キャッチ ア ウェーブの紹介：2006年日本映画。豊田和真の同名小説を、2020年に急逝した三浦春馬の映画初主演作として映画化した青春ドラマです。湘南の海を舞台に、サーフィン、淡い恋、そしてライバルとの勝負に情熱を燃やす高校生たちのひと夏の物語を描きます。
監督：高橋伸之 出演者：三浦春馬（佐々木大洋）、加藤ローサ（ジュリア）、木村了（小林誠人）、濱田岳（田口浩輔）、竹中直人（デューク川原）、三船力也（ニック）、坂口憲二（マーク）ほか
映画「キャッチ ア ウェーブ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「キャッチ ア ウェーブ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
キャッチアウェーブの予告編 動画
映画「キャッチ ア ウェーブ」解説
この解説記事には映画「キャッチ ア ウェーブ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
キャッチアウェーブのネタバレあらすじ：起
高校一年生で友人同士の佐々木大洋（三浦春馬）、小林誠人（木村了）、田口浩輔（濱田岳）は、湘南にある田口の両親の別荘で夏休みを過ごすことにしました。別荘近くの海ではちょうどサーフィン大会が開かれており、佐々木たちは早速大会に繰り出しました。
小林と田口が水着姿のギャルに見とれている間、佐々木はサーファーたちの動きに見入っていました。ところが、佐々木は突然サーフボードを持った不良サーファーのニック（三船力也）とその仲間たちに絡まれてしまい、揉め事を起こしたくない田口は必死に謝罪してその場を何とかやり過ごしました。
その後、別荘に戻ってきた佐々木たち三人でしたが、田口が別荘の鍵を失くしてしまい、佐々木たちは必死に探しましたが結局見つかりませんでした。仕方なく浜辺で一夜を明かした佐々木たちは、全裸で助けを求めている一人の男と遭遇しました。サーファーたちに服をはぎ取られたと言うこの男は、名をデューク川原（竹中直人）といい、佐々木たちはデュークを自宅まで送り届けることにしました。
デュークはサーフショップを経営しており、佐々木たちはデュークにサーフィンを教えてほしいと頼み込みました。デュークはこの店でアルバイトをすることを条件に引き受けました。
小林と田口は仕事をサボり、結局は佐々木がひとりで店番をすることになりました。そこへジュリア（加藤ローサ）という一人の女性客が来店し、佐々木はその美貌に一目ぼれしてしまいます。どうやらジュリアはデュークの知り合いのようで、デュークが店をほったらかしにしてサーフィンに興じることなど彼に関することを知っていました。佐々木は緊張しながらもジュリアから修理してほしいというローラーボードを預かりました。
キャッチアウェーブのネタバレあらすじ：承
佐々木たち三人はデュークからサーフィンを教えてもらえると思いきや、彼が特訓と称して指示したのは店内のモップがけや窓ふき、デュークの部屋の掃除などという、どう考えてもサーフィンに結びつかなさそうなことばかりでした。佐々木たちは不満を漏らしながらも、いつかサーフィンを教えてもらえると信じて掃除に励むことにしました。ちなみにモップや掃除用具などには重りがつけられており、大変な重労働となりました。
懸命に掃除に励む佐々木たちでしたが、1週間経ってもデュークは一向にサーフィンを教えようとはしませんでした。さすがの佐々木はデュークに文句を言うと、デュークは佐々木たちがサーフィンをするに適した体つきになったか確認してきました。
ようやく佐々木たちはサーフィンを教えてもらえることとなり、佐々木たちは悪戦苦闘しながらもデュークの指導の下で必死に練習に励みました。デュークは佐々木たちにサーファーの心得として「海をなめるな。前乗り（他人が乗ろうとしている波を横取りすること）するな。ゴミを捨てるな」と忠告しました。
ジュリアのローラーボードの修理が終わり、佐々木はジュリアの家に届けに出向きました。ジュリアは佐々木に自分が波乗りしている様をビデオに撮ってほしいと頼み、佐々木はそこで初めてジュリアのサーフィンのテクニックの凄さに心を打たれ、自分もジュリアのようになれるのか不安に感じました。ジュリアは佐々木ならデュークに教えてもらっているから大丈夫だと励まし、二人は打ち解け合いました。
ところが、その場に先日佐々木たちに絡んできたニックたちが現れ、ジュリアに馴れ馴れしく話しかけてきました。横須賀在住のニックは湘南に来ては好き勝手に振る舞い、サーファーとしてのルールやマナーを守らないため、ニックを嫌うジュリアは佐々木を連れてその場を離れました。
佐々木はビデオを撮ったお礼にと、ジュリアから映画に誘われました。その映画とは「エンドレスサマー」というサーフィン映画であり、ジュリアはその映画に登場するサーフィンの聖地“ノースショア”の波に乗ることを夢見ていました。しかし、ジュリアから将来の夢について訊かれた佐々木は何も答えることができませんでした。
