劇場版 薄桜鬼 第一章 京都乱舞の紹介:2013年日本映画。大人気乙女ゲーム、待望の劇場版。便りの途絶えた父を探すため男装をして京都までやってきた少女、雪村千鶴。辿り着いた京都で彼女は新選組と出会う。共に父を探す中で新選組の秘密、そして自分の出生の秘密を知ってしまう。「守りたいものあらば鬼となれ」誠の信念の元幕末を熱く駆け抜けた男たちと、彼らと共あらんとする少女の日々が幕を開ける。
監督:ヤマサキオサム 原作:オトメイト 声優:桑島法子(雪村千鶴)、三木眞一郎(土方歳三)、森久保祥太郎(沖田総司)、鳥海浩輔(斎藤一)、吉野裕行(藤堂平助)、遊佐浩二(原田左之助)、坪井智浩(永倉新八)、大川透(近藤勇)、飛田展男(山南敬助)、小林範雄(井上源三郎)、鈴木貴征(山崎烝)、千々和竜策(伊藤甲子太郎)、山口りゅう(天霧九寿)、吉田裕秋(不知火匡)、津田健次郎(風間千景)、ほか
映画「劇場版 薄桜鬼 第一章 京都乱舞」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「劇場版 薄桜鬼 第一章 京都乱舞」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
劇場版 薄桜鬼 第一章 京都乱舞の予告編 動画
映画「劇場版 薄桜鬼 第一章 京都乱舞」解説
この解説記事には映画「劇場版 薄桜鬼 第一章 京都乱舞」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
劇場版 薄桜鬼 第一章 京都乱舞のネタバレあらすじ:起
元治元年3月。父を探して江戸から来た少女、雪村千鶴は京の町の中を何者かに追われていた。何とか脇道に逃げ込んだ先で恐ろしいものを目撃する。それは自分を追ってきた者たちを無残に切り刻む、白髪赤目の化物だった。
自分をも襲ってこようとする化物にどうすることもできずにいると、突然その者が倒れこんだ。そこには浅葱色の羽織を着た二人の男が立っていた。物騒な会話を交わす二人。そして現れたもう一人の男は告げた。「背を向ければ斬る。」と。告げられた言葉に驚きながらも、助かった安堵に気を失ってしまうのだった。
目が覚めた時には猿ぐつわをされ縄で縛れていた。見張りの男に呼ばれて集まってきた男たちに取り囲まれ詰問される。彼女の持っていた手紙を突き出し、何者かと問う男たちは新選組で、彼らもまた千鶴の父、雪村綱道のことを探していたのだった。綱道の娘ということで、新選組に預かられることとなった千鶴は新選組の屯所で、土方歳三の小姓として過ごすこととなった。
劇場版 薄桜鬼 第一章 京都乱舞のネタバレあらすじ:承
新選組と共に父、綱道を探す千鶴だったがなかなか見つからない。そんな中、新選組は長州が何かをくらんでいることを掴み、部隊を池田屋・四国屋へと差し向けることとなった。長州浪士たちが池田屋に集まっていることを突き止めた新選組は、会津藩の到着を待たないまま池田屋へと突入を開始する。
そんな中、千鶴も山南の命で伝令として池田屋へと走った。池田屋の二階、そこには謎の強さを持つ男たちが待ち構えていた。圧倒的な強さに、組長である藤堂平助・沖田総司も倒されてしまう。伝令として池田屋に辿り着いた千鶴は、怪我人を助けるために行ったその先で追い詰められている沖田を見つけ、咄嗟に庇って傷を負ってしまう。
だが千鶴が受けたその傷はあっという間に塞がってしまったのだった。その様子を見た男は、千鶴のことを「同胞」と言い放つ。土方の介入もありその場を引いた男たちだったが、驚くほどの強さと、傷の治りの速さに土方は不信感を抱いていた。
土方はその時に出会った者たちについて山南に相談する。「完全な羅刹はあり得るのか」と。新選組は変若水(おちみず)という謎の薬の研究をしていたのだ。
一方、千鶴は池田屋でつけられた傷が、以前よりも早く治っていることに戸惑いを覚えていた。
綱道の見つからぬまま日々は過ぎ、新選組に伊東甲子太郎が入隊してくる。尊王攘夷派で論客でもある伊藤の入隊で、山南は新選組での居場所を失っていく。その事に悩んだ山南は、千鶴をある部屋に連れていき、千鶴の父、道綱が変若水という薬を作っていたのだと話しだす。変若水を飲んだ者は、たちどころに傷が治るようになるが、人の血をもとめる化物、羅刹(らせつ)へと変わってしまうのだ。
千鶴の目の前でそれを飲み干した山南は羅刹となり、千鶴へと襲い掛かる。
首元を切り裂かれた千鶴だったが、不思議な治癒力であっという間に傷が消えてしまう。その様子を目撃した土方は千鶴を問い詰める。その不思議な力は幼いころからあったという千鶴に、土方は「他の者には知られるな。約束できるなら俺が守ってやる。」と告げるのだった。その後、山南は隊内では表向き死んだこととされた。
