あいあい傘の紹介:2018年日本映画。俳優・演出家の宅間孝行がかつて主宰していた劇団「東京セレソンデラックス」と新ユニット「TAKUMA FESTIVAL JAPAN(タクフェス)」で上演した同名舞台劇を自らのメガホンで映画化した作品です。25年前に姿を消した父を探す娘と、その一方で新しい家族を築いていた父の再会の物語です。主題歌を竹内まりやが担当しています。
監督:宅間孝行 出演者:倉科カナ(高島さつき)、市原隼人(雨宮清太郎)、入山杏奈(松岡麻衣子)、高橋メアリージュン(福田日出子)、やべきょうすけ(竹内力也)、布川隼汰(船田知之)、永井大(雨宮虎蔵)、金田明夫(代議士)、大和田獏(製薬会社のドン)、トミーズ雅(車海老貫一)、立川談春(東雲六郎)、原田知世(松岡玉枝)ほか
映画「あいあい傘」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「あいあい傘」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
あいあい傘の予告編 動画
映画「あいあい傘」解説
この解説記事には映画「あいあい傘」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
あいあい傘のネタバレあらすじ:起
六郎(立川談春)は愛する妻と娘と過ごした日々を思い起こしながら、電車でとある小さな田舎町に降り立ちました。やがて六郎は今にも雨が降り出しそうな雲行きの中を彷徨い歩き、やがて「恋園神社」という神社に辿り着きました。六郎の手には子供の字で「おとうさんありがとう」と書かれた封筒が握られており、その中には“肩たたき券”が入っていました。
六郎の何か思いつめたような様子が気になった、神社の一角にある茶屋「恋園庵」の女将・松岡玉枝(原田知世)は彼の後を追いかけ、今にも命を絶とうとしていた六郎(立川談春)にそっと傘を差し出しました。その時、玉枝のお腹の中には新たな生命が宿っていました。
時は流れ、あれから25年が経った現在。六郎は玉枝と籍を入れぬまま、彼女の連れ子である麻衣子(入山杏奈)と一緒に“家族”として暮らしていました。しかし、六郎はどうしても麻衣子との関係が上手くいかず悩んでいました。
あいあい傘のネタバレあらすじ:承
恋園神社は今まさに年に一度の夏祭りを迎えようとしていました。今は亡き父・虎蔵(永井大)の後を継いでテキ屋になった雨宮清太郎(市原隼人)は仲間の福田日出子(高橋メアリージュン)、日出子の恋人で同じくテキ屋の竹内力也(やべきょうすけ)とともに祭りの準備に追われていました。
時を同じくして、この田舎町に女性カメラマンの高島さつき(倉科カナ)が夏祭りの取材と称してやってきました。実はさつきの実の父は25年前に姿を消していた六郎であり、死んだはずの父が生きていることを知り、様子を確かめに来たのです。
さつきに一目惚れした清太郎が町を案内することになりましたが、清太郎は偶然にも六郎のことを知っており、さつきは本当の目的を明かすことにしました。やがてさつきは六郎が新しい家族と幸せに暮らしていることを知り、衝撃を受けました。25年前に自殺したとされた父が生きていることを信じて待ち続けた家族を想うと、さつきの中には六郎に対する怒りがこみ上げてきたのです。
あいあい傘のネタバレあらすじ:転
さつきは清太郎や日出子、力也に自分は六郎の実の娘であることを明かし、なぜ父は自分と母に会おうともせずに見知らぬ女と幸せそうにしているのかと荒れていました。嫉妬心に駆られたさつきは、清太郎の制止を振り切って恋園神社で巫女をしている麻衣子に近づきましたが、麻衣子もまた母と六郎の関係に悩みを抱えていたのです。
続いてさつきは玉枝のもとに乗り込みましたが、大らかで優しい玉枝を前にしてどうすることもできませんでした。さすがのさつきも、父を探すために人の良い清太郎を利用していたことを申し訳なく思い、かといって今更父と直接対面する勇気すら湧きませんでした。そんなさつきの前に、車海老(トミーズ雅)と名乗る男が現れました。車海老は恩人でもある玉枝の頼みを受け、さつきと六郎を引き合わせるための手伝いをしていたのです。
あいあい傘の結末
さつきはなぜ六郎が「東雲」という名字を名乗っているのか気になっていました。清太郎がいうには、六郎は毎日のように東の空を眺めていることから玉枝が付けたのだというのです。ここから東といえばさつきと母が暮らしている横浜を指し示しており、六郎は今でもさつきたちのことを思ってくれていることをさつきは感じ取っていました。今まで籍を入れていないのも、毎日神社に手を合わせているのも、そして片身離さずさつきからのメッセージカードを持ち歩いていたことも全て自分たちのためだったと知り、苦しんでいるのは自分だけではなかったと感じたさつきはようやく六郎と会う決心をしました。
さつきは観光客を装って六郎に近づき、そして玉枝からあのメッセージカードに入っていた「肩たたき券」を譲り受け、そっと六郎に渡したのです。今のさつきにはもう父への怒りはなく、今の幸せを壊すつもりも毛頭ありませんでした。さつきはようやく父に「肩たたき券」を使うことができ、しばしの間親子水入らずの時間を過ごしていました。
プライムで150インチのプロジェクトで週2回ぐらいで見ています。
毎回、テッシュでゴミ籠がいっぱいになります。
私は、男性ですが、さつきと麻衣子の気持ち、思いが、張り裂けるぐらい
わかります。何回も鑑賞したいと思います。