デス・ビリヤードの紹介:2013年日本映画。若手アニメーター育成プロジェクト「アニメミライ2013」で公開された劇場アニメーション。BAR「クイーンデキム」に迷い込んだ老人と男の2人に対しバーテンダーは、命をかけたゲームをしてもらうと告げます。ゲームが終わるまでこのBARから出ることができず、また、ゲームをしなければ死体となるとわかり、2人はゲームをすることを承諾します。こうして老人と男は、ルーレットで決まった種目であるビリヤードで、命を懸けたゲームをすることとなります。
監督:立川 譲 声優:前野智昭(バーテンダー)、中村悠一(男)、筈見純(老人)、瀬戸麻沙美(女)、ほか
映画「デス・ビリヤード」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「デス・ビリヤード」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
デス・ビリヤードの予告編 動画
映画「デス・ビリヤード」解説
この解説記事には映画「デス・ビリヤード」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
デスビリヤードのネタバレあらすじ:起
老人は、気が付くとエレベーターの中におり、エレベーターのドアが開くと通路の奥から女に声をかけられます。老人は、エレベーターを降りて通路を進むと、そこは高級そうなBARで、バーテンダーは「クイーンデキムにようこそ」と老人を歓迎しました。
カウンターに男が1人座っており、老人にタバコを勧めるなど親しげに話しかけてきました。バーテンダーは、老人と男にここに来るまでのことを覚えているかと尋ねますが、男は恋人の部屋に来たこと、老人は縁側でビールを飲んでいたことまでは覚えていますが、それからの事ははっきりとは覚えていませんでした。
すると、バーテンダーは、これから2人にゲームをしてもらう事、ゲームの種目はルーレットで決まる事、ゲームは命を懸けてもらう事、ゲームを終えるまでここから出られない事、を告げました。
男は慌てて出口を探しますが見つからず、ゲームをしなかった場合どうなるかについて尋ねると、バーテンダーは、お勧めしないと言って、BARの奥の扉を開いて吊り下げられた死体を見せました。
すると老人は、ゲームの種目を決めるルーレットを押して、男に「言う通りにするしかない」と言いました。そして、ルーレットの結果、ゲームの種目はビリヤードと決まり、8ボールで戦うこととなりました。
デスビリヤードのネタバレあらすじ:承
ゲームを開始する前に、女がルールの説明を行いました。種目は8ボールですが、8番以外のボールには数字を記載されておらず、代わりに脳や心臓といった体の器官に模した図柄が埋め込んであります。ただし、ボールを入れられても、そのボールに埋め込まれている体の器官に影響はなく、例えば心臓の図柄のボールが落ちても相手の心臓が止まるようなことはありません。順々に自分のボールを落としていき、最後に8ボールを落とした方が勝ちとなります。
説明が終わると、男がブレイクショットをしてゲームが始まりました。男は目当ての女性のためにビリヤード場に通った経験があり、ビリヤードの腕はかなりのもので、次々とボールを落としていきました。しかし、ミスショットがあり老人の番となりますが、代わった老人が男以上の腕を見せ、次々とボールを落としていきました。
男は、老人の腕を賞賛しましたが、その時、男は老人がボールを落とすたびに体に違和感を覚えるようになりました。そのため、男は次第にボールを落としてもその器官には影響がない、という事を疑うようになりました。
男は、試しに自分のボールで心臓が刻印されているボールを狙うことにしました。もし、落としたボールが器官に影響を与えるのであれば、そのボールを落としたことにより老人の心臓に何らかの異変が生じ、老人が苦しむことになります。しかし、心臓が刻印されたボールは難しい位置にあり、男がそのボールを無理に狙った結果、ミスショットとなりました。さらに、老人の残った2つのボールは、ワンショットで同時に落とせる絶好の位置にあり、男は大ピンチとなります。
デスビリヤードのネタバレあらすじ:転
男は、老人に死にたくないと懇願しますが、老人は「このゲームに負けても死ぬとは言われていない」と指摘します。男がバーテンダーに確認すると、バーテンダーは「命をかけて勝負をしていただく」としか言いませんでした。そして、老人が残った自分の2つのボールを落とすと、男は、死の恐怖で錯乱し、キューで老人に襲い掛かりました。
老人も反撃しますが、最後は男が老人を水槽に突き飛ばし、老人は昏倒しました。男は老人を殺したと思い落ち込みますが、ゲームが終わっていない事に気づき、バーテンダーに確認すると、最後に8ボールを落とした人が勝ちであり、まだ勝負はついていない、と言いました。男は、残った自分のボールを全て落とし、最後に8ボールを落としてゲームに勝利しました。
バーテンダーは、男の勝利を宣告しますが、その時、老人は起き上がり、男にビリヤードが出来たことの礼を言いました。老人は、縁側でビールを飲んでいた時に倒れ、その後数年間寝たきりの生活を送っていたことを思い出し、人生の最後にビリヤードが出来たことを感謝したのですが、男は、自分が既に死んでいたことを思い出しました。
男は、恋人に腹を刺されて死んだのであり、腹部を見ると刺し傷がありました。男がビリヤードの最中に違和感を覚えたのは、この傷が原因でした。
デスビリヤードの結末
バーテンダーは、同時刻に人間が死んだ場合ここに送られる決まりがあり、自分は、死んだ人間が天国に行くか地獄に行くかをこのゲームを通して判定する判定者であると言いました。
男は、バーテンダーに結果を尋ねますが、バーテンダーは「答えられない」と拒絶しました。男は「最初から自分が地獄に行くことが決まっていた」と詰め寄りますが、バーテンダーは「ここに着いた時点で2人の立場は平等である」と言いました。そして「ゲームはビリヤードになることが決まっており、その結果、老人が勝利するであろうこともわかっていたが、男はゲームに勝利し自ら運命を切り開いた」と言いました。
そして男は、エレベーターの方に連れていかれますが、老人はバーテンダーに何かを話しました。その時、男は「ここに来た時点で平等というのは嘘だ、人間は生まれた時点ですでに平等ではない」と叫ぶと、バーテンダーは男を抱きしめると、「男が言っていることはよくわかる」と言い、最後に「お疲れ様でした」と優しく声をかけました。
そして、老人と男は、別々のエレベーターに乗り込むと、それぞれの目的地に向かってエレベーターは動き出しました。その後、女は、バーテンダーに老人が最後に話した内容を尋ねますが、バーテンダーは「秘密である」と言い、老人と男の行先も答えませんでした。
バーテンダーのかたくなな態度に、女は聞くのを諦めると、新たに到着した2人の死人を出迎えに行き、バーテンダーは「クイーンデキムにようこそ」と歓迎しました。
以上、映画「デス・ビリヤード」のあらすじと結末でした。
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