映画「アレノ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
アレノの紹介：2015年日本映画。エミール・ゾラの小説『テレーズ・カラン』を現代日本風にアレンジした作品で、妻が愛人と共に夫を湖で殺し、夫の死体が見つかるまで、湖畔のホテルでSEXにふけりながら過ごすという内容の作品です。激しいSEXシーンが強調されていますが、未来のない二人を淡々と映し出す映像が、切なさを感じさせます。映画の中での登場人物の名前は一斉出てきません。
監督：越川道夫 出演者：山田真歩（女/妻）、渋川清彦（男/愛人）、川口覚（夫）、内田淳子（夫の母）、遊屋慎太郎（若い男）、諏訪太朗（湖畔であった男）、ほか
この解説記事には映画「アレノ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
雨の降りしきる湖で男女が助け出されます。女（山田真歩）は「夫を見ませんでしたか？」と助けてくれた人に尋ねています。男（渋川清彦）は「ボートが転覆した。あいつが泳げない事を知っていたから腕を掴んだ。あいつは自分から手を振りほどき、自分から湖の下に沈んでいった・・・」と言います。
雨も上がり、警察署から出てきた二人でしたが、女は「家に帰るとあの人がいてそうで、帰るのはいや」と言います。男は女を車に乗せ、抱き合いキスします。二人は愛人関係で、邪魔な夫（川口覚）をボートから湖に突き落として殺したのでした。その際ボートが転覆し自分たちも遭難していました。
二人はそのままラブホテルに入ると、女から男を求め、二人は激しく愛し合いますが、夫を殺した男は、行為には及べませんでした。傍らにはそんな二人を見つめる夫の幻覚が居るのが、女には見えていました。そんな時、夫の母から電話が入ります。女は「まだ見つからない」としか言えませんでした。
夜になると再び雨になり、二人は湖畔の町に出ます。二人はところ構わず抱き合いキスをします。3人は幼馴染で、男が殺した夫の子供時代の話を始めると、女は「やめて」と言って体を求め愛し合います。
翌朝、警察署に行ったものの夫の死体はまだ見つかっていませんでした。湖畔に着くと、女が男に「助けられたとき、貴方が話していたことは本当なの?」と聞きますが、男は何も言いませんでした。女は3人でここに来た時の事を思い出します。
・・・湖畔で女は夫に「あいつに久しぶりに会ったけど、嫌い」と言います。夫は「ここは寒いよ、来るんじゃなかった。ここに居たければあいつといろよ、僕は車の中にいるから」と言って、妻と男の関係は全く疑っている様子もありませんでした。
3人ではしゃぎながらも、女は夫の目を盗んで男と愛し合っていました。男は「あいつがいなくなればいい」と言って持ってきた薬を見せます。そして愛し合いながら「あいつを殺しちゃおうか？」と言うと、女がうなづいたことから、泳げない夫をボートに乗せて突き落とすことにしたのです。
女がホテルの部屋に一人でいると、死んだ夫の幻覚が入って来ました。何も言わない夫を見ていると、男が帰って来て二人は愛し合います。その様子を夫の幻覚がずっと見ていました。
少しすると、警察から「夫の死体が見つかった」と連絡が入ります。しばらくして夫の母（内田淳子）がやって来ました。夫の母は「役立たず、あの子の代わりにあなたが死ねばよかったのに」と責めます。女は何も言えませんでした。
死体安置所に着くと、顔を見た母が「間違いありません、息子です」と言い、女は「人違いです、夫じゃありません」と言って出て行きます。その死体は間違いなく夫でした。
ラブホテルに戻った女は、男に「あの人が可哀そう」と言い出します。男が「あいつが邪魔だとずっと言ってきたじゃないか」と言うと、女は「あの人泳げないのよ」と言います。すると男は「お前がオレをそそのかしたんだろう」と怒鳴りつけます。
一人でビールを飲んでいた男にも、殺した夫の姿が見え始めます。男は「お前は死んでるんだから出て来るな」と言います。洗濯にいったまま帰ってこない女を探しに行った男は、コインランドリーの裏で若い男（遊屋慎太郎）とSEXをする女を見つけます。その後ろには死んだ夫もいました。
男は何も言わずホテルに戻ります。死んだ夫が「なんで我慢するんだ」と怒鳴りつけますが、男には女への愛は無くなっていました。女が戻ってくると、男はウーロン茶に持ってきた薬品を入れます。
二人で飲み干すと、男が咳き込みはじめ、やがて二人は苦しみ始めます。そしてベッドに横たわり眠り込みました。翌朝、女が目覚めます。男は死んでいるのか寝たままでした。しばらくして男も目覚めます。
洗面所に女が指輪を置いて出て行ってるのを見て、男は女を探しに行きます。そのころ女は、蛇行しながら車を運転していました。
以上、映画「アレノ」のあらすじと結末でした。
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