劇場版 超・仮面ライダー電王&ディケイド NEOジェネレーションズ 鬼ヶ島の戦艦の紹介:2009年日本映画。『平成仮面ライダーシリーズ』第8作の『仮面ライダー電王』と第10作『仮面ライダーディケイド』がコラボレーションした作品です。『劇場版 さらば仮面ライダー電王 ファイナル・カウントダウン』(2008年)を持って一旦完結した『電王』は本作を皮切りに『超・電王シリーズ』として再起動、ディケイドのレギュラー陣を巻き込み“鬼ヶ島”にまつわる新たな冒険に乗り出していきます。なお、本作のメインの時系列は『ディケイド』テレビ本編の第14・15話の直後となっています。
映画「超・仮面ライダー電王&ディケイド 鬼ヶ島の戦艦」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「超・仮面ライダー電王&ディケイド 鬼ヶ島の戦艦」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
超・仮面ライダー電王&ディケイド NEOジェネレーションズ 鬼ヶ島の戦艦の予告編 動画
映画「超・仮面ライダー電王&ディケイド 鬼ヶ島の戦艦」解説
この解説記事には映画「超・仮面ライダー電王&ディケイド 鬼ヶ島の戦艦」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
劇場版 超・仮面ライダー電王&ディケイド NEOジェネレーションズ 鬼ヶ島の戦艦のネタバレあらすじ:起
1980年代、日本のどこかにある孤島。かつてこの島は“鬼ヶ島”と呼ばれていた場所でした。ある日、三人の釣り人(駿河太郎、大和田悠太、笠兼三)がこの島で釣りをしようと上陸しましたが、空に開いた異次元の扉から“オニ一族”が現れ、釣り人たちを襲っていきました…。
釣り人たちが行方不明になったというニュースはとある田舎町にも伝わっていました。この田舎町には、かつて“鬼ヶ島”で鬼を退治したという英雄の伝説が語り継がれていました。東京からこの田舎にやってきた少年・ユウ(沢木ルカ)は“鬼ヶ島”の伝説には全く興味がありませんでした。
ユウは臆病な性格が災いして同級生(矢代奨馬、山田清貴、藤本旺輝)からいじめを受けていました。田舎に馴染めないユウは学校をサボって小高い山でひとり東京に思いを馳せていましたが、その時オニ一族のミミヒコ(柳沢慎吾)が手下を引き連れて現れ、“何か”を探し始めました。ミミヒコはユウを見つけ、手下に捕らえるよう命じましたが、どこからともなくやってきた“”イマジン”のデネブ(声:大塚芳忠/演:押川善文)がユウに憑依し、手下から逃げ出しました。
ユウはデネブに憑依されたままオニたちに追い詰められましたが、今度は仮面ライダーNEW電王・ストライクフォーム(声:桜田通/演:伊藤慎)とテディ(声:小野大輔/演:金田進一)、時空の歪みの影響で少年の姿となった野上良太郎(溝口琢矢)がユウを助けに来ました。良太郎とデネブは、ユウを襲ったオニは退治される前のオニであり、時空の歪みで過去と1980年代現在が繋がった際に過去の世界から現れたのだと説明しました。
ミミヒコたちが探していたのは、かつてオニ一族を成敗した者によって二に分けられた“鬼の切り札”と呼ばれる石であり、それは人間を滅ぼしてオニの世界に変えることができる程の凄まじい力を秘めているといわれるものでした。ユウは“鬼の切り札”の行方について何も知らないと答えました。
その時、ユウたちの前にミミヒコが現れ、仮面ライダーによく似たシルバラ(声:柳沢慎吾/演:伊藤教人)に変身しました。デネブは、時空の歪みの影響でオニたちも変身能力を得たのではと分析しました。シルバラは圧倒的な強さでNEW電王を追いつめましたが、「お前、潰し甲斐がなさ過ぎる」と吐き捨ててどこかへと去っていきました。
NEW電王は変身を解除して良太郎の孫・幸太郎(桜田通)に戻りました。デネブは、オニたちが“鬼の切り札”を手に入れれば大変なことになると慌てふためきました。良太郎はユウに、もし“鬼の切り札”に関する手がかりを得たならばこれを使ってほしいと“時の列車デンライナーのチケット”を渡し、デンライナーに乗っていずこへと走り去っていきました。
