映画「次元大介」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
次元大介の紹介：2023年日本映画。モンキー・パンチ原作の国民的漫画『ルパン三世』のメインキャラクターで、主人公ルパンの相棒である孤高の天才ガンマン・次元大介を主役に据えた実写版スピンオフ作品です。2014年公開の実写版『ルパン三世』で次元大介を演じた玉山鉄二が約9年ぶりに同役に復帰、Amazon Prime ビデオにて独占配信されました。
監督：橋本一 原作：モンキー・パンチ『ルパン三世』 出演：玉山鉄二（次元大介）、真木よう子（アデル）、真木ことか（水沢オト）、さとうほなみ（瑠璃）、笹野高史（玉置）、本宮泰風（金城）、波岡一喜（広重）、野村祐人（猪田）、馬場徹（秋山）、辻本祐樹（悠也）、桜木梨奈（恭子）、田中要次（タクシーの運転手）、永瀬正敏（川島武）、草笛光子（矢口千春）ほか
この解説記事には映画「次元大介」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ポーランド。タバコをふかしながら夜道を歩く次元大介の前にひとりのガンマンが現れ、勝負を挑んできました。次元は難なく勝利しましたが、愛用の拳銃S&W M19、通称コンバット・マグナムの射撃に何やら違和感を感じました。
次元はメキシコにいるガンスミス（銃の整備士）のケリーのもとを訪れ、コンバット・マグナムの違和感の原因を調べてもらいましたが、ケリーはコンバット・マグナムの問題点を見つけられず、ただ銃が古いことを指摘することしかできませんでした。ケリーは日本にいる“世界一のガンスミス”なら問題点を突き止められるかもしれないと告げ、次元は日本へ向かうことにしました。
次元が足を踏み入れた“泥魚街”は飲み屋や風俗、違法賭博がはびこる“悪の最果て”と呼ばれる街でした。次元はそこの飲み屋「山富」で金城という男と会いました。金城は次元のこの街での行動の全てを把握しており、この街で起こることは全てこの街を仕切る組織「鯉のぼり」に筒抜けだと警告しました。そのうえで金城は表向きはひばり商店街で時計屋を経営しているガンスミスの老女・矢口千春の存在を伝えました。
矢口のもとを訪れた次元でしたが、矢口は次元の銃を見るなり、この違和感の原因に気づけなかったのかと呆れました。矢口は既にガンスミスを引退しており、次元の銃の修理を断りました。
その頃、泥魚街を仕切るヤクザ「紅不二興業」の猪田は、金髪に義足の車椅子に乗った謎の女・アデルとその部下で変装の達人・川島武を呼び出していました。アデルは「鯉のぼり」のトップを殺し、新たなトップに就いていました。
猪田は悠也という男を捕らえて尋問していました。悠也は恭子という女と共謀し、“大金になる”といわれているひとりの少女を「鯉のぼり」から連れ出して逃走したのですが猪田に捕まったのです。猪田はアデルが子供の血液を原材料にした違法薬物（ヤク）を作っていることを突き止めており、それをネタにアデルを強請りましたが、アデルは川島と共に猪田とその一味、そして悠也を殺害しました。そしてアデルは川島に、悠也と恭子が連れ出した少女を探すよう命じました。
次元は情報屋の広重から改めて矢口の時計職人としての腕前を聞き、再び矢口のもとを訪れました。矢口のもとには声を失った少女・水沢オトがおり、矢口はオトが持っている時計に興味を示していました。オトのその時計は元は矢口が恭子に贈ったものであり、恭子はかつて自ら身籠った子供をアデルに奪われた過去がありました。
矢口は恭子の身に危険が迫っていると感じ、次元にコンバット・マグナムの修理を引き受けることを条件に協力を求めました。子供嫌いの次元もコンバット・マグナムのために引き受けざるを得ませんでした。
次元はオトを伴い、浜辺にある恭子の隠れ家へと向かいましたが、既に恭子は何者かに惨殺されていた後でした。隠れ家の中に恭子を殺したであろう暗殺者の気配を感じた次元は、過去のトラウマを思い出して泣き出したオトを連れて一時撤退することにしました。恭子を殺した川島は次元がこの件に絡んできたことを知り、手下たちに次元たちの行方を追うよう命じました。
