劇場版 仮面ライダービルド Be The One(ビー・ザ・ワン)の紹介:2018年日本映画。平成仮面ライダーシリーズ第19作となる『仮面ライダービルド』の劇場版にして原作者・石ノ森章太郎生誕80周年記念作品でもある本作品はテレビ本編の第45話と第46話の間に起こった出来事を描き、これまでテレビ本編などで描かれてきた伏線を回収した内容となっています。新たな敵勢力の登場で窮地に追い詰められた主人公・桐生戦兎の孤独な闘い、そしてもう一人の主人公・万丈龍我との友情を、福岡県北九州市での大規模ロケを交えて描いています。「さあ、最後の実験を始めようか」
監督:上堀内佳寿也 出演者:犬飼貴丈(桐生戦兎/仮面ライダービルド:声/クローズビルド:声)、赤楚衛二(万丈龍我/仮面ライダークローズ:声/クローズビルド:声)、高田夏帆(石動美空)、武田航平(猿渡一海/仮面ライダーグリス:声)、越智友己(内海成彰)、小久保丈二(葛城忍)、木山廉彬(葛城巧)、藤井隆(郷原光臣/ゼブラロストスマッシュ:声)、松井玲奈(才賀涼香/シザーズロストスマッシュ:声)、滝裕可里(滝川紗羽)、水上剣星(氷室幻徳/仮面ライダーローグ:声)、前川泰之(石動惣一/エボルト:石動惣一擬態時)、金尾哲夫(エボルト:声/仮面ライダーエボル:声)、勝村政信(伊能賢剛/仮面ライダーブラッド:声)ほか
映画「仮面ライダービルド Be The One」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「仮面ライダービルド Be The One」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
仮面ライダービルド Be The One(ビー・ザ・ワン)の予告編 動画
映画「仮面ライダービルド Be The One」解説
この解説記事には映画「仮面ライダービルド Be The One」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
仮面ライダービルド Be The One(ビー・ザ・ワン)のネタバレあらすじ:起
火星で発掘された、強大な力を秘めた“パンドラボックス”により引き起こされた“スカイウォールの惨劇”で日本が『東都』『北都』『西都』の3つの国に分裂してから10年。全てを仕組んだ悪の地球外生命体・エボルト(声:金尾哲夫)は西都首相・御堂正邦(冨家規政)に擬態して3つの国を強制的に統一させ、自ら新国家の首相に就任すると新政府を自ら築いた“パンドラタワー”に設け、それぞれの地域に新たに3人の知事、東都の知事には伊能賢剛(勝村政信)、北都の知事には才賀涼香(松井玲奈)、西都の知事には郷原光臣(藤井隆)を任命しました。エボルトは彼らには自らの真の目的を伏せたまま…。
この日は折からの猛暑、3人の知事が同時刻に就任会見を開く予定になっていました。万丈龍我(赤楚衛二)は亡き恋人・小倉香澄(伊藤梨沙子(写真のみ))の墓参り、猿渡一海(武田航平)は仲間だった“北都三羽ガラス”の墓参り、氷室幻徳(水上剣星)は暑さに参って爆睡、石動美空(高田夏帆)や滝川紗羽(滝裕可里)も戦兎たちのアジトである喫茶店「nascita(ナシタ)」で暑さにうだっていました。
バイク“マシンビルダー”で一人街中に繰り出した桐生戦兎(犬飼貴丈)は、たまたま怪人“スマッシュ”に襲われていた姉弟(呼春、鶴翔麒)を助けていました。時を同じくして、数千人の聴衆(北九州市ほかのエキストラのみなさん)を前に知事就任演説を開始した伊能はそれぞれの国で軍事兵器として運用されていた“ライダーシステム”を激しく糾弾、中でも戦兎=仮面ライダービルド(声:犬飼貴丈、演:高岩成二)を危険人物に指定、全国民に対してビルド殲滅を訴えかけ、自らの特殊能力で“一部”を除く全国民を洗脳していきました。実は、伊能・郷原・才賀の正体はエボルトと同じく幾多の惑星を滅ぼしてきた“ブラッド族”の最後の生き残りであり、次なるターゲットを地球に定めて10年前から潜伏していたのです。
