映画『映像研には手を出すな!』の紹介:2020年日本映画。行こう、最強の世界―――。大童澄瞳による同名漫画を原作とし、2020年に連続テレビドラマとして放映された作品をキャスト・スタッフそのままに実写映画化した青春ドラマです。人気アイドルグループ「乃木坂46」のメンバーである齋藤飛鳥・梅澤美波・山下美月がトリプル主演を務め、部活動が盛んな高校を舞台に3人の主人公がアニメ同好会を立ち上げるべく奮闘する姿を描きます。
監督:英勉 出演者:齋藤飛鳥(浅草みどり)、梅澤美波(金森さやか)、山下美月(水崎ツバメ)、小西桜子(道頓堀透)、グレイス・エマ(さかき・ソワンデ)、福本莉子(阿島九)、松﨑亮(王俊也)、桜田ひより(百目鬼)、板垣瑞生(小野)、赤楚衛二(小林)、染野有来(小鳥遊)、亀田侑樹(小豆畑)、河津未来(雨男)、鈴之助(黒田)、出合正幸(麻笠)、松本若菜(水崎菜穂美)、山中聡(水崎葉平)、浜辺美波(晴子)、髙嶋政宏(藤本先生)ほか
映画「映像研には手を出すな!」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「映像研には手を出すな!」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映像研には手を出すな!の予告編 動画
映画「映像研には手を出すな!」解説
この解説記事には映画「映像研には手を出すな!」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
映画『映像研には手を出すな!』のネタバレあらすじ:起
とある湖のほとりにある芝浜高校。この学校には429の部と81の同好会があり、全ての生徒は必ずいずれかの部活動に入らなければなりませんでした。
芝浜高校の部活動のうちのひとつである気象研究部に大・生徒会の斬り込み隊長・阿島九(福本莉子)と警備部員が殴り込んできました。部員の雨男(河津未来)は警備部員に捕まりながらも何とか晴子(浜辺美波)を逃がしましたが、晴子は逃げる途中で転んで持っていたケースを落としてしまい、その場にはたちまち嵐が吹き荒れました。
雨が降り注ぐ校門で雨宿りをしていた散歩部の藤子(松本妃代)や生徒会事務員の一郎(大友律)の前に三助(山西竜矢)が現れ、映像研究同好会、通称・映像研のことについて語り始めました。
大・生徒会は臨時総会を召集し、毎日のように新設・廃部・統合・分裂を繰り広げる部活動を一斉に整理し、統廃合を押し進める方針を固めました。
大生徒会は活動内容が似たような部活に狙いを定め、これまで写経部・模写部・形態模写部などの統合。スタント部・人質部・人質御供研究会・影武者同好会・替え玉受験を考える会などの統合、偉業映像保存会・保存食愛好会などの統合を決定していきましたが、大・生徒会の生徒会長・道頓堀透(小西桜子)が何よりも問題視していたのは、今年4月に新設されて以来何かとトラブルの絶えない映像研のことでした。
映画『映像研には手を出すな!』のネタバレあらすじ:承
映像研のメンバーはいずれも今年4月に入学したばかりの1年生で、浅草みどり(齋藤飛鳥)、金森さやか(梅澤美波)、水崎ツバメ(山下美月)の3人で構成されています。
映像研の創設者である浅草はこの学校でアニメーションを作ろうと考えていたのですが、極度の人見知りが災いしてアニメ研究会に入部できないでいました。そんな浅草と水崎との出会いはアニメ研究会の上映会の場でした。
水崎は父・葉平(山中聡)も母・菜穂美(松本若菜)も有名俳優という芸能一家に生まれ育ち、自らも読者モデルとして活動しているのですが、元々アニメ好きで絵を描くのが好きな水崎は将来アニメーターになるという夢を持っていました。しかし、両親は水崎も将来俳優になることを望んでおり、アニメを禁じていました。
両親は使用人コンビ、通称・GHQの黒田(鈴之助)と麻笠(出合正幸)に水崎の監視を命じており、上映会場にいるところを見つかった水崎は居合わせた浅草の帽子を借りて逃げようとしましたが誤って川に転落してしまいました。
浅草と水崎はアニメにはさほど興味はないもののとにかく仕切ることが大好きな金森も誘いました。3人は藤本先生(髙嶋政宏)を顧問に迎えて映像研を結成、浅草は監督、水崎はアニメーター、金森はプロデューサーの役割を担うことにしました。
3人は早速ネタ作りをすることにしました。金森は人気アニメをパクったネタを提案するも浅草は容赦なく却下、水崎がスケッチブックに描いてきたメカを元に想像を膨らませていきました。浅草は“最強の世界”を描きたいと言い出し、3人は想像の世界で汎用有人飛行ポッド“カイリー号”を生み出し、それに乗って“最強の世界”を目の当たりにしていきました。
芝浜高校では、部を新設するには大・生徒会の予算審議会で承認を得なければならないことになっていました。浅草・水崎・金森は生徒会長の道頓堀、書記のさかき・ソワンデ(グレイス・エマ)、斬り込み隊長の阿島、会計の王俊也(松﨑亮)から映像研とアニメ研究会との違いなどについて問われ、1週間以内に映像研でしか作り得ない唯一無二の映像に関する資料の提出を求められました。
浅草らは「芝浜高校に巨大ロボットは実在した」という設定で様々な巨大ロボの案を練っていました。そこにソワンデが現れ、映像研とアニメ研究会との統合話が出ていると伝えてきました。両親やGHQには映像研では「実写映像」を撮っていると嘘をついている水崎にとっては非常に死活問題でした。
そんな時、浅草と水崎は金森がロボット研究部の小野(板垣瑞生)、小林(赤楚衛二)、小鳥遊(染野有来)、小豆畑(亀田侑樹)に接触していることを知りました。ロボット研究部は代々受け継がれてきたロボット“タロース”を保有していましたが、彼らもまたテディベア研究会との統合を迫られていました。