その頃、アデルは裏社会の売人である秋山に接触していました。アデルの開発したヤクは老化の速度を遅らせる効果がある代物で、アデルはこのヤクを通じていずれは政財界や司法にも強い影響力を示そうと目論んでいました。アデルは川島から悠也と恭子が連れ出した少女、すなわちオトの件について報告を受け、次元がこの件に関わっていることを知りました。
川島はこの街で風俗嬢として働く瑠璃と交際していました。川島は瑠璃のためにも泥魚街を貧困や犯罪のない街にするために動いており、アデルがいくら暴力的な手段を使おうともそれがこの街を救うことになるのならと信じて疑いませんでした。
矢口は次元から恭子の死を知らされ、オトを守ることを決意しました。矢口は単身で泥魚街の瑠璃に会い、彼女から恭子には子供などいなかったことを知らされました。一方、次元はオトの手帳に目を通し、オトがかつて父から虐待を受けてきたこと、母は父に殺されたこと、そしてオトは何者かに血を抜かれ続けた結果声が出せなくなったことを知りました。
次元は時計店で矢口と合流、次元と矢口はオトこそが「鯉のぼり」によってさらわれた子供であることを知り、この街を離れることにしましたが、そこに川島が手下を引き連れて襲撃してきました。次元は応戦しましたが睡眠薬を打たれてしまい、その間にオトを連れ去られてしまいました。
オトはアデルのもとに連行され、再び血を抜かれるために拘束されました。オトは過去の壮絶な人生がもとで体内のストレスホルモンが高濃度で異常分泌されており、このホルモンこそがヤクを製造するうえで欠かせない原材料でした。実はアデルもまた過去に足を切られて喉を潰されたことによりホルモンを異常分泌されており、自身の血液もヤクの原料とされた過去がありました。
2日後。時計店の隠し部屋に匿われた次元は意識を取り戻しました。矢口は自らの銃の違法製造を警察に自白することと引き換えにオトの保護を求めようと考えていましたが、警察を信用していない次元は矢口から銃を借り受け、オトを助けるべく泥魚街へと向かいました。
次元は広重から「鯉のぼり」に関する情報を得、調達屋の浦沢から多量の弾丸を入手しました。一方の矢口もコンバット・マグナムの修理に取りかかりました。泥魚街では「鯉のぼり」は次元の襲来に備えて防衛網の準備を始め、川島は瑠璃に全てを終わらせると伝えました。
次元は「鯉のびり」の傭兵集団と戦いながらアデルのいるアジトを目指しましたが、重装備を誇る敵兵の前に絶体絶命の窮地に陥りました。そこに矢口がバスを運転して駆け付け、敵兵を攪乱すると次元に修理の終わったコンバット・マグナムを渡しました。次元は次々と敵兵を倒すとアジトに突入しました。
次元はアジト内部で川島と対峙。川島は照明を消し、暗闇を利用して自由自在に次元を翻弄しましたが、次元は川島の実力を認めつつもオトを盾にしたことを許せず、死闘の末に川島を倒しました。川島は瑠璃のことを思い浮かべながら息を引き取りました。
アジトの内部にはヤクの材料とされた沢山の子供たちの遺体がありました。次元はアジトにいた秋山とその一味を射殺、最上階でアデルとオトと対面しました。アデルはオトに望むものすべてを渡すから次元に退くよう求めましたが、次元はアデルではオトを救うことはできないと拒絶しました。
次元とアデルは弾丸1発のみの早撃ち勝負に臨み、次元はアデルの胸を撃ち抜きました。アデルはかつての自分に次元がいれば何かが変わっていたのかもしれないと感じ、微かな笑みを浮かべながら最上階から転落していきました。
オトは矢口に引き取られ、一緒に時計店で暮らすことになりました。次元はオトが大人になったら再会すると約束してその場を後にしました。
こうして次元の休暇は思わぬ展開で幕を閉じました。次元は港の桟橋でいつものようにタバコを吸っていると、そこに黄色のフィアット500が迎えにやってきました。次元は日本でのひと仕事だと意気込みながらフィアットへと向かいました。
以上、映画「次元大介」のあらすじと結末でした。
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