キャッチアウェーブのネタバレあらすじ：転
佐々木たちはデュークから自分たち専用のボードとウェアをプレゼントされ、大喜びした佐々木たちはより一層練習に打ち込みました。最初のうちは波に乗ることすらできなかった佐々木でしたが、猛特訓の甲斐あってようやく波に乗り、ボードの上に立っていられるようになりました。ジュリアもそんな佐々木の成長を喜んでいました。
ある日、佐々木たちはデュークの友人マーク（坂口憲二）が働くレストランに連れて行ってもらえることになりました。店内のモニターには過去のサーフィン大会の映像が流されており、そこには現役プロサーファーだった頃の若き日のデュークの姿がありました。デュークはかつて結婚して子供もおり、マークはデュークの子が生きていれば佐々木たちと同じ16歳になっていたと語り、どうりでデュークたちが佐々木たちを指導しているのだと納得しました。
実はこの映像のサーフィン大会の最中にデュークはまだ幼かった我が子を病気で亡くしており、デュークはこの大会で優勝しながらも引退を決意、愛用のボードも封印してしまったのです。その後、デュークは妻（高樹沙耶）とも離婚してしまい、マークはデュークの過去を知ってしんみりする佐々木たちに「デュークに教えてもらうなら真面目にやれ」と励ましました。
佐々木はデュークに背中を押されてジュリアとデートをすることになり、父が横須賀米軍基地に勤務する軍人であるジュリアは佐々木を基地に案内しました。映画を鑑賞し、楽しいひと時を過ごした佐々木は、先日撮ったビデオがジュリアの家族にも好評だったと褒められ、決して誰にも打ち明けたことのなかった夢を打ち明けました。それは将来映画を撮る仕事に就きたいというものであり、ジュリアは素敵な夢だと励ましてくれました。
ところが、佐々木がトイレに行っている間に、ジュリアはニックたちに絡まれてしまいました。ニックもまた基地の軍人の子であり、日本人に対して常に上から目線でした。なぜ日本人が基地にいるのかと難癖をつけられた佐々木は、ジュリアを連れてその場を離れようとしましたが、ニックたちに暴行を受けてしまいます。佐々木はジュリアを庇うために咄嗟にニックを殴ってしまいました。
ジュリアは助けてくれたお礼に、佐々木にサーフィンの個人レッスンを施してくれることになりました。佐々木は小林や田口に内緒でこっそりと部屋を抜け出し、ジュリアと共に練習に励みましたが、佐々木は練習の帰りにニックたちに絡まれて暴行を受けてしまいます。そこにこっそりと佐々木の後をつけていた小林たちが現れ、小林は見よう見まねで覚えた空手でニックたちを追い返してくれました。
キャッチアウェーブの結末
佐々木たちがサーフィンの練習を行っていた時、田口がニックの仲間に前乗りをされ、ボードが顔に当たって怪我をしてしまいました。怒った佐々木はニックたちに抗議しに行きますが、ニックの仲間は前乗りをしたのは田口の方だと言いがかりをつけてきました。ニックは佐々木にケリをつけるべく、間もなくやって来る台風の波に乗れと勝負を持ちかけてきました。
佐々木は負けた方は二度とこの海には入らず、ジュリアに二度と近づかないことをニックに約束させました。ジュリアは危険だと泊めますが、佐々木の決意は固いものでした。ジュリアはそんな佐々木に自分が大切にしているペンダントを渡し、実は父の転勤のため2日後にはハワイに引っ越さなければならないことを明かしました。佐々木とジュリアは抱き合って涙しました。
そして湘南に台風が襲来しました。佐々木は誰にも気づかれずにこっそり部屋を出て行こうとしましたが、小林と田口は佐々木の応援に行くことを決めていました。仲間たちの優しさに大いに勇気づけられた佐々木はジュリアの反対を振り切り、ニックとともに荒れ狂う海へと入って行きました。デュークもマークと共に佐々木を遠くから見守りました。デュークの手には優勝した大会で使い、長年封印していたボードがありました。
最初はニックが挑戦することになりましたが、ニックは波に乗ることすらできずにデュークたちに救助されました。続いて波に挑んだ佐々木は見事に波を乗りこなすことに成功しました。ところが、佐々木はバランスを崩して荒れ狂う波に飲み込まれてしまい、デュークに助けられましたが心肺停止状態に陥ってしまいました。
デュークとジュリアの懸命の救命措置もあってようやく佐々木は意識を取り戻しました。敗れたニックは仲間たちと共に湘南を去り、ジュリアは佐々木もニック同様に自然に対するリスペクトの気持ちを忘れてしまったこと、負けたのはニックだけではないと語りました。佐々木はジュリアの言葉を重く受け止めました。
佐々木のひと夏も終わろうとしていました。ジュリアの母（とよた真帆）が彼女を迎えに来たのです。佐々木はジュリアとのいつかの再会を約束すると、ジュリアは佐々木にキスをして母と共にタクシーに乗り込みました。佐々木は去り行くジュリアを見送りました。
以上、映画「キャッチ ア ウェーブ」のあらすじと結末でした。
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