不機嫌な果実の紹介:1997年日本映画。林真理子の同名小説を原作とし、1997年と2016年にテレビドラマ化されている作品の1997年公開の劇場版です。夫との生活に不満を抱く30代の女性が二人の男との不倫に溺れていく姿を、主演・南果歩の体当たり演技も交えて描いています。
監督:成瀬活雄 出演者:南果歩(水越麻也子)、鈴木一真(工藤通彦)、根津甚八(野村修)、美木良介(水越航一)、鷲尾いさ子(オカベキリコ)ほか
映画「不機嫌な果実」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「不機嫌な果実」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「不機嫌な果実」解説
この解説記事には映画「不機嫌な果実」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
不機嫌な果実のネタバレあらすじ:起
水越麻也子(南果歩)は夫・航一(美木良介)と結婚して6年、近頃では会話も少なく、ありきたりな毎日を過ごしていました。二人の間には子はなく、夜の営みもご無沙汰がちでした。ある日、航一はいつものように愛車で実家の母の元へ行こうと麻也子を誘いますが、乗り気ではない麻也子は何かと理由をつけて誘いを断り、元恋人の南田三郎(石原良純)との食事に出掛けましたが、南田は既に22歳の女子大生との婚約を決めており、麻也子は何だか面白くありませんでした。欲求不満の溜まっている麻也子は、行きつけのネイルサロンで友人相手に愚痴っていると、サロンのオーナー・れい子(余貴美子)が麻也子の悩み相談に乗り、「人生なにか楽しみを見つけるべき。過去の男に目を向けてみなさい。昔撒いた種を上手に刈り取るのよ」とアドバイスしました。
不機嫌な果実のネタバレあらすじ:承
航一とのセックスレスな関係に行き詰まりを感じていた麻也子は、かつての交際相手だった大手広告代理店の企画部次長・野村修(根津甚八)に連絡を取り、海外の大物ミュージシャンのコンサートチケットを取ってくれるよう依頼しました。麻也子は野村と食事を楽しみ、野村は麻也子を口説くかのようにバーに誘いました。麻也子はそこで中学~高校時代の同級生にして今はこのバーで働くキリコ(鷲尾いさ子)と5年ぶりに再会、学校を辞めて家出してから自由奔放な放浪生活を送っているキリコの話を聞いて羨ましく感じました。その後も麻也子は野村とデートを重ね、野村は麻也子を自宅に招いて二人は遂に体を重ねました。数日後、7回目の結婚記念日を迎えた麻也子は航一の実家に出掛けますが、航一の母(吉行和子)からは今年こそ子作りをと迫られてしまいます。そんな麻也子にれい子は証拠さえ隠滅すれば大丈夫と発破をかけ、麻也子は野村との不倫にのめり込んでいきました。
不機嫌な果実のネタバレあらすじ:転
この日も野村との情事を楽しんでいた麻也子でしたが、その最中に1本の電話が鳴りました。それは野村の別の浮気相手からのものでした。野村の苦し紛れの言い訳にキレた麻也子は、あっさりと野村との関係を終わらせてしまいました。そんなある日、麻也子は、職場の上司(平泉成)から自分の代わりに親戚の人物にクラシックコンサートのチケットを渡してくるよう頼まれました。クラシックに興味はないと言いながらも渋々引き受けた麻也子は、会場でその人物・工藤通彦(鈴木一真)と出会い、成り行きでコンサートを観ることになります。工藤はピアニストにして音楽評論家であり、彼の不思議な魅力に惹かれた麻也子はたちまち意気投合。デートを重ね、遂には工藤と肉体関係を結びました。麻也子と工藤の関係は進展していき、工藤は麻也子に自分と結婚してイタリアへの留学についてきて欲しいとプロポーズしてきました。
不機嫌な果実の結末
一方で麻也子は何食わぬ顔で航一との結婚生活を続けていましたが、自分の誕生日に工藤と過ごしたのを機に航一との離婚を決心、理由を隠したまま性格の不一致ということにして航一に話を切り出し、そのまま通彦と同棲生活を始めました。やがて航一は麻也子の不倫に気付き、キリコのバーで事情を知らぬまま野村や工藤と飲み、キリコの不思議な魅力に惹かれていきました。その後、工藤の海外留学は人妻と交際していたことを知った彼の母の怒りを買い、キャンセルとなってしまいます。だらだらと工藤との同棲を続ける麻也子に、航一が年下女性と再婚するという知らせが舞い込んできました。そんなある日、バスに乗っていた麻也子は、車内で偶然にもキリコと再会しました。キリコはシングルマザーとなっており、バーも辞めていましたが、それでもなお自分らしく生きようとしているキリコの姿を見て、麻也子はつくづく羨ましいと感じていました。
以上、映画「不機嫌な果実」のあらすじと結末でした。
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