昼も夜もの紹介:2014年日本映画。著名監督の作品をYouTube限定で公開する「ネスレシアター on YouTube」の一環として製作された中編作品です。“喪失感と希望”をテーマに『黄泉がえり』『抱きしめたい-真実の物語-』などの塩田明彦監督が手掛け、見知らぬ女に振り回されつつも次第に心を開いていく中古車販売業者を『仮面ライダーキバ』『海月姫』『まんぷく』などの瀬戸康史が、得体の知れない謎の女を『とと姉ちゃん』の阿部純子(当時の芸名:吉永淳)が演じます。
監督:塩田明彦 出演者:瀬戸康史(真野良介)、吉永淳(シオリ)、碓井将大(ケンジ)、須賀健太(ヨシオ)、篠原ゆき子(良介の姉)ほか
映画「昼も夜も」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「昼も夜も」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
昼も夜もの予告編 動画
映画「昼も夜も」解説
この解説記事には映画「昼も夜も」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
昼も夜ものネタバレあらすじ:起
千葉県の郊外。2年前に他界した父が遺した中古車販売店を引き継いだ真野良介(瀬戸康史)は仕事の傍ら蒸発した母の代わりに幼い妹の面倒を見る暮らしを送っており、姉(篠原ゆき子)のスナックで酒に口をつけることなく愚痴をこぼす日々を送っていました。
そんなある日、良介の店にどうやら男に置き去りにされた様子の見知らぬ女(吉永淳)がどかどかと入り込んできました。良介はあまりにも態度の悪い彼女にバスで帰るよう告げて追い払いました。女は一旦徒歩20分ほどの位置にあるバス停に向かったものの、本数が少ないことを理由に再び店に舞い戻り、売り物であるはずの1台の中古車に勝手に乗り込むと、「この車、私が買う」と言ってそのまま車内で寝てしまいました。仕方なく良介はその車で彼女を東京まで送ることにしたのですが、女は口やかましく先程の男のことなどを語り続け、良介に礼を言うことなく夜の街へと消えていきました。
昼も夜ものネタバレあらすじ:承
数日後、また先日の女が良介の店に現れ、そのまま先日の車で寝てしまいます。たまたま休日だった良介は従業員のケンジ(碓井将大)から連絡を受け、彼女が目を覚ましたら駅まで送るよう指示しました。ケンジは女を海に連れて行こうとしましたが、女は途中で車を降りると自分の名が“シオリ”であることを明かし、車の受取書を書くよう良介に伝えてほしいと告げると行きずりの車を引っかけて去っていきました。急遽店に顔を出した良介にケンジは受取書のことは伝えるものの彼女はちゃんと駅に送ったと嘘をついておきました。どうもシオリのことが気になる良介は、彼女はまたこの店にやって来るのだろうかと思いました。
しばらくしてシオリは三度この店に現れ、「あんたの女になろうとは思ってない」と言いながらも例の車に乗り込みました。良介は仕方なしに従業員のヨシオ(須賀健太)に彼女の世話をするよう命じました。
昼も夜ものネタバレあらすじ:転
その夜、良介はシオリに温かい飲み物を差入れし、車に暖房をつけると自分の携帯電話の番号を記した名刺を渡して帰路につきました。その直後、早速シオリは良介に電話をかけ、良介の恋人のことについて質問してきました。良介の恋人は2年前に交通事故に遭ってから昏睡状態となっており、良介は彼女と会わせてやるとシオリに約束しました。ぶっきらぼうな語り口ながら、自分の名刺に携帯番号が記載されていることを知らせて帰
翌日、良介はシオリを恋人の入院する病院に連れて行き、その際にかつて自身が浮気を繰返していたことから恋人はヨシオと浮気してしまい、その際に事故に遭ったことを打ち明けました。シオリのことが気にかかる良介は家のない彼女を自宅に泊めることにし、シオリは良介の姉のスナックで働くようになりました。店にはシオリ目当ての客が訪れるようになっていきました。そんなある日、シオリはスナックの常連客に口説かれて海に向かいますが、彼女は海に着くなり見知らぬサーファーの車に乗り、そのままいずこへと走り去っていきました。
昼も夜もの結末
シオリがいなくなってから約2週間後、スナックでは客がシオリの噂話をしていました。どうやら彼女は誰とでも寝る女で、背中には鳥の刺青を入れているというのです。それからしばらくして、東京で数々の男と遊んできたシオリはまたしても良介の店に舞い戻り、例の車を独り占めしていました。そんな彼女に良介は自らの老いたちを語り、亡き父とは血の繋がりがなく、自分は父に拾われた捨て子だったことを打ち明けました。
良介はシオリを乗せたまま車を走らせ、彼女の心の拠り所となっていた海に向かいました。二人は丸々2日間に渡って寝食を共にし、去り際に良介はシオリをバス停まで送っていったのですが、シオリはまたもや行きずりの車を引っかけて去って行きました。その後、良介はシオリが独り占めしていた車を車を売り払いました。
それから1年後。シオリは良介の自宅近くに自転車で現れ、久々に良介と連絡を取りました。良介は恋人が目を覚ましたことなど近況を伝えると、シオリは良介に会うことなく去っていきました。良介は去り行くシオリの後姿を見つめていました。
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