身体を売ったらサヨウナラの紹介:2016年日本映画。昼は有名大学に通い、夜は仲間達と騒ぐ。AV女優をする反面、売れないミュージシャンに恋をする。恵まれた知性と美貌を持つリョウコは満たされないものを抱えながらそんな相反する毎日を送っている。“お金で買える幸せを信じていた”リョウコの行きつく先とは・・。鈴木涼美の自伝的小説をもとに、実在するAV関係者のインタビュー映像も交えリアルに映し出される性と心の物語。
監督:内田英治 出演:柴田千紘(リョウコ)、小西キス(水沢ナナ)、久保田悠来(玲)、内田慈(ケイコ)、冨手麻妙(ユカ)、筒井真理子(マユミ)、川上菜々美(咲希)、原田篤(光)、品川裕(高瀬)、ほか
映画「身体を売ったらサヨウナラ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「身体を売ったらサヨウナラ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
身体を売ったらサヨウナラの予告編 動画
映画「身体を売ったらサヨウナラ」解説
この解説記事には映画「身体を売ったらサヨウナラ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
身体を売ったらサヨウナラのネタバレあらすじ:起
東京大学大学院に在籍する29歳のリョウコは自身の体験に基づいて取材した論文用の映像資料を高瀬に見せます。それは大学時代にAV女優をし、新聞社に勤め、大学院へと進んだと語るリョウコ自身のインタビューからはじまるものでした。
4年前、大学生時代のリョウコは、いずれも昼と夜で別の仕事をこなす羽振りの良いケイコ、ユカ、そして2人いる彼氏の1人光の4人で派手に遊び、お金で買える幸せを信じていました。リョウコの実家は裕福で、大学でも普通に過ごしています。大学の知り合いシンヤから彼女のサキがAVに出ていると相談され軽く流しますが、AVに出ているのはリョウコも同じでした。SMのAV撮影の現場でリョウコは思います。SMはアダルトの終着点であり、そろそろ切り上げ時なのかもしれない、と。
身体を売ったらサヨウナラのネタバレあらすじ:承
リョウコのもう1人の彼氏は玲と言い、光とは正反対の人間で、小さいライブハウスで音楽を奏で夢を追っています。彼なしではいられない、と思う程リョウコは彼に恋をしています。
ある日、リョウコは駅のトイレに鍵の入った財布を置き忘れ、帰る場所がなくなります。手当たり次第に電話をかけますが誰にも繋がらず、元カレの家に転がり込みます。そこには新しい彼女もいましたがリョウコは全く気にせず、しかも彼女を寝取るのでした。
卒業を控えたリョウコは大学で視聴覚遮断実験に臨んでいます。その実験は“自分を知りたい。自分にとっての快楽、恐怖の限界を知りたい。”と良子が自分から進んでやっているものでした。精神に変調をきたすほどの実験が終わり、後輩のナナに無茶をしていると言われますが、リョウコは自分と正反対で純粋なナナに、感情でしか表現できないものもあると話します。
身体を売ったらサヨウナラのネタバレあらすじ:転
大学を卒業したリョウコは大手新聞社に就職し、政治部に配属されます。そこで取材した政治家は被虐志向でリョウコと既知の仲でした。順調に仕事も進む中、リョウコはゼミの仲間達と飲みに行き、純粋な子が汚れていくのを見たいとナナをハプニングバーに誘います。しかし、ナナは行為を不潔だと良子の元を去っていきました。
そして別の日、リョウコとナナを誘い2人で玲のライブを見に行きます。ナナは大手のレコード会社に内定決まっているのでどうにかしてもらえばいいとリョウコが玲に言いますが、玲は実力が伴っていないと断ります。
街の中で、リョウコはスカウトマンである元カレに会いますが、仕事をやめて田舎に帰ると言います。リョウコが付き合ってくれるなら帰らないといいますが、リョウコは「何ももってない」と元カレを切り捨てます。
身体を売ったらサヨウナラの結末
リョウコが玲とも付き合っていると光にばれてしまいます。光はホストクラブで暴れ、警察に連れていかれます。一緒に遊んでいたケイコも悪い男に捕まり、リョウコにお金を借りにきます。そしてリョウコ自身もAVに出演していたことが会社に知られてしまうのでした。
青春時代の終わりを感じたリョウコは玲の元へと向かいます。しかし、ライブハウスには玲と親しくしているナナの姿がありました。玲と身を寄せ合うナナをみてリョウコは「一番単純だと思っていた人間が一番快楽的だったのだ」と思います。リョウコはメジャーデビューと書かれた玲のポスターを破り、夜道を踊るようにスキップしますが、ヒールが折れ派手に転倒してしまいます。そこに田舎にいったはずの元カレが現れリョウコに肩をかしてくれます。やがてリョウコは一人で歩きだし、声をかけてきた見知らぬ男と肩を組み、繁華街へ消えていくのでした。
“お金でしか買えない愛や幸福を求め続ける。私はいつまでさ迷い続けるのだろう。”
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