ある日の綱道探しの最中、突然沖田総司が吐血する。そこに駆けよってきたのは通りすがりの少女だった。だがその少女はあまりにも千鶴にそっくりだった。労咳であることを隠していた沖田に驚く千鶴は療養を勧めるが、沖田は頑として聞かない。そして帰り際に「変若水って病も治せると思う?」と千鶴に尋ねるのだった。
一方伊東は新選組でありながら薩摩との関係を持っていた。薩摩と対話をするその場にはなぜか、風間とその仲間である天霧の姿があった。そこで伊東は新選組のある噂を耳にする。その噂を盾に新選組を分隊した伊東は、御陵衛士を結成した。そこに藤堂平助・斎藤一もついて行くことになった。
劇場版 薄桜鬼 第一章 京都乱舞のネタバレあらすじ:転
ある日、屯所の西本願寺に池田屋で出会った男たちが襲撃をしてくる。部屋に逃げていた千鶴だったが、その一人、風間千景の手によって気を失わされ攫われそうになる。それを土方が必死に止めるが、圧倒的な強さを誇る風間の前に刀を落としてしまう。そんな土方を庇い負傷した千鶴の怪我が瞬く間に治っていくのを土方は目撃する。
千鶴を自分たちの同胞。鬼であるという風間は、千鶴に共に来るように言うが、千鶴は自らの刀を抜きそれを拒んだ。そんな千鶴に答えるように土方はその手を取り、共に風間に刀を向けた。そんな土方の前で、千鶴は「私はあなたたちと共に行く気はありません。」とはっきり告げる。千鶴と土方の様子に風間は興が冷めたと帰っていくのだった。
伊東について行ったはずの斎藤が新選組に戻ってきた。斎藤は、伊東が局長である近藤の命を狙っているという情報を持って新選組へと戻ってくる。斎藤は土方の命で間者として御陵衛士に潜り込んでいたのだ。
伊東殺害を決めた新選組は、伊東・御陵衛士を待ち伏せし襲撃するがその中で藤堂平助が深手を負ってしまう。生死の境に立たされた藤堂の前に山南が差し出したのは変若水だった。藤堂はその変若水を飲み、一命を取り留めたのだった。
劇場版 薄桜鬼 第一章 京都乱舞の結末
その後時勢の変化により、新選組は伏見奉行所へと屯所を移す。不穏さを増していく時勢と、見つからない父の行方を案じていた千鶴の前に、突然以前に南雲薫と名乗った少女が現れる。彼女に連れられるがまま行った先には父、綱道が待っていた。
再会を喜んだ千鶴だったが、綱道は変若水を使って鬼の力を取り戻すのだと言い放つ。南雲と共に戻ってくるよう説得してくるが、そこに現れたのは土方をはじめ、新選組の面々だった。それに諦め綱道と南雲は姿を消してしまった。
自分がいることで新選組に迷惑がかかると、新選組と共にいるべきか悩む千鶴だったが、土方は本心を話せと迫る。それに「一緒にいたい。」と告げた千鶴に土方は手を差し伸べた。だがその途中、切羽詰まった声に呼ばれた土方は、近藤が何者かに襲われ負傷したことを知るのだった。
近藤は右肩を銃で撃ち抜かれていた。今夜が峠と思われる姿に、近藤さんのことを沖田に知られるなと告げ、千鶴に様子を見に行かせる。しかし部屋に沖田の姿はなく、空になった変若水の瓶が残されていた。
沖田は近藤を撃ったものを追い詰め殺害する。その時、南雲薫が現れる。千鶴を惑わす新選組を殺したいという南雲と沖田は戦闘になる。羅刹となった沖田と南雲の力の差は圧倒的であったが、南雲は銃でもって沖田を倒す。それは銀の弾丸の入った銃だった。銀の弾丸を受けた傷はいくら羅刹とはいえ治癒しないのだった。
慶応四年一月。鳥羽伏見の戦いが始まる。圧倒的な戦力差で半数近い隊士を失った新選組の組長の前に、山南は最後の変若水だと4本の瓶を差し出した。原田・斎藤・井上・土方の4人はそれをもらい受ける。
そんな時山崎が負傷をしながら帰ってくる。彼の口からもたらされたのは、薩長軍に錦の御旗が掲げられたという情報だった。薩長が官軍。新選組は賊軍となった瞬間だった。その事に土方は撤退を指示。千鶴と井上に淀藩への援軍を頼みに行かせる。しかし淀藩は既に薩長側へと寝返っていた。新選組に対し、銃を向けてくる淀藩士に井上は殺されてしまう。
共にいた千鶴にも危険が迫る中、助けに駆けつけたのは土方だった。そこへ突然に風間が現れる。新選組が追われる者になるのは時間の問題と、千鶴を置いていくよう言う風間に対し、土方は「守ると約束した」と風間に刀を向ける。しかし圧倒的な力の差と、現れた薩摩藩士に土方は負傷させられてしまう。土方を殺そうとする風間に対し、刀を抜き土方を守ろうとする千鶴。そんな千鶴の姿に、土方は変若水を飲む決断をする。変若水を飲み風間と対等以上の戦いをする土方。激しい戦闘の中二人を止めたのは天霧だった。これ以上は人の世に遺恨を残すと告げる天霧に、風間はしぶしぶ撤退する。その後現れた薩摩兵に千鶴と土方は囲まれるも、千鶴と共に刀を抜き、「絶対離れるな。俺が守る」と千鶴と共に薩摩兵に向かって駆けだすのだった。
以上、映画「劇場版 薄桜鬼 第一章 京都乱舞」のあらすじと結末でした。
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