映画「いけちゃんとぼく」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
いけちゃんとぼくの紹介：2009年日本映画。漫画家である西原理恵子の絵本作品を原作としたCG映画。不思議な生き物「いけちゃん」は西原理恵子の長男の落書きが元となっています。主人公の男の子にしか見えない「いけちゃん」という謎の生物が、少年の親友です。少年には辛いことが次々と起こりますが、「いけちゃん」といろいろ話しをしながら成長していきます。成長するうちに少年はいろいろなことを自分自身で乗り越えられるようになります。そうするといつしか少年には「いけちゃん」が見えなくなります。少年の成長と「いけちゃん」とは何なのかという謎解きを描いている映画です。
監督: 大岡俊彦 出演者: 深澤嵐(ヨシオ)、ともさかりえ(美津子)、萩原聖人（茂幸)、蒼井優(「いけちゃん」声の出演)、モト冬樹(清じい)ほか
この解説記事には映画「いけちゃんとぼく」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ある岬のお墓に、花を手向けている老婆がいます。老婆花を優しくそのお墓に手を触れます。舞台は変わります。漁師町に住んでいる小学生のヨシオは、両親と細々と暮らしていました。父親は威勢が良いものの、あまり仕事をせず女性にだらしなく、母親はパートで家計を支えるしっかりものの女性でした。ヨシオは小学校で、暴れん坊のクラスメイトからいじめられており、いつも殴られていました。そんなヨシオにいつも寄り添う親友の「いけちゃん」がいました。「いけちゃん」はヨシオにしか見えない緑色をした不思議な生物でした。
ヨシオの父親は田舎の漁師町で暮らしていながら、なぜか頑なに東京の言葉を喋るので、ヨシオもそれがうつって東京の言葉を喋っています。そのことで暴れん坊のクラスメイトにいじめられていました。そんな彼にも「いけちゃん」の他に、個性的なクラスメイトや近所の女子高生や牛乳屋のおじさんなどの味方がいました。そんなある日、父親が愛人宅のドブに嵌って亡くなってしまいます。しょうもない死に方をしてしまった父親に、ヨシオは困惑します。そんなヨシオに「いけちゃん」は寄り添います。
ある日、隣町で宅地開発が始まります。宅地開発に伴い、隣町の不良グループは遊び場をなくし、ヨシオ達の町の空き地を奪いにやってきます。ヨシオ達は大事な自分達の遊び場である空き地を、隣町の不良グループに奪われそうになります。何とか阻止したいヨシオ達は一致団結します。ヨシオをいじめていた暴れん坊の二人も、ヨシオ達と手を組み、何とか隣町の不良グループを追い出そうとします。勝負は野球対決となります。いつの間にか、ヨシオは仲間と共にたくましく成長していきました。その頃から、ヨシオには「いけちゃん」が見えなくなります。
ヨシオは成長していき、大人になっていきます。そして人生を歩み、晩年になって「池子」という女性と恋に落ちます。池子との幸せな日々は短いまま、ヨシオは旅立っていきます。その池子が作品の冒頭であるお墓参りをしていた女性です。時が経ち、池子も旅立つ時が来ました。池子は神様にお願いします。「子供の頃のヨシオさんと会いたい」と。神様はその願いを叶えます。池子を「いけちゃん」に変えて、ヨシオの子供の頃に寄り添うことができるようにしたのです。「いけちゃん」は、ヨシオが大人になって来たら、消えるようになっていました。そして、天国でヨシオと「いけちゃん」である池子は寄り添うのでした。
以上、「いけちゃんとぼく」のあらすじと結末でした。
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