ちーちゃんは悠久の向こうの紹介：2007年日本映画。日日日（あきら）の小説を映画化。幼馴染の切ない恋愛ファンタジーのヒロインは仲里依紗が、その相手役を『バッテリー』の林遣都が演じる。男女のピュアな恋愛模様を優しく描くと同時に、驚きのラストシーンが印象的。
監督：兼重淳 出演者：仲里依紗（歌島千草＝ちーちゃん）、林遣都（久野悠斗＝モンちゃん）、高橋由真（武藤白）、波瑠（林田遊子）、奥村知史、小野まりえ、永山菜々、飛田光里、中山祐一朗、霧島れいか、堀部圭亮、西田尚美 ほか
映画「ちーちゃんは悠久の向こう」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ちーちゃんは悠久の向こう」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ちーちゃんは悠久の向こう」解説
この解説記事には映画「ちーちゃんは悠久の向こう」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ちーちゃんは悠久の向こうのネタバレあらすじ：起
丘の上でシャボン玉をふいて遊ぶ歌島千草(ちーちゃん)と、久野悠斗（モンちゃん）。幼馴染の二人は、どこへ行くのも何をするのもいつも一緒です。オカルト好きのちーちゃんは、怖い話をしてよくモンちゃんを怖がらせます。
そんな二人も高校生になりました。同じ高校に入学した二人は、クラスも同じ。モンちゃんは美人の部長・武藤に憧れて弓道部に、ちーちゃんはオカルト研究会に入部しました。大好きなオカルトにのめり込めると思っていたちーちゃんでしたが、オカルト研究会の実態は漫画オタクが集まった部で、ちーちゃんは予定外のことにショックを受けます。
お昼休み、屋上でお昼ごはんを食べるちーちゃんとモンちゃん。ちーちゃんが部室で見つけた学園の七不思議について話していると、同じクラスの林田遊子(波瑠)が数名の女子に連れられてやって来ました。彼女はクラスでもちょっと変わった存在で、霊感があるとみんなから噂されている女の子です。
数名の女子に囲まれ、カツアゲされている様子の遊子。ちーちゃんから遊子を助けるよう促されたモンちゃんは、勇気を出して彼女を助け出します。するとなぜか「それ、鬱陶しくないの？」と言われるモンちゃん。何のことだかわからないモンちゃんは、首を傾げるのでした。
ちーちゃんは悠久の向こうのネタバレあらすじ：承
モンちゃんは、いつも最後まで道場に残って掃除をしていました。それには訳がありました。母親が出て行き、酒浸りの父親と二人きりになるのが嫌だったモンちゃん。ある日、憧れの先輩・武藤から声を掛けられたモンちゃんがウキウキして家に帰ると、そこには電気もつけずに酒を飲んでいる父親がいました。
テーブルの上には離婚届けがあります。父親は、母親が不倫をして家を出て行ったと決めつけており、モンちゃんは「母さんは本当は家に帰りたがっているかもしれないだろ！」と強く抗議します。すると「生意気言うな！」と、怒られてしまいました。
翌日、モンちゃんはちーちゃんと共に学園の七不思議を探すことにします。まずは一年B組の花子さんを探す二人。自分が死んだことにも気がつかず、ずっと学校をさまよっている幽霊を探します。次に、血染めのピアノを見るために音楽室へ行きました。文化祭でピアノを弾くはずの子が当日に車ではねられて死んでしまった霊が、血を垂らしながら一人でピアノを弾いていると言うのです。他にも呪いの階段があり、モンちゃんはちーちゃんの後をついて学校中をまわりました。
お昼休み、ちーちゃんは幼い頃に食べたモンちゃんの母親の手料理が格別に美味しかった話をします。するとモンちゃんが、「両親が離婚するんだ…」と寂しそうに伝えました。それを聞いたちーちゃんは、これからは自分がモンちゃんの分のお弁当を作ると約束。いつもパンしか食べていなかったモンちゃんは大喜びするのでした。