劇場版 超・仮面ライダー電王&ディケイド NEOジェネレーションズ 鬼ヶ島の戦艦のネタバレあらすじ:承
“鬼の切り札”はオニ一族が滅ぼされる前の室町時代・1502年にいるミミヒコの兄・クチヒコ(篠井英介)が何としても手に入れようとしていました。実は“鬼の切り札”の片割れはユウが持っていたのです。
翌日、ユウは祖母・清水千代子(石井トミコ)から、海外に住む父から引き取りたい旨の連絡があったことを告げました。しかし、ユウは今の田舎暮らしも海外行きの両方も拒み、東京に戻りたいと言って聞きませんでした。ところが、千代子の家にまでオニが現れ、ユウは自転車に乗って逃げ出しました。
NEW電王に助けられたユウはデンライナーのチケットを使ってデンライナーに乗り込み、乗務員のナオミ(秋山莉奈)にデネブや良太郎、コハナ(松元環季)、オーナー(石丸謙二郎)の元に案内されました。ユウが持っている“鬼の切り札”の片割れを見たオーナーはこれさえあればオニを退治することができると言い、ユウにこれから先は危険な旅になると告げました。
旅の途中、良太郎は時空の歪みの影響で自分と契約していたモモタロス(声:関俊彦/演:高岩成二)、ウラタロス(声:遊佐浩二/演:永徳)、キンタロス(声:てらそままさき/演:岡元次郎)、リュウタロス(声:鈴村健一/演:おぐらとしひろ)とはぐれてしまっていること、そしてデネブの契約者である桜井侑斗は消滅してしまったことを明かしました。デネブは侑斗がいないとデンライナーの中でしか実体を保てないのです。デネブはオニを倒せばきっと元に戻ると語りました。
1502年。クチヒコは“鬼の切り札”を手に入れて新しい伝説をつくると息巻いていました。ところが、いつの間にかオニたちの中にモモタロスが紛れ込んでいました。
一方、デンライナーはとある駅に立ち寄っていました。駅長(石丸謙二郎(二役))は「面白い新聞記事がある」と言って一行に謎の三人組が米泥棒を退治したとの記事を見せました。どうやらこの三人組にはウラタロス・キンタロス・リュウタロスが憑依していたらしいのです。良太郎・コハナ・ユウ・デネブ・幸太郎はその時代である昭和10年(1935年)に飛び、“アームズモンスター”(「仮面ライダーキバ」に登場)の次狼(松田賢二)、力(滝川英治)、ラモン(小越勇輝)に憑依していたウラタロス・キンタロス・リュウタロスを探しに行きました。
手がかりを求めて「光写真館」に入り込んだ良太郎たちは、ジーク(声:三木眞一郎/演:永瀬尚希)に憑依された状態の仮面ライダーディケイドこと門矢士(井上正大)、光夏海(森矢カンナ)、光栄次郎(石橋蓮司)と出会いました。士たちは「事情は大体わかっている」とオニたちによる時空の歪みのことも知っており、夏海は“鬼ヶ島”伝説にまつわる古い絵にいつの間にかモモタロスが描かれていることを教えました。良太郎たちはウラタロス・キンタロス・リュウタロスを見つけ、モモタロスを連れ戻すために1502年5月13日に向かうことにしました。
1502年ではオニ一族が人間たちを襲っていました。モモタロスは高みの見物を決め込もうとしましたが、人間たちにオニの一味と間違えられて追いかけ回されてしまいました。村の入り口では、弓の名手である若き女性・トキ(南明奈)が戦っており、NEW電王やコハナたちも加勢してオニたちを追い払いました。村人たちはNEW電王たちにオニ退治に協力してほしいと頼み、コハナは頼みを聞き入れてあげることにしました。ユウはトキに何か惹かれるものを感じていました。
劇場版 超・仮面ライダー電王&ディケイド NEOジェネレーションズ 鬼ヶ島の戦艦のネタバレあらすじ:転
NEW電王やトキ、村人たちは“鬼ヶ島”に乗り込み、オニたちと戦い始めました。コハナたちと合流したモモタロスは良太郎に憑依して仮面ライダー電王・ソードフォーム(声:関俊彦/演:高岩成二)に変身、NEW電王たちに加勢しました。デネブは侑斗が戻ってくるまでの間ユウと契約することにし、一時的に実体を取り戻して戦いに加勢しました。