映画『映像研には手を出すな!』のネタバレあらすじ:転
金森はロボット研究部と手を組むことを提案しました。他の部が文化祭での発表を目指すなか、金森は作品を文化祭ではなく同人誌即売会「COMET-A」に出品することを思いつきました。
こうして手を組むことになった映像研とロボット研究部は「タロースが怪獣と戦う」内容でアニメ作品を作ることにしましたが、浅草と水崎は散々タロースをけなしまくり、ロボット研究部の面々からは面倒くさい連中だとみなされてしまいました。
浅草たちはタロースと戦わせる怪獣に着手することにしました。浅草らは芝浜高校の地下にある貯水空間に行き、そこでカニの怪獣のアイデアを思いつきました。そして浅草らはタロースにチェンソーのような武器を持たせる案などを提示していき、何度も話し合いを重ねていきました。
そのうち、一同は「なぜロボットは二足歩行の人型なのか」「なぜロボットは人が乗って操縦するのか」といったロボットアニメの矛盾点に気付いていきましたが、ロボット研究部の面々はロボットへの熱い想いを口にし、これまでまとまりのなかった映像研とロボット研究部は和解して一丸となって取り組むことにしました。
映像研とロボット研究部はタロースのコクピットや武器などの設定を事細かく煮詰めていきました。怪獣についてはカニだけではなくヒョウモンリクガメやニホンイシガメなども参考にすることにし、ものまねが得意な形態模写の女子部員(安倍乙)にも協力を求めることにしました。その頃、阿島は晴子を問い詰め、雨男が捕らえられた際に発した「ピュー」とは何か詰問していました。
映像研とロボット研究部は作画のためのパソコンも買えないほどの予算不足という現実問題に直面しました。そこで浅草と水崎は大・生徒会に相談に出向き、王から廃品リサイクル部と一緒に廃部になった部活の撤去をするという仕事を紹介してもらいました。そこで浅草らは音響部の百目鬼(桜田ひより)が保有する豊富な音源のライブラリーに感嘆し、音響研と業務提携を結ぶことを決意しました。
一同は着々と映像作りを進めていきましたが、今度は学校側から「金儲けは許可できない」との理由で「COMET-A」への参加にストップがかかってしまいました。金森はやむなく文化祭への参加を決断しましたが、当日まであと10日間しかありませんでした。
そこで金森はパソコン部に掛け合って古いパソコンとタブレットを譲ってもらうことに成功、上映場所として第一講堂を抑えることにも成功しました。パソコンとタブレットのおかげで作業は一気に捗るようになり、映像研らは一気に詰めの作業へと入りました。そんな時、水崎の両親は台湾ロケの仕事が入り、文化祭には来れないと水崎に伝えてきました。
文化祭まであと5日。先日、晴子が警備部に追われた際にケースから落としたのは人工台風「ピュー子」でした。ピュー子は超大型台風となって日本に接近、晴子は大喜びしました。その頃から浅草は仲間たちには内緒で百目鬼と共に渾身の効果音を作り上げていきました。
映画『映像研には手を出すな!』の結末
文化祭まであと1日。映像研らは徹夜して仕上げに取り掛かることにしました。ところが、かねてから泊まり込みで作業する部活を問題視していた大・生徒会は監視特別本部を設置し、全ての部活は時間内に作業を終わらせること、夜間の校内での作業は不法侵入とみなし、違反した部は文化祭への参加を禁ずるとのお触れを出してきました。大・生徒会はこの機に乗じて、目障りな映像研を潰そうと目論んでいました。
夜になり、阿島と警備部員らは次々と夜間作業の部員らを捕まえていきました。浅草・水崎・金森は昭和館のゲバラ(中山求一郎)と古夫(佳久創)の手引きで校舎に侵入しましたが、待ち伏せした警備部員に捕まってしまいました。ところが、それは携帯模写部や身代わり部(紀咲凪、美音)が変装したものであり、まんまと裏をかくことに成功した本物の浅草たちは変装して監視本部に潜入し、パソコンを使って作業を進めていきました。
そして迎えた文化祭当日。藤本先生は第一講堂の鍵を持ってきてくれる手筈になっていましたが、何と藤本先生は肝心の鍵を持ったまま旅行に出かけてしまっていました。何とかして講堂の鍵をこじ開けようとする映像研の前にソワンデが現れ、特別に鍵を開けてくれました。
ところが、ここにきてまたもや想定外の事態が発生しました。晴子が作ったピュー子のせいで台湾行きの飛行機が欠航となり、水崎の両親は予定を変更して文化祭の会場に来てしまったのです。水崎が上映会の司会を務めることになっていましたが、代わりに浅草が司会を務めることにしました。浅草は緊張しながらもヒョウモンリクガメの動画を流すと言い出しましたが、意を決した水崎はステージに上がると「気合入っています。見て下さい」と宣言しました。
そして映像研が仲間たちと完成させた渾身の作品「ロボVSカニ」の上映が始まり、ロボット研究部は自分たちのタロースが動いていることに感激しました。水崎の両親も映像を高く評価し、水崎の才能を認めました。上映会は拍手喝采のうちに幕を閉じ、「ロボVSカニ」のDVDも完売しました。
全てを終え、講堂で焼きそばを食べている浅草と水崎の元に金森が「本日のギャラ」として焼きそばを持ってきました。更にそこへ水崎の両親も現れ、浅草と金森は水崎の「お友だち」なのか尋ねてきました。浅草は「いえ、“仲間”です」と答えました。
以上、映画「映像研には手を出すな!」のあらすじと結末でした。
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