その後、モンちゃんが理科室で後片付けをしていると、遊子が話しかけてきます。「私が引きこもりとか、鬱とかの噂信じてるんでしょ。別に良いけど…。実は私、脳梗塞なんだ…」と打ち明けられ、モンちゃんは驚きます。モンちゃんは遊子に学園の七不思議について知っているか尋ねました。遊子は「とりこまれるからやめといたほうがいいよ。」と忠告。しかしその後もモンちゃんは、部活を休んでちーちゃんと共に七不思議を探し回ります。
ちーちゃんは悠久の向こうのネタバレあらすじ：転
モンちゃんが学校から帰ると父親がまた酒を飲んでおり、心配になったモンちゃんは立ち直ってほしいと父親に告げます。すると怒った父親がモンちゃんを突き飛ばし、出て行ってしまいました。そこへ母親から電話がかかってきます。母親は男と一緒の様子で、何もかもが嫌になったモンちゃんは怒って電話を切ってしまいます。
翌日、モンちゃんが学校に登校すると担任から遊子が亡くなったと告げられました。彼女の死因は脳梗塞です。すると「私、願掛けのお地蔵さんに儀式をしちゃった。だって彼女、私のことを無視するんだもん！モンちゃんに近づかないでってお願いしちゃった…」と泣き出すちーちゃん。一年B組の花子さんとは遊子のことではないかと怯えるちーちゃんを、モンちゃんは優しく抱きしめるのでした。
その後モンちゃんは、意地悪な先輩の態度が嫌で部活を辞めてしまいます。武藤には引き止められ、しかも好きだと告白されました。それからはずっとうわの空のモンちゃん。ちーちゃんは面白くありません。
その日の夜、ちーちゃんは武藤と同じバスに乗り、モンちゃんのどこか好きか尋ねます。しかし先輩は何も答えません。武藤はさっさとバスを降りて、ちーちゃんも一緒に降りようとするのですが、ドアを閉められてしまいました。
家に帰ったちーちゃんは、これまでのことを思い返します。遊子や武藤に話かけても無視され、おかしいと思ったちーちゃんは母親に話かけました。すると母親は何も言わずに仏壇へ向かい、線香をあげ始めます。仏壇には写真が飾ってあり、そこには幼い頃のちーちゃんの姿がありました。
実はちーちゃんは幼い頃に、二階から傘をさして飛び降りる遊びをモンちゃんとしている最中に亡くなっていました。
ちーちゃんは悠久の向こうの結末
翌日、モンちゃんが登校するとちーちゃんの姿はありません。4月に撮ったクラス写真にもちーちゃんの姿はなく、そのことでようやくモンちゃんは現実を知ります。自転車に乗ってちーちゃんの家に向かうと、ちーちゃんの遺影の前でうなだれているちーちゃんのお母さんがいました。ちーちゃんのお母さんは「久しぶりね。あの子がね、元気出してって言ってる気がするの…」と言います。
それを聞いたモンちゃんは、よくちーちゃんと一緒に遊んだ丘の上へと向かいました。丘の上にいたちーちゃんは「私、消えちゃうのかな？」と泣き出します。ちーちゃんは、死んでいる自分とモンちゃんが一緒にいることはできないと覚悟を決めます。二人は見つめ合いキスをします。モンちゃんはちーちゃんに好きだと伝え、お互いを想い合っていることを確認し合いました。もう一度モンちゃんがキスをすると、ちーちゃんは消えてしまいました。
それからのモンちゃんは、自分でお弁当を作り始めます。父親もそんなモンちゃんを見て、少しずつ変わっていくのでした。学校の屋上で一人で弁当を食べるモンちゃん。食べ終わったころに武藤がやってきました。武藤はモンちゃんにお弁当を渡すと、「じゃあね」と言います。首を傾げるモンちゃんに、「わかんないかな？」と言う武藤。ちーちゃんがするポーズと同じポーズを武藤もしているのでした。
以上、映画「ちーちゃんは悠久の向こう」のあらすじと結末でした。
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