仮面ライダービルド Be The One(ビー・ザ・ワン)のネタバレあらすじ:承
ようやくスマッシュを退けたビルドの前に、伊能により洗脳された大勢の民衆が鉄パイプや金属バットなどを持って襲い掛かってきました。路地裏で、海沿いの可動橋で、サッカースタジアムで散々追いかけ回されたビルドの前に洗脳を免れた一海と幻徳が現れ、一海は仮面ライダーグリス、幻徳は仮面ライダーローグに変身してビルドを助けました。しかし、その場に才賀が現れ、ロストフルボトルを使って“シザーズロストスマッシュ”に変身、グリスとローグは民衆に取り押さえられてしまいますが、ビルドは何とか逃げ出しました。
Nascitaに命からがら戻って来た戦兎でしたが、そこでも洗脳された美空や紗羽が襲い掛かってきました。戦兎は二人を催眠ガスで眠らせ、万丈に電話をかけましたが、万丈は既に郷原によって連れ去られていました。郷原もまたロストフルボトルで“ゼブラロストスマッシュ”に変身、自らが香澄をスマッシュの実験台に選んだことを明かしました。万丈は仮面ライダークローズマグマに変身して応戦しましたが、そこに伊能が現れ、クローズマグマは成す術もなく洗脳されました。
なぜ自分が追われる身となったのか、戦兎は手掛かりを求めて閉鎖されていた東都先端物質学研究所に潜入、伊能ら3人は10年前にパンドラボックスを発掘した火星探索プロジェクトに宇宙飛行士として石動惣一(前川泰之)に帯同していることを突き止めました。伊能ら3人は10年前から東都・北都・西都に要職として潜入、裏で暗躍してきたのです。
戦兎が調べている最中に伊能が洗脳された万丈を連れて現れ、万丈に戦兎の始末を命じました。万丈は仮面ライダーグレートクローズに変身、戦兎もビルドに変身して目を覚ますよう迫りますが敗れてしまい、パワーアップアイテムの“ハザードトリガー”を奪われてしまいます。万丈からハザードトリガーを受け取った伊能は変身ベルト“ビルドドライバー”を巻き、万丈・郷原・才賀を吸収して“仮面ライダーブラッド”へと変身しました。
仮面ライダービルド Be The One(ビー・ザ・ワン)のネタバレあらすじ:転
仮面ライダーブラッドの戦闘能力は凄まじく、変身解除された戦兎があわや倒されそうになったその時、エボルトが仮面ライダーエボルに変身して現れ、戦兎を港に停泊している船まで連れていきました。エボルトは戦兎らとの闘いで“人間の感情”を覚え、当分の間地球破壊をしないことにしており、一刻も破壊したい伊能らと意見が合わないのです。
エボルトは惣一の姿に擬態、戦兎と万丈との出会いも全ては仕組まれたものであることを告げました。信じられない戦兎は船を飛び出し、雨の中を彷徨い歩きました。
戦兎は10年前の出来事を思い出していました。10年前、スカイウォールの惨劇の時、戦兎の正体である葛城巧(木山廉彬)は危うく巻き込まれそうになり、その際に父・葛城忍(小久保丈二)から地球存亡の鍵を握るのはエボルトの遺伝子を持つ万丈であることを告げられていたのです。戦兎は心の中で、かつての自分である葛城と向き合っていました。かつての葛城だった頃は万丈を危険視していたのですが、戦兎になった今では万丈はかけがいのない相棒となっているのです。そんな戦兎のもとに伊能から電話がかかってきました。万丈を返してほしければ明日に戦兎が持っているパンドラボックスを持ってこいという要求でした。
