風の色の紹介:2017年日本映画。北海道と東京を舞台に、瓜二つの2組の男女が紡ぐファンタジックなラブストーリー。涼は自分の彼女が突然いなくなって呆然としていたが、ある日彼女との思い出の品を手掛かりに彼女の痕跡をたどり、北海道へと行く。そこで彼女とそっくりな女性に出会う。その女性も元彼にそっくりな涼に驚く。涼は戸惑いながらも彼女を受け入れるものの、だんだん本当の自分自身を受け入れてもらいたくなり、彼女の元彼に対して、嫉妬してしまうようになり、苦しむようになる。
監督:クァク・ジェヨン 出演:古川雄輝(涼/隆)、藤井武美(川口ゆり/最上亜矢)、石井智也(川口竜馬)、袴田吉彦(渡辺清文医師)、小市慢太郎(橋田)、中田喜子(川口かなえ)、竹中直人(「フーディーニ」マスター)、ほか
映画「風の色」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「風の色」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
風の色の予告編 動画
映画「風の色」解説
この解説記事には映画「風の色」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
風の色のネタバレあらすじ:起
涼(古川雄輝)は突然自分の前から姿を消した恋人ゆり(藤井武美)のことを死んだと聞いた。それから100日間部屋に閉じこもったままだった。やっと部屋から出ていつも通っていた食堂に行くと、そこはフーディーニというマジシャンバーになっていた。マジシャン兼マジシャンバーのマスター(竹中直人)から元の食堂のオーナー夫婦から預かっていた箱を受けとる。その箱にはゆりとの思い出の品が入っていた。マジシャンバーでマジックを見ているうちにだんだん涼もマジシャンを目指すようになる。しばらくして涼に似た隆(古川雄輝)というマジシャンのことを知る。マジシャンのマスターはとてもよく二人が似ているのでドッペルゲンガーではないかと言う。
風の色のネタバレあらすじ:承
ある日、ゆりの母かなえ(中田喜子)から一本の電話を受けとる。そこでゆりが自殺したことを知る。かなえに会いに行くと死ぬ前に何かしら心当たりはなかったかとかなえに聞かれるが、涼も突然いなくなったのでわからなかった。家に帰って箱の中から思い出の写真を見ていると、ふと、ゆりが「私、長くない気がする。私に似てる子がいてその子は私よりずっと綺麗で私よりずっと幸せな気がする。そしてその子は北海道できっと流氷を見ている気がする」と言っていたのを思い出し、涼は北海道に行く。北海道の北見駅を降りるとゆりと瓜二つの女の子の最上亜矢(藤井武美)に会う。涼は亜矢を見て、ゆりに再会できたような気持ちになり、亜矢は涼を見て隆に再会できたような気持ちになる。亜矢は隆との出会いを話す。だんだん互いに惹かれあっていく。入院している自閉症の兄、川口竜馬(石井智也)の所へもたびたび出入りするようになり、その度に看護士さんたちにマジックをして人気者になっていく。そんなある日、亜矢は隆と見た流氷を涼と見に行く。その日の夜、お互いに愛し合うようになるのだが、その時に涼は亜矢の腰にゆりと同じタトゥーを見つける。涼は亜矢をゆりと同一人物ではないかと思う。そしてゆりの日記を置いて東京へと戻る。東京に戻り、ゆりの母に会いに行き、ゆりと会ったことを話す。ゆりの母は本当は母ではなく叔母で本当の母は幼い頃に火事で亡くしたことを話す。また結婚の約束をしていた人が突然いなくなり、それからゆりが重度のうつ病になったことを告げる。それで東京に呼び戻し元気になった頃に涼に出会って付き合い始めたのだが、ある日、隆が生きていると聞いてまた北海道へ行ったことを伝えた。涼はしばらくゆりと距離を置くことにしてマジシャンの仕事に没頭する。涼はどんどん上達して世界マジック大会最優秀賞を受賞して本を出したり、マジックショーを全国で行い有名になっていった。
風の色のネタバレあらすじ:転
ある日、兄がやって来て亜矢がうつ病の重症になったことを告げる。涼は自分が置いていったゆりの日記のことで彼女が苦しんでいると思い北海道に行く。病院に行って医師から亜矢の病状を聞くと、亜矢の中に亜矢とゆりの二人の人格があり苦しんでいることを聞く。今、どちらの人格なのかは話すとわかるのではとのことだった。亜矢に会うと涼は姿を消したことをなじられる。しばらくして機嫌が良くなり、隆と一緒に行った流氷を涼と見に行く。また病院から脱出するマジックをする。そして、髪を切り亜矢とゆりではなく、また、隆と涼ではなく別の人格のマチルダとレオンになろうとする。しかしそんな時間もあっという間に終わり、病院に連れ戻される。涼は東京に戻り亜矢が退院したと聞くが、いつ再発してもおかしくない状態だと聞く。涼は再び北海道に行き自分が隆になればゆりが治ると思い、隆の家に行き、隆のマジックの本を見て隆と同じ美しいがとても危険な流氷のマジックをすることを決意する。いよいよ当日になり、涼はガラス張りの箱に入り手を縛られて流氷の中に閉じ込められた。そして、脱出をすることができた。そして、ほんの少し離れた場所にも同じようにガラス張りの箱があり、そこには隆がいた。流氷の中のマジックショーで初めて隆と涼は出会った。隆はここで命を落としたが涼は戻ってきた。
風の色の結末
マジシャンのマスターから、生きていた頃の隆のテープを聞かされる。いつの頃からか隆はドッペルゲンガーのことを知り、東京と北海道という離れた場所ではあるがいつか自分の所に涼が会いに来ると信じていた。しかしドッペルゲンガーのどちらかが死ななければならないとも。その時から自分の将来は何も見えないが、涼と亜矢が愛し合っているのを見ていた。亜矢という1人の女性に対して涼は隆に、隆は涼に対してお互いに嫉妬していたが、魂を明け渡して二人がひとつになることで同じ恋人までをも愛することが出来るのだった。
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