(一ノ瀬淑乃)、市毛良枝(一ノ瀬信子)、矢島健一(松山)ほか
映画「地雷を踏んだらサヨウナラ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「地雷を踏んだらサヨウナラ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
地雷を踏んだらサヨウナラの予告編 動画
映画「地雷を踏んだらサヨウナラ」解説
この解説記事には映画「地雷を踏んだらサヨウナラ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
地雷を踏んだらサヨウナラのネタバレあらすじ:戦場カメラマン
舞台は1972年4月、カンボジア。ベトナム戦争から飛び火した争いが激化するこの国で、1人の日本人が戦場を駆け抜けていました。彼の名は一ノ瀬泰造、フリーランスの報道写真家です。写真はあまり評価を受けていませんが、不思議と人から好かれる人間性の持ち主でした。仕事終わり、泰造は友人で同業者のティムと酒を呑みながら、ぜひともアンコールワットを撮影したいと話します。しかしアンコールワットは武装組織クメール・ルージュの聖域で、現在は彼らが占領する危険地帯になっていました。ひと仕事終えた泰造は、親友ロックルーやレストランを営むマダム・ロック達が住む村に帰って来ます。村の子ども達と泰造はとても仲が良く、特にソッタとチャンナの兄弟とは親しく遊んでいました。この頃、ロン・ノル大統領がアンコールワットの奪還を図っているというニュースが飛び交います。泰造が新聞に目を通していると、突如爆撃が始まりました。この攻撃でソッタが死亡、チャンナも聴力を失ってしまいます。
地雷を踏んだらサヨウナラのネタバレあらすじ:国外追放
ソッタとチャンナの両親は既に亡くなっています。まだ幼いチャンナはそれを理解出来ず、両親はアンコールワットにいていつか帰ってくるものだと思い込んでいました。ソッタはそんな弟のために、ぜひアンコールワットの写真を撮って見せて欲しいと以前泰造に頼んでいました。ソッタの死でアンコールワットへの情熱を更に燃やした泰造は、軍の司令本部へ行き「アンコールワット攻略戦に従軍させてほしい」と頼みました。しかし従軍も撮影も認められません。今度はクメール・ルージュ側と接触を図りますが、こちらも上手くいきませんでした。泰造の動向を危険視した警察は、泰造を国外追放処分にします。憤るロックルー達に、また必ず戻ってくると約束して泰造はカンボジアを去っていきました。
地雷を踏んだらサヨウナラのネタバレあらすじ:カンボジアを目指して
1972年8月。泰造はベトナム、サイゴン市にいました。ティムと再会した戦場で泰造は決定的な写真の撮影に成功しますが、ティムは死亡してしまいます。泰造の写真は評価を受け始めますが、本人の心は晴れませんでした。ティムが足繁く通っていたという店へ向かった泰造は、そこで店員レファンと親しくなります。そんな折、日本人記者松山が泰造を訪ねて来ました。現地の言葉を話せる泰造と組み、スクープを狙っているのです。カンボジアのブラックリストに入っている泰造は正規の方法では入国出来ません。そこで弾薬輸送船に乗り込み、密入国することにしました。輸送船は常に激しい攻撃にさらされるため、レファンは危険だと言って泰造を止めようとします。しかしカンボジアを愛する泰造を説得出来ません。姉淑乃の結婚を祝うため一旦日本へ帰国した泰造は、すぐに戻って来て弾薬輸送船に乗り込みました。激しい攻撃にさらされつつも、泰造はついにカンボジアへ入国を果たします。
地雷を踏んだらサヨウナラのネタバレあらすじ:祝福と悲しみ
カンボジアで松山と合流した泰造は、ロックルーの結婚を知り急遽予定を変更。祝福のためにロックルー達のもとへ駆けつけると、彼らは再会をとても喜んでくれました。ところが祝宴の最中、チャンナが姿を消します。泰造が慌てて探しに行くと、チャンナは木の上で手を振っていました。ほっとする泰造でしたが、近付こうとすると兵士が血相を変えて止めに入ります。木の周辺には地雷が埋まっているらしいのです。そうとは知らないチャンナは、木から降りて泰造のもとへ走り出しました。泰造は「止まれ!」と必死に叫びますが、チャンナには聞こえません。そしてチャンナは泰造の目の前で地雷の犠牲者となってしまうのでした。
地雷を踏んだらサヨウナラの結末:アンコールワット
翌日、泰造は悲しみに沈むロックルーと話しながら、結婚式を撮影したネガを渡します。これから単身アンコールワットへ行くつもりでした。無事を祈るロックルーに、「地雷を踏んだらサヨウナラだ」と答え、泰造はアンコールワットを目指します。しかしクメール・ルージュは取り付く島もなく泰造を捕らえ、処刑しようとしました。泰造は隙を突いて逃走し、アンコールワットを目指して走ります。ついにアンコールワットの正面に飛び出した泰造は、感動に震えながら近付いていきました。その背中を狙う銃口には気付かずに。――1973年11月22日、一ノ瀬泰造は消息を絶ちました。9年後の1982年、アンコールワット近くのプラダック村で、両親によって死亡が確認されます。その遺骨の一部は現在もアンコールワットを望む菩提樹の木陰に眠っているそうです。自転車を漕ぐ泰造と共にエンドクレジットが流れ、この映画も終わりを迎えます。
以上、映画 地雷を踏んだらサヨウナラのあらすじと結末でした。
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