映画「ホテル・ハイビスカス」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ホテル・ハイビスカスの紹介：2002年日本映画。仲宗根みいこの漫画作品を原作とした映画。沖縄を舞台に、小さな民宿ホテル・ハイビスカスを営む一家の日常の悲喜こもごもを描いていきます。「ナビィの恋」、「恋しくて」の中江裕司監督による心温まるヒューマンドラマです。
監督：中江裕司 出演者：蔵下穂波（仲宗根美恵子）、照屋政雄（父ちゃん）、余貴美子（母ちゃん）、平良とみ（おばぁ）、ネスミス（ケンジにぃにぃ）、亀島奈津樹（サチコねぇねぇ）、和田聡宏（能登島）、登川誠仁（キジムナータンメー）、大城美佐子（まやー食いおばぁ）、ほか
この解説記事には映画「ホテル・ハイビスカス」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
舞台は沖縄。小学生三年生の美恵子は帰宅途中で、腹を空かせて道端に倒れこんでいた若い男、能登島を助けます。連れて帰ったのは美恵子の実家、ホテル・ハイビスカス。能登島は沖縄料理付き一泊三千円の安さに魅かれて、この宿に長期滞在をすることになりました。
ホテル・ハイビスカスにはビリヤード場を営んでいる美恵子の父ちゃん、一家の大黒柱の母ちゃん、母ちゃんと米国人の間に生まれたケンジにぃにぃと、サチコねぇねぇや、おばあが仲良く暮らしていました。しかし客室が一つしかないホテルにはいつも客がおらず、バーで働く母ちゃんが一家の暮らしを支えていました。
美恵子は最近キジムナー捜しにハマっています。キジムナーはガジュマルの木に宿ると言われている沖縄の精霊です。何としてもキジムナーを捕まえたい美恵子は、立ち入りが禁止されている米軍基地の中に侵入してしまい、心優しい米兵ジョージに保護されます。
ジョージはケンジの実父で、ちょうどアメリカから沖縄に出張に来ているところでした。ジョージは再会した母ちゃんに、ケンジに会わせて欲しいと頼みますが、プロボクサーを目指すケンジはトレーニングで忙しく、会って話すことは叶いませんでした。ジョージはトレーニングに励む息子の姿を遠くから見つめ、エールを送ります。
母ちゃんとサチコは夏休みを利用して、アメリカに住むサチコの父に会いに行くことになりました。母ちゃんは美恵子を残して旅行へ行くことに少しためらいを感じていましたが、美恵子は元気に二人を送り出します。美恵子にとっても楽しみな夏休みが始まろうとしていました。
ある日、父ちゃんがパイナップル農場の収穫を手伝うため、3日ほど家を空けることになりました。留守を守ることになった美恵子に母ちゃんからのエアメールが届きます。一刻も早く父ちゃんに手紙を届けてやれねばと思った美恵子は、父の働く農場まで一人で出かけることにしました。
バスを乗り継ぎ、辿り着いた村で、目的も忘れ地元の子供達と遊び呆けてしまう美恵子、気付けは日暮れが迫っていました。あてもなく歩みを進めていると、おじいと出会います。おじいはキジムナーの住んでいる場所を知っていると言います。
その夜、美恵子はおじいとともにカジュアルの木に登り、キジムナーの訪れを待ちますが、疲れ切って眠ってしまいます。翌朝、美恵子はおじいに書いてもらった地図をもとにパイナップル農場を目指しますが、辿り着いた時には父はすでに帰宅した後でした。
ケンジはプロボクサーを目指すため東京に出たいと、父ちゃんに相談、父ちゃんは頑張ってみなさいとケンジを激励します。お盆がやってきても、母ちゃんとサチコは帰ってきません。美恵子はいじめっ子の同級生から母の不在をからかわれたり、家族を馬鹿にされたことに腹を立てて、石を投げつけ、同級生に怪我を負わせてしまいます。
家に帰ってきた美恵子は父ちゃんにこっぴどく叱られてしまい、家を飛び出します。夜、公園でブランコに乗っていると、多恵子と名乗る女の子から話しかけられます。多恵子は亡くなった父ちゃんの妹で、美恵子にとって叔母にあたる少女でした。
多恵子と他愛のない話をして元気を取り戻した美恵子を、父が迎えにやってきます。父におぶられ、家へ戻ってきた美恵子でしたが、意識がありません。おばあは美恵子がどこかに魂を置いてきてしまったようだと皆に話します。美恵子はおばあのおまじないにより、魂を取り戻しました。その夜、美恵子は家族とともに先祖を見送るため、天に向かって手を合わせました。
母ちゃんとサチコが帰国する日がやってきました。美恵子は能登島と一緒に作った垂れ幕をホテルに掲げ、二人を出迎えるのでした。
以上、映画「ホテル・ハイビスカス」のあらすじと結末でした。
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