空中庭園の紹介：2005年日本映画。過去の痛みを引きずり、理想の家庭を作ることに執着しすぎる主婦が、理想と現実との違いに苦しむ姿を通して、家族のあり方を問いかける作品。角田光代の小説が原作となっています。
監督：豊田利晃 出演者：小泉今日子（絵里子）、板尾創路（貴史）、鈴木杏（マナ）、広田雅裕（コウ）ほか
映画「空中庭園」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「空中庭園」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
作品紹介・キャスト
映画「空中庭園」解説
この解説記事には映画「空中庭園」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
空中庭園のネタバレあらすじ：理想の家族像
郊外の団地に暮らす京橋家は、父親の貴史と母親の絵里子、高校生の娘マナ、中学生の息子コウの家族4人暮らしです。幸せそうな理想の家族である京橋家には、ある決まりがありました。それは、家族の中では一切の隠し事をしないという決まりです。絵里子たち家族は、普通の家族であれば、気まずくて口にしないようなことさえ、全て包み隠さず話すように努めています。どんなことでも話し合える家族というのが、絵里子の理想の家族像だったのでした。
空中庭園のネタバレあらすじ：家族の秘密
そんな絵里子の想いとは裏腹に、家族は皆、秘密を抱えています。貴史は、絵里子に内緒で、外で浮気をしています。娘のマナは学校をさぼっており、息子のコウはゲームばかりして、ひきこもっています。皮肉にも、貴史が浮気をするホテルと、マナが彼氏と行っているホテルは、マナを授かるきっかけとなった、野猿という名前のラブホテルだったのでした。そして、絵里子も、家族に言うことのできない重大な秘密を抱えています。
空中庭園のネタバレあらすじ：家族の崩壊
ある時から、コウの家庭教師としてミーナという女性が家にやってくるようになりました。実は、ミーナは、秘かに貴史と不倫をしています。ミーナの誕生日は、偶然にも絵里子の母親のさと子と同じ誕生日でした。それを知った絵里子は、さと子とミーナの合同誕生日会を自宅で開催します。ミーナは、家族でもないのに誕生日会をされることに違和感を覚え、居心地の悪さを感じます。お酒に酔ったミーナは、自分が貴史と不倫していることを暗にほのめかすようなことを言います。貴史は慌てますが、絵里子は気にしていない様子で振る舞っています。
空中庭園のネタバレあらすじ：再生へと歩み始める家族
絵里子の秘密とは、京橋家が絵里子の入念な計画のもとで作り上げた家族であることでした。小さい頃からいじめられていた絵里子は、過去のつらい経験から、理想の家庭を作ることに強い想いがあったのです。絵里子は、理想の家族像を守ることに執着し、現実から目を背けて生きてきましたが、ミーナが家にやってくるようになってから、絵里子は現実に気づかされることになります。そして、ついに絵里子の理性が崩壊し、絵里子は発狂します。そんな中、家族は、絵里子の誕生日の準備をしていました。崩壊した家族は、再生へと向かい始めようとしています。
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