そこにクチヒコが現れ、ゴルドラ(声:篠井英介/演:岡元次郎)に変身しました。ゴルドラはユウを助けようとしたトキの腕に怪我を負わせ、NEW電王を変身解除に追い込みました。ゴルドラは幸太郎を人質に取り、翌日の朝までに“鬼の切り札”の片割れとデンライナーを渡すよう要求してきました。モモタロスたちは一旦デンライナーに引き上げ、テディは一人で幸太郎を助けに向かおうとしましたがモモタロスに引き留められました。リュウタロスは“偽物”を渡せばいいと作戦を思いつき、オーナーは“鬼の切り札”とデンライナーは“本物”を渡すと含みを持たせました。
その頃、“鬼ヶ島”では自力では時間を移動できないクチヒコが1980年代にいる弟・ミミヒコへの思いを馳せていました。幸太郎はそれでも「お前たちは時間を越えられないし“切り札”も手に入らない。お前たちは伝説通りに退治される」と言い放ちました。
トキの守る村とは、1980年代にユウが住んでいる田舎町のことでした。未来の村の様子を尋ねるトキに、ユウはあの村は嫌いだと答えました。トキは「私はこの村が好きだ。確かに何もないがこの村で生まれ育ったんだ。村が親のような気がしてる」と語り、戦乱に明け暮れる自分たちとは違って平和な時代に生きているユウが羨ましいと言いました。
ユウはトキにデンライナーに乗ることを勧めますが、トキは「結局どの時代に行っても、自分の今や過去は変わらない」と語り、この村から逃げるつもりはないと告げました。ユウは亡くなった自分の母が生きていた頃に行きたかったと打ち明け、トキはユウを優しく抱き寄せました。
翌日、モモタロスや良太郎たちは約束通りに“鬼の切り札”の片割れとデンライナーを持って“鬼ヶ島”に上陸しました。クチヒコはデンライナーに残るオーナーとナオミも降りるよう命じ、クチヒコは幸太郎を解放するとデンライナーに乗って1980年代へと出発しました。
1980年代に到着したオニたちは超高層ビルが立ち並ぶ光景に見とれましたが、クチヒコがいくらミミヒコの名を呼んでも応答はありませんでした。実は、1980年代の光景はリュウタロスたちが作ったハリボテの光景であり、デンライナーから降りたオーナーは駅長が変装したものでした。本物のオーナーはデンライナーの緊急停止装置を作動してクチヒコたちをこの時間に足止めしていたのです。
すっかり騙されたことに気付いたクチヒコは「いいだろう、まだ手がある」とゴルドラに変身、幸太郎はNEW電王に、キンタロスは良太郎に憑依して電王アックスフォームに変身しました。モモタロスたちもオニたちと戦い、リュウタロスは電王に憑依して電王ガンフォームに変身しました。トキはユウの助けを借りて弓で戦いましたが、ゴルドラの攻撃を受けて利き手を怪我してしまいました。
ウラタロスは電王に憑依して電王ロッドフォームになり、NEW電王はアジトに向かうゴルドラを追おうとしましたが、そこに突然現れた海東大樹(戸谷公人)が仮面ライダーディエンド(声:戸谷公人/演:永徳)に変身して立ちはだかり、“ライダーカード”で仮面ライダーG3・仮面ライダー王蛇・仮面ライダーコーカサスを召喚するとNEW電王たちと戦わせ、自らは戦うことなく“オーロラカーテン”の中に消えていきました。その頃、クチヒコは1980年代のミミヒコに奪った“鬼の切り札”の片割れを送り、それを受け取ったミミヒコは“鬼ヶ島”に封印されていた伝説の時を走る船“鬼の戦艦”を復活させました。
劇場版 超・仮面ライダー電王&ディケイド NEOジェネレーションズ 鬼ヶ島の戦艦の結末
二つ揃った“鬼の片割れ”は操舵輪へと姿を変え、ミミヒコは“鬼の戦艦”を駆って1502年に向かいました。ユウとトキはナオミに促されてデンライナーに避難、“鬼の戦艦”はNEW電王や電王、モモタロスたちに容赦なく攻撃を加えていきました。
クチヒコはゴルドラに、ミミヒコはシルバラに変身、「俺たちは“ここから”始まる」と勝利宣言しましたが、モモタロスは「こっちは最初からクライマックスだぜ!」と立ち上がり、更には士も「忘れ物を届けに来た」とジークを連れてオーロラカーテンの向こうからやってきました。ジークは電王に憑依して電王ウイングフォームに変身、士も「なるほどな、大体わかった。奴らを倒す」と加勢し、モモタロスは「俺のクライマックスを横取りするんじゃねえ!」と士に憑依しました。
