超人機メタルダーの紹介:1987年日本映画。東映の特撮ドラマ『メタルヒーローシリーズ』の第6作『超人機メタルダー』の劇場版作品です。時系列は第14話と第15話の間に位置し、後継者争いに揺れる悪の組織・ネロス帝国に単身で立ち向かうメタルダーの活躍を描きます。テレビ本編同様、主人公側のみならず敵側のドラマもしっかりと描写した重厚なドラマが展開されます。プロデュースは2020年に他界した東映の名物プロデューサー・吉川進が手掛けています。
監督:冨田義治 出演者:妹尾青洸(剣流星)、飯田道郎(メタルダー)、青田浩子(仰木舞)、森篤夫(凱聖クールギン)、桑原たけし(凱聖バルスキー/豪将タグスロン/雄闘バーベリィ/暴魂ダーバーボ)、依田英助(凱聖ゲルドリング/豪将タグスキー/激闘士ストローブ/豪将メガドロン)、飯塚昭三(凱聖ドランガー/暴魂アグミス/烈闘士ブルチェック)、渡部猛(ゴッドネロス)、政宗一成(ナレーション)ほか
映画「超人機メタルダー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「超人機メタルダー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
超人機メタルダーの予告編 動画
映画「超人機メタルダー」解説
この解説記事には映画「超人機メタルダー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
超人機メタルダーのネタバレあらすじ:起
第二次世界大戦中に開発され、40年以上に渡る長き眠りから目覚めたアンドロイド・超人機メタルダー(声:飯田道郎/演:山田一善、金田憲明)。普段は人間の姿・剣流星(妹尾青洸)として人間社会に溶け込むメタルダーは、世界征服を企む悪の巨大組織「ネロス帝国」の4軍団“ヨロイ軍団”“戦闘ロボット軍団”“モンスター軍団”“機甲軍団”と日夜激しい死闘を繰り広げ続けていました。
ある日、ネロス帝国の本拠地“ゴーストバンク”に異変が発生しました。ヨロイ軍団長の凱聖クールギン(声:森篤夫)、戦闘ロボット軍団長の凱聖バルスキー(声:桑原たけし)、モンスター軍団長の凱聖ゲルドリング(声:依田英助)、機甲軍団長の凱聖ドランガー(声:飯塚昭三)はネロスの帝王ゴッドネロス(声:渡部猛)が忽然と行方をくらましたことに疑念を抱いていました。
するとごこからともなくゴッドネロスの声が聞こえ、「全軍団員に告げることがある。余は不覚にも病に倒れ今は病床にある。今の余の心残りはネロス帝国の行く末だ。余に代わってネロス帝国を引き継ぐ者は果たして誰か…」と告げると、ネロス帝国の宿敵であるメタルダーを倒した者を自身の後継者とすると宣言しました。
超人機メタルダーのネタバレあらすじ:承
クールギンはネロス帝国はゴッドネロスあってのものであり、まずはゴッドネロスの病を治すことが先決だとして豪将タグスキー(声:依田英助)とその弟・豪将タグスロン(声:桑原たけし)と共に祈祷に励みました。
バルスキーはメタルダーとの戦いに備えて各自パワーをアップするよう軍団員に命じ、ゲルドリングは他の軍団よりも真っ先にメタルダーを倒すよう号令をかけました。機甲軍団は暴魂アグミス(声:飯塚昭三)の指揮のもと軍事演習に励み、空戦能力を持つ雄闘バーベリィ(声:桑原たけし)や激闘士ストローブ(声:依田英助)は飛行訓練を繰り返しました。
その頃、流星と仰木舞(青田浩子)は自然豊かな川で泳ぎ、魚を捕まえるなど楽しいひと時を過ごしていました。しかし、上空にバーベリィとストローブの姿を目撃した流星は舞に岩場に身を隠すよう告げ、自分が軍団員を引き付けることにしました。流星を発見したバーベリィとストローブは直ちに戦闘用ジープ“ドライガン”と戦闘用ワゴン車“ダークガンキャリー”を出撃させました。バルスキーも負けじと戦闘バイク“サーキュラダー”で、ゲルドリングも戦闘バイク“キャプトロン”で、クールギンも戦闘サイドカー“ミラージュハシャ”で出撃しました。
