彼女と彼女の猫 Everything Flowsの紹介:2016年日本映画。「どこか遠い知らない場所で、僕は彼女を探していた…」。『君の名は。』の新海誠監督が1999年に制作した短編を、坂本一也監督ら豪華スタッフ陣がリメイクした全4話からなる短編アニメーション作品です。ある一人の女性の日常を、飼い猫の目線から描いていきます。
監督:坂本一也 原作:新海誠 声の出演者:花澤香菜(美優)、浅沼晋太郎(ダル)、矢作紗友里(知歌)、平松晶子(美優の母)、新海誠(チョビ)ほか
映画「彼女と彼女の猫 Everything Flows」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「彼女と彼女の猫 Everything Flows」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
彼女と彼女の猫 Everything Flowsの予告編 動画
映画「彼女と彼女の猫 Everything Flows」解説
この解説記事には映画「彼女と彼女の猫 Everything Flows」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
彼女と彼女の猫 Everything Flowsのネタバレあらすじ:Sec.1『彼女と彼女の部屋』
ある夏の日。1年半ルームシェアで同居してきた友人の知歌(矢作紗友里)が部屋を離れることになり、美優(花澤香菜)と老いた飼い猫のダル(浅沼晋太郎)は別れを惜しんでいました。そして、美優とダル、二人だけの暮らしが始まりました。
美優は毎朝ダルにご飯を与えると、(ダル曰く)毛並みを整え、リクルートスーツを着て朝の光の中へ消えていきました。ダルは部屋の窓から、美優が乗ったであろう電車を見つめていました。やがて夜になり、すっかり疲れ果てた美優に母(平松晶子)から電話がかかってきました。美優は就職活動で苦戦を強いられており、心配する母に対して頑なに実家には帰らないと告げて電話を切りました。ダルは慣れない面接の練習をする美優に付き添ってあげました。不採用通知を見て落ち込む美優に、知歌から励ましのメールが届きました。「頑張ってるんだよ…」と愚痴る美優の抱える痛みを、ダルはどうすることもできぬまま受け止めていました。翌朝、美優は変わらずダルに微笑みを投げかけてくれました。この日も背筋を伸ばし、重い扉を開けて出かける美優を、ダルは「扉の向こうの不完全で、少し残酷な世界を好きになろうとしている彼女が、僕はとても好きだ…」と評しました。
彼女と彼女の猫 Everything Flowsのネタバレあらすじ:Sec.2『彼女と彼女の空』
美優は鮮やかな夕陽をダルと見上げながら、初めて出会ったあの日のことを思い出していました。人間の言葉がわからないダルもまた同じ気持ちでした。
それは雨上がりの夕焼けの日、当時小学生だった美優は母がダルを引き合わせてくれました。しかし、美優は「黒猫は不吉」と言い、転校して間もない頃で学校に行くのも面倒くさがっていました。ダルはそんな美優の心の隙間を見抜き、どうすれば心の隙間を埋められるのか考えていました。
そんなある日、ダルは誤って美優が父から貰った大切なマグカップを割ってしまいました。ダルは申し訳なさそうにトカゲを差し出すと美優は悲鳴をあげ、ダルは少しは元気になったみたいだとホっとしました。しかし、美優はダルを河原へ捨てようとしました。そんなことも知らないダルは呑気に外の景色が見れると喜んでいました。結局ダルを見捨てることのできなかった美優は夕暮れの公園でダルとブランコに乗っていたところ、ダルを一目見た女の子がその毛並みの良さを褒めてくれました。女の子の名は知歌といい、二人はそれから意気投合して親友同士となりました。
当時を振り返ったダルはこう思いました。僕は僕の、彼女は彼女の時間を生きており、その二人の時間が交錯する瞬間が何よりも大切なのだ、と。
彼女と彼女の猫 Everything Flowsのネタバレあらすじ:Sec.3『彼女と彼女のまなざし』
美優は知歌と電話で近況を話し合っていました。美優はアルバイトをしながらもう1年就職活動を頑張ることにしたのですが、知歌のもとには美優の母から電話が度々かかっているようでした。すっかり身体も衰えたダルは、自分が美優と出会う前に母や兄弟と過ごした日々を思い出していました。
美優が実家を出たのはちょうど進学で揺れていた時期、母の再婚話を巡って口論となったのがきっかけでした。美優は美優なりに母の幸せを考え、再婚に賛成の立場を取ったのですが、結局はダルを連れて家を出ることになったのです。
近頃、美優は帰りが遅くなりがちで、いつも疲れ果てて帰ってくるようになっていました。母から美優の身を案じるメッセージが留守番電話に寄せられ、結婚の決まった知歌からは二次会の誘いがきましたが、美優にはそれらに応えるだけの余裕はありませんでした。美優の「助けて…」との心の声を感じ取ったダルは、頑張っている美優のために力になってあげたいと思いましたが、もはやダルにはその力すら残っていませんでした。
彼女と彼女の猫 Everything Flowsのネタバレあらすじ:Sec.4『彼女と彼の物語』
冬になり、美優はすっかり引きこもりがちになっていました。ある日の深夜、美優の母のもとに娘からの電話が鳴りましたが、美優は何も語らぬまま通話も途切れました。心配になった母は美優の部屋を訪れ、何気なく出てきた娘を思い切り抱きしめました。実は母に電話をかけたのはどうやらダルであり、間違って短縮ダイヤルを押してしまったようでした。ようやく美優の表情にも笑顔が戻り、親子はすっかり笑い合っていました。「あの頃と同じ笑い…二人はもう、大丈夫だ…」安心したダルは、美優の腕の中で深い眠りにつきました。決して目覚めることのない深い眠りに…。ダルは思いました。僕は彼女を探していた、長い旅の果てにきっと出逢うことを夢見ながら…と。
あれから1年。春になり、美優はようやく就職が決まり、今度知歌が祝ってくれるそうです。
彼女と彼女の猫 Everything Flowsのネタバレあらすじ:Sec.0『Everything Flows』
春の初めの雨の日。「長い長い旅の果てに、僕はここに辿り着いた…」段ボール箱に入れられ、河原に捨てられていた白猫のチョビ(新海誠)は、通りがかった美優に拾われました。チョビは思いました。だから僕は彼女の猫だ、と。
「彼女と彼女の猫 Everything Flows」感想・レビュー
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なんだか、涙が出てきた。
ステキな優しい映画。 -
私の猫もこんな風に感じていたりするのかな?と思いました。彼との時間をより一層大切にして行こうと思える作品でした。
猫目線…人と変わらない心を持つ生き物。
私達も、猫などに見守られて生活し、生きているのかも知れない。