母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。の紹介:2018年日本映画。宮川サトシ著の母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。宮川サトシが実際に体験した、母親が末期癌に侵され亡くなるまでの2年間とその後の母がいない世界を生きる期間を描いた漫画エッセイ。実写版では、主演のサトシ役を愛しのアイリーンでも好評だった安田額が演じ、母の明子を名女優倍賞美津子が演じる。誰でも共感できる喪失感の話。
監督:大森立嗣 出演:安田顕(宮川サトシ)、倍賞美津子(宮川明子)、松下奈緒(真里)、村上淳(祐一)石橋蓮司(利明)、ほか
映画「母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
「母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。」の予告編 動画
映画「母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。」解説
この解説記事には映画「母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
「母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。」ネタバレあらすじ:起
2012年春、明子(倍賞美津子)の葬式。火葬場で焼かれた母の遺骨の前にサトシ(安田顕)は佇んでいた。しばらくしてサトシは母の遺骨をハンカチで包み、これを食べてしまいたいと思いポケットにしまう。安置所で棺に入った母の遺体に話しかけるサトシ、返事がない母に悲しみがこみ上げてきて、悲痛に叫んでしまう。
宮川サトシは小さな塾の教師をしながら、漫画を描いている。最愛の母・明子、父・利明(石橋蓮司)と平穏に暮らしていた。サトシは中学の頃から病気がちで、ある日、保健室の先生の手紙を渡され、急性白血病と診断されて入院することになる。母は泊り込みで看病し、病室でカレーを作って世話をしてくれた
サトシの病気は大事に至ることなく無事に退院する。その後も母の愛情を貰いながら暮らしは続いていく。
「母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。」ネタバレあらすじ:承
2010年春。明子は車の運転中に、停車をして腹のあたりに激痛を感じた。病院で検査してもらい、2週間後にサトシと2人で再び病院に行き、待合室でほのぼのとした会話をしていると、番号を呼ばれ診察室へ。そこで医師から母が末期の胃癌と告げられる。呆然とする明子と、どうでもいいことを考えてしまうサトシ。サトシは今まで母に元気付けられたことを思い出し「俺がいるから大丈夫だよ、お袋は必ず、助かるよ」と母に声を掛ける。
「母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。」ネタバレあらすじ:転
サトシの恋人・真里(松下奈緒)が看病を手伝ってくれ、母の相手をしてくれた。だが明子は抗癌剤治療で髪が抜けていく。母に良くなってほしいと願い、100日参りをするサトシ。ある日、家族と真里の4人で食卓を囲み、サトシの昔の笑い話をしてると、大笑いした明子が痙攣をおこし、病院に運ばれる。
2011年秋。自宅治療から入院に切り替わり、どんどん病弱になって行く明子。明子は手紙を書きたいとサトシに頼み、その手紙がサトシと真里の結婚を後押しし、真里はそれを受け入れる。サトシと真里が家に帰り、真里がサトシに「明子は死の準備をしてるのに生きてほしい気持ちを押し付けてる、このままじゃ結婚できない」と大喧嘩する。しかしお互いの気持ちを言い合い、仲直りをする。
「母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。」結末
ある日、サトシの携帯に連絡があり、すぐに病院に駆けつける。しかし…母の命がゆっくり消えて行く。「お袋…愛しとるよ」と告げ、明子は息を引き取るのだった。
葬儀後、明子を亡くした喪失感から生きる気力を失ったサトシ。父の利明もそれまでしっかりしていたが、酔っ払って庭で大の字に寝転んだり、兄の祐一(村上淳)も動かない母の形見の時計を付け、拭えないままだった。
サトシ、利明、祐一の3人で明子の墓石を購入後、祐一が「3人で湖に行かないか」と誘う。乗り気ではなかったが渋々人気のない湖に着く。祐一がサトシと利明に熱い想いでエールを送り、サトシに「東京で漫画を描け」と叫ぶ。祐一は服を脱ぎ、裸になって湖に入って行く、サトシと利明にも入れと呼びかけ、2人は服を脱ぎ湖に入って行く。それを母が見守っていた。
サトシは東京に移り、漫画家デビューをした。仕事も順調に進み、真里と結婚して一緒に住んでいた。ある日自宅に一本の電話が掛かってきて「冷凍精子保存の期限更新の件ですが」と女性が話し、真里に事情を聞くと「母が、サトシが中学の頃、入院時に精子の保存をしてくれた」ということだった。サトシはトイレにこもり泣き崩れる。自分に子供ができる喜びと戸惑いから、まだ生まれぬ我が子に手紙を書き記すのだった。
以上、映画「母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。」のあらすじと結末でした。
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