士はモモタロスに憑依されたまま仮面ライダーディケイドに変身、ウラタロス・キンタロス・リュウタロスもディエンドが召喚した3体のライダーに憑依して暴れ回りました。デネブもNEW電王に憑依し、NEW電王ベガフォームに変身して戦いました。それでもゴルドラ・シルバラ兄弟の圧倒的強さには敵わず、トキはデンライナーから弓を撃って応戦しようとしましたが手の怪我で思うように弓を引けませんでした。そこでユウがトキの代わりに弓を引き、狙い通りに空中に浮遊したままの“鬼の戦艦”の錨に命中させ、錨はゴルドラ・シルバラ兄弟の頭上近くに落ちてきました。
これにより形勢を立て直したライダーたち。モモタロスはディケイドへの憑依を解き、モモタロス・ウラタロス・キンタロス・リュウタロス・ジークは電王に融合して最強形態“電王・超クライマックスフォーム”へと進化しました。電王・NEW電王・ディケイド・テディはゴルドラ・シルバラ兄弟に最終決戦を挑み、電王はシルバラに必殺のライダーキック“超ボイスターズキック”を放ちました。シルバラは「兄ちゃん、あばよ!」と言い残して絶命、怒り狂ったゴルドラは“鬼の戦艦”に乗り込んで電王・NEW電王・ディケイドらに集中砲火を浴びせてきました。
ディケイドは「俺の役目は終わったな。後は任せる」と言い残してオーロラカーテンに消えていき、電王たちはデンライナーに助けられました。電王ソードフォームとデネブはデンライナーを操縦して“鬼の戦艦”の後を追い、デンライナーは被弾して損傷しながらも電王はイチかバチかの捨て身の体当たり攻撃を仕掛けました。“鬼の戦艦”は制御を失って沈没を始め、内部に乗り込んだ電王はゴルドラに“俺の超必殺技・デンライダーキック”をくらわして打ち破りました。クチヒコは「全て夢と消える…」と言い残して爆死を遂げ、電王は沈みゆく“鬼の戦艦”から脱出しました。
戦いはオニ一族の滅亡で終わりました。トキはユウに戦利品として手に入れた“鬼の切り札”を見せ、「これがユウの家に伝わっているのなら、もしかしたら私は戦いで死なずに家族を持つのかもしれない。この村で」と語りました。ユウはこの言葉で、トキこそが自分の先祖であると気付きました。オーナーはユウに寄り道としてどこでも好きな時間に連れて行ってあげると持ちかけましたが、ユウは寄り道せず元の時代に戻ることを選択しました。
ユウはデネブ「俺、自分のいるべき時間がわかった。ちゃんとそこにいなきゃトキさんとも繋がらないんだ。だから帰るよ」と伝えました。デネブはユウとの別れ際に「俺は必ず君を助ける。これは契約ではなく約束だ」と伝えました。元の時代に戻ったユウは、いじめっ子たちを見返すことができる程に成長していました。
ユウの本名は“桜井侑斗”、少年時代の侑斗でした。デネブは現代(2009年)に降り、復活を果たした侑斗(中村優一)と再会を果たしました。侑斗はかつてデネブと交わした約束を覚えていました。
以上、映画「劇場版 超・仮面ライダー電王&ディケイド NEOジェネレーションズ 鬼ヶ島の戦艦」のあらすじと結末でした。
劇場版 超・仮面ライダー電王&ディケイド NEOジェネレーションズ 鬼ヶ島の戦艦のキャスト・監督
監督:田﨑竜太
出演者:桜田通(野上幸太郎/仮面ライダーNEW電王(声))、井上正大(門矢士/仮面ライダーディケイド(声) )、関俊彦(モモタロス(声)/仮面ライダー電王(声))、戸谷公人(海東大樹/仮面ライダーディエンド(声))、遊佐浩二(ウラタロス(声))、てらそままさき(キンタロス(声))、鈴村健一(リュウタロス(声))、大塚芳忠(デネブ(声))、三木眞一郎(ジーク(声))、小野大輔(テディ(声))、秋山莉奈(ナオミ)、松元環季(コハナ)、溝口琢矢(野上良太郎)、森矢カンナ(光夏海)、南明奈(トキ)、沢木ルカ(ユウ)、松田賢二(次狼)、滝川英治(力)、小越勇輝(ラモン)、柳沢慎吾(ミミヒコ/シルバラ(声))、篠井英介(クチヒコ/ゴルドラ(声))、石丸謙二郎(オーナー/駅長)、石橋蓮司(光栄次郎)、中村優一(桜井侑斗)ほか
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