一方、才賀に捕らえられた一海と幻徳は脱出を試みましたがどうしても上手くいかないでいました。そこへ今はエボルトの手下となっている内海成彰(越智友己、今回は仮面ライダーマッドローグに変身せず)が没収されていた二人の変身ベルト“スクラッシュドライバー”を手に現れ、土下座することを条件に密かに脱出させてくれました。
翌日、戦兎はパンドラボックスを持って伊能らの前に現れました。伊能はブラッドに変身、戦兎は強化フォームのビルドジーニアスに変身しますが、ブラッドの強さは想像を遥かに超えるものでした。それでもビルドジーニアスは「万丈…お前の命をもらうぞ…」と叫びながら万丈をブラッドから切り離すことに成功しました。
仮面ライダービルド Be The One(ビー・ザ・ワン)の結末
ビルドジーニアスのピンチに一海と幻徳も駆け付けましたが、ブラッドは既に地球の核を破壊するため特殊な大型機械で地中深く潜ろうとしていました。一海はグリスに変身して郷原の変身したゼブラロストスマッシュを、幻徳はローグに変身してシザーズロストスマッシュを、それぞれ死闘の末に倒しました。
戦兎、そして洗脳が解けた万丈のそれぞれ持っているフルボトルが金と銀に輝き出しました。戦兎は、父・忍がいずれ自分が万丈と組むことになるであろうと予見してビルドドライバーにフルボトルを2本差せる設計にしたことを思い出していました。その時、美空に憑依している火星の王妃・ベルナージュ(雨宮天)の力で、戦兎と万丈の持つフルボトルと戦兎のジーニアスフルボトルが融合して“クローズビルド缶”が誕生しました。「絶対にできる、俺とお前なら…さあ、最後の実験を始めようか」
戦兎と万丈は合体変身して“クローズビルド”となり、ブラッドとの最終決戦へと向かいました。二人の力が合わさったクローズビルドはブラッドと互角の勝負を繰り広げ、仮面ライダーなどは人々から忌み嫌われる存在であることを強調しましたが、かつて葛城がなぜ忍は科学者になったのかという問いに対して「ラブ&ピースのためだ」と答えた忍のことを思い出し、最後は必殺のライダーキックでブラッドを倒しました。一部始終を見ていたエボルトは惣一に擬態し、伊能らを「俺を裏切った時点で、お前らの運命は決まっていたんだよ」と吐き捨てました。
クローズビルド缶は元の3つのフルボトルに戻り、戦兎と万丈はハイタッチを交わしました。人々の洗脳は解けましたが未だに新国家の実権はエボルトが握っており、仮面ライダーが危険視されている状況に変わりはありませんでした。しかし、戦兎たちは偶然にも以前助けた姉弟と再会、感謝されたことに勇気を大いにもらいました。
戦兎はエボルト攻略の鍵を握る“白いパンドラパネル”の研究をしていたところ、突然平行世界への入り口が開けました。そこでは歴代の平成仮面ライダーたちが謎の敵と戦っており、その中には戦兎が以前平行世界で手を組んだ仮面ライダーエグゼイドらの姿もありました。そこへ突然見たこともない謎の仮面ライダーが現れ、いきなりビルドの力を使って敵を一蹴しました。なぜ自分の力を使うのか疑問に思う戦兎に、謎のライダーは自らの名を“仮面ライダージオウ”(声:????)と名乗りました。
伊能の洗脳により民衆が次々とビルドに襲い掛かってきたり、万丈も洗脳されて伊能に吸収されたり、ビルドは絶体絶命!そんな状況でエボルトが助けてくれたり、洗脳がとけた万丈と戦兎が合体して変身したりと驚きの連続です。地球のコアへ向かって行く中での戦闘シーンがとてもかっこいい!戦兎と万丈の友情、2人の特別なフォーム「クローズビルド」が最高!戦兎の変身に巻き込まれて焦る万丈がおもしろかったです。そして9月からの新ライダーである『ジオウ』が登場!ビルドの力を使うと顔の文字が「ビルド」に!?これからのジオウの変身姿が楽しみです!