流星はメタルダーに“瞬転”、自身の秘密基地“シルバーカークス”から飛行能力を有する専用サイドカー“サイドファントム”を出撃させ、空飛ぶストローブを撃墜しました。しかし、地上に降り立ったメタルダーは瞬く間に4軍団に四方を包囲されてしまいました。クールギンはヨロイ軍団が後れを取ったことをタグスキー・タグスロン兄弟から指摘されますが、各軍団の出方を見計らうと言って慎重な姿勢を崩しませんでした。
超人機メタルダーのネタバレあらすじ:転
ドランカーは豪将メガドロン(声:依田英助)と暴魂ダーバーボ(声:桑原たけし)、烈闘士ブルチェック(声:飯塚昭三)に集中砲火を命じました。追い詰められたメタルダーは、近くの洞窟にイチかバチか隠れてやり過ごすことにしました。
洞窟の内部に入り込んだメタルダーは地下水の流れを見つけ、この流れを追って脱出することにしました。一方、他の3軍団がメタルダー抹殺に失敗したのを見たタグスキー・タグスロン兄弟は自分たちがメタルダーを捜索することをクールギンに願い出、許可を得ました。
メタルダーは流星の姿に戻り、岩場に隠れていた舞と合流しました。敵がまだこの近くにうようよいることを察知した流星は舞を連れて近くの寺に退避、その際に流星は寺の“阿吽の呼吸”を示す仏像や千手観音像を見て攻撃の構えを学び取りました。「左正拳は上・中・下段の防御に使う。右の開いた手は相手への攻撃に使う」こうして流星は新たなる格闘技をマスターしました。
しかしその時、流星は蝉が鳴き止んだことに異変を感じ取り、敵が来ることを察知しました。流星は舞に隠れるよう指示、座禅を組んでタグスキー・タグスロン兄弟を待ち構えました。血気に逸るタグスロンは流星を斬り捨てようとしますが、タグスキーは流星の構えに一点の隙もないことを見抜いて制止しました。
超人機メタルダーの結末
タグスロンの短刀攻撃をかわした流星は「怒る!」と叫び、体内の全エネルギーが感情の高まりと共に頂点に達してメタルダーに瞬転しました。タグスキー・タグスロン兄弟はメタルダーに近くの神社での決闘を申し入れ、武器を持たぬメタルダーは足元に転がっていた木の枝を武器代わりにすることにしました。
あっけに取られるタグスキー・タグスロン兄弟に対してメタルダーは「戦ってみればわかる」と返しました。木の枝はすぐにへし折られてしまうものの、メタルダーは格闘術を生かして1対2の不利な状況でも互角に渡り合い、近くの崖で敵を背後に回さない捨て身の体勢を取り、座禅を組んで「勝つ!」と宣言しました。「素手で勝てると思うのか。俺の剣を受けてみよ!」と言う兄弟に対し、メタルダーは千手観音の手の動きを再現して相手を翻弄、兄弟の剣を素手で受け止めるとタグスキーを崖の下に突き落としました。
メタルダーはタグスロンに鉄拳をくらわすも、崖下から這い上がってきたタグスキーに気を取られている間にタグスロンに短刀で足を刺され、身の動きを封じられてしまいました。「メタルダー、最期だ!」と剣を振りかざすタグスキーでしたが、メタルダーは再び千手観音の動きで相手を翻弄するとタグスキーに拳をくらわし、必殺技“レーザーアーム”を倒しました。
タグスキー・タグスロン兄弟が倒されたことを知ったクールギンは、必ず自らの刃でメタルダーを倒すことを誓いました。その時、雷鳴と共にゴッドネロスが玉座の前に姿を現し、病というのは嘘であったことを明かすと、4軍団は自分の跡目を巡ってしのぎを削り合い、総力戦でメタルダーに立ち向かったことを評価しました。一方、メタルダーはたとえこの身が傷つこうとも必ずゴッドネロスの野望を打ち砕く決意を新たにしていました。
以上、映画「超人機メタルダー」のあらすじと結末でした。
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