DISTANCE/ディスタンスの紹介:2001年日本映画。カルト集団が無差別殺人事件を起こし、その実行犯の遺族4人が命日に湖を訪れる。そこで実行犯でありながら事件直前に逃げ出した元信者と出会い、ロッジで5人が過ごした時間を描いた物語。是枝監督の長編映画3作目であり、カンヌ国際映画祭コンペティション部門招待作品である。
監督:是枝裕和 出演:ARATA(敦)、伊勢谷友介(勝)、寺島進(実)、夏川結衣(きよか)、浅野忠信(坂田)、りょう(夕子)、遠藤憲一(きよかの夫 環)、中村梅雀(菊間刑事)、津田寛治(勝の兄)、山下容莉枝(実の元、妻)、村杉蝉之介(宮村)、梓(勝のガールフレンド、梓)、木村多江(老人ホームの看護婦)、平岩友美(実の現、妻)、中村育二(実の上司)、杉本安生(田辺老人)、ほか
映画「DISTANCE/ディスタンス」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「DISTANCE/ディスタンス」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
DISTANCE/ディスタンスの予告編 動画
映画「DISTANCE/ディスタンス」解説
この解説記事には映画「DISTANCE/ディスタンス」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
DISTANCE/ディスタンスのネタバレあらすじ:起
カルト集団「真理の箱舟」が無差別殺人事件を起こし、実行犯も殺害されてから3年後。
敦(ARATA)は入院する父を見舞い、勝(伊勢谷友介)は彼女(梓)とデートをして、実は会社の上司とお酒を飲み、きよか(夏川結衣)は講師の仕事をこなすというそれぞれの日常を淡々と過ごしています。
ある夏の日、敦・勝・実(寺島進)・きよかは、小さな山間の駅で1年ぶりに再会します。4人は無差別殺人事件の加害者家族たちで、教団の手で殺された自分達の家族の遺灰が眠る湖に1台の車で向かったのでした。
4人は湖で手を合わせた後、きよかの作ってきたお弁当を食べ、停めてあった車の元へ戻ると車は跡形もなく消えていたのです。
DISTANCE/ディスタンスのネタバレあらすじ:承
携帯電話も圏外で繋がらず困り果てている4人に、バイクで来ていた元教団信者の坂田(浅野忠信)という青年に話しかけられます。
坂田もバイクが無くなっていて5人とも歩いて戻ることは不可能であると判断し、坂田の案内で実行犯が使っていたというロッジへと向かうことにしました。
結局その日は身動きが取れずに、実行犯の遺族4人と元信者の1人がロッジで一夜を過ごすことになってしまいます。
きよかは夫の環(遠藤憲一)との、勝は兄(津田寛治)との教団に入る直前の会話を思い出しており、敦は姉の夕子(りょう)のことを坂田に聞いていました。そして実は元妻と実の後輩の宮村(村杉蝉之介)と、レストランで別れ話をしたシーンを思い出していたのでした。
DISTANCE/ディスタンスのネタバレあらすじ:転
実は坂田を良く思っていませんでしたが、二人で煙草を吸いながら元妻の教団での様子を聞いていました。そして夫や姉がどんな気持ちで暮らしていたのだろうかと、話し合う敦ときよか。
夜になって5人で部屋に集まった時、4人は刑事の菊間(中村梅雀)と話したことを思い出します。4人は命日の夜におのおのの家族のことを複雑な思いで考え、思い出が鮮明に蘇っていたのです。
坂田は実行犯に選ばれながらも事件直前に逃げ出しており、夕子にも「一緒に逃げよう」と誘っていたことが回想で明らかになり、彼もまた複雑な思いでそのロッジにいたことが分かります。
DISTANCE/ディスタンスの結末
坂田も菊間刑事と話していた光景を思い出しており、彼はその時に菊間から教祖が自殺した話を聞いたのでした。そんな坂田に敦は「教祖はどんな人だったのか」という質問をし、坂田は「当時の教祖はお父さんのような存在だった」と答えます。
夜が明けて、5人は湖に寄ってから車に乗せてもらって駅へと向かい、蕎麦を食べてから電車に乗りこみます。車中3人はぐっすりと眠りこみ、坂田は敦に「本当は誰ですか?夕子さんの弟は自殺したはずでは」と問いかけたのでした。
4人はまた来年の命日に会う約束をして新宿駅で別れ、各々の生活に戻っていくのでした。
ある日、敦はユリの花を持って一人湖を訪れ「父さん」と呟いた後、マッチで桟橋を燃やすところで映画は幕を下ろします。
以上、映画「DISTANCE/ディスタンス」のあらすじと結末でした。
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