ぼくが処刑される未来の紹介:2012年日本映画。東映が仮面ライダーやスーパー戦隊シリーズ出演者のステップアップの場として企画した「TOEI HERO NEXT」第2弾であり、「仮面ライダーフォーゼ」で共演した福士蒼汰と吉沢亮がダブル主演を務めたSFサスペンスです。未来の世界で殺人事件を起こしたとして捕らえられ、死刑を宣告された大学生が未来世界のハッカーと手を組み、自らの無実を証明するために立ち上がります。
監督:小中和哉 出演者:福士蒼汰(浅尾幸雄)、吉沢亮(ライズマン(砂田悠))、関めぐみ(生方紗和子)、中西良太(粕谷刑事)、小西博之(キングアーサー/もうひとりの浅尾幸雄)ほか
映画「ぼくが処刑される未来」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ぼくが処刑される未来」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ぼくが処刑される未来の予告編 動画
映画「ぼくが処刑される未来」解説
この解説記事には映画「ぼくが処刑される未来」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ぼくが処刑される未来のネタバレあらすじ:起
大学生の浅尾幸雄(福士蒼汰)は自分に自身のない臆病者で、これまで強く主義主張をしたこともなく、ただ平凡な日々を過ごしていました。ところがある日、浅尾は突然眩しい光に囚われ、気がつけば警察の取調室にいました。警察は浅尾が殺人事件を犯したのだと言うのですが浅尾には全く身に覚えのないことでした。浅尾は担当弁護士の生方紗和子(関めぐみ)から、自分は25年後の未来世界へ連行されてきたことを告げられます。未来世界では全ての人々は量子コンピューター“アマテラス”によって厳重に管理され、裁判も徹底的に冤罪の可能性を排除、更には死刑制度を廃止する代わりに「未来犯罪者消去法」なる法律が制定されており、それは未来世界で犯罪を起こす前に過去の時代の容疑者を逮捕して未来に連行、公開処刑に処すというものでした。しかも裁判は形式的なもので既に有罪は確定しており、弁護士の役目はただ被告人に反省を促すだけというものでした。浅尾は自分の置かれた状況に全く納得がいきませんでしたが、裁判ではストーカー行為の末に無実の人を5人も殺害したとして死刑判決を受け、執行は3日後と決まりました。
ぼくが処刑される未来のネタバレあらすじ:承
公開処刑まであと2日に迫った浅尾は紗和子と未来の自分に面会しますが、そこに現れたのは同姓同名の同級生であり、狂暴で極悪非道なもうひとりの浅尾幸雄、通称“キングアーサー”(小西博之)でした。浅尾はかねてからキングアーサーに“ダサオ”とバカにされ酷いいじめを受けており、服従の証としてライターで腕に火傷を負わされたこともありました。様子に不信感を抱いた紗和子は二人の声紋を照合、その結果二人は全くの別人と判定されましたが、絶対的存在であるアマテラスが人違いをするなど考えられず、司法省長官の氏家(寺田農)は紗和子の報告を一蹴、予定通り浅尾の処刑を実施すると決めます。絶体絶命の浅尾の元に、通信を乗っ取った“ライズマン”(吉沢亮)と名乗るハッカーが脱獄を呼びかけます。ライズマンはアマテラスの支配に抵抗する者らしく、浅尾に「自分の無実は自分で証明しろ」と呼びかけます。無事脱獄を果たした浅尾は本当の未来の自分を探そうと決意、情報を探すために紗和子に接触しますが警察に囲まれてしまい、駆け付けたライズマンに助けられます。実はライズマンこと砂田悠は、4年前に紗和子が関わった事件の被害者遺族でした。
ぼくが処刑される未来のネタバレあらすじ:転
浅尾らは公園でホームレス暮らしをしている未来の45歳の自分(大浦龍宇一)に対面します。未来の浅尾は1年前までホームセンターで働いていましたが、キングアーサーが万引きするのを止められなかったばかりか、万引きした品が一連の殺人事件の凶器となったことに衝撃を受けて仕事を辞めたのです。浅尾は自分自身の情けなさに深く失望しました。そこで紗和子は4年前の出来事を打ち明けました。4年前、紗和子はある通り魔事件で被告の弁護を担当、無罪を勝ち取ったのですが、その後被告は別の殺人事件を起こしてしまい、この出来事がきっかけでアマテラスが裁判にも導入されることとなったのです。そしてこの事件の被害者の弟がライズマンだったのです。さらに紗和子の父は彼女が幼い頃に冤罪で死刑となり、母はマスコミのバッシングに耐え切れず自殺、その後真犯人が逮捕され、マスコミは掌を返したかのように死刑制度を廃止へ導いたのです。
ぼくが処刑される未来の結末
浅尾が処刑される当日。ライズマンは過去の浅尾と現在の浅尾が出頭して無実を訴えるという作戦を提案します。二人の浅尾は逮捕され、ライズマンも逮捕・連行され、氏家にアマテラスの欠陥を訴えます。処刑場にはキングアーサーの姿もありました。そして死刑台に繋がれた浅尾は自分の無実を訴え、紗和子も未来の浅尾を連れて冤罪を主張します。長官が訴えを一蹴するなか、紗和子は、人間は不完全だが、人が人を裁く責任から逃げ出すことの方が重罪であり、人が人と向き合いその心を見つめることが重要だと訴えます。そこへ脱出したライズマンがアマテラスのプログラムをハッキングして浅尾の処刑を中止させ、世間にアマテラスの欠陥とそれを知りつつも隠蔽した氏家の罪状を暴露、氏家は逮捕されます。ライズマンの計らいで浅尾は元の時代に戻ろうとしていたその時、キングアーサーが浅尾を殺しに襲い掛かりました。浅尾は未来の浅尾と力を合わせてキングアーサーを倒し、俺はダサオじゃないと叫びました。浅尾は未来の浅尾と紗和子に見送られ、元の時代へと戻っていきました。現在に戻った浅尾の元に届いたのは裁判員裁判の書類で、それは紗和子の父親の事件でした。浅尾は未来は変えられると信じて裁判に向かいました。
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