家族ごっこの紹介:2015年日本映画。一風変わった5組の家族の様子を描いた、オムニバス作品です。5つの話はそれぞれサスペンス、コメディ、スリラー、エロチック、ホラーとうまくジャンル分けされ飽きさせない作りになっています。
監督:内田英治・木下半太 出演者:斎藤工(タケシ)、でんでん(ゴロウ)、柄本時生(ダン)、鶴田真由(マユミ)、しいなえいひ(ミキ)、筒井真理(二階堂の奥さん)ほか
映画「家族ごっこ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「家族ごっこ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「家族ごっこ」解説
この解説記事には映画「家族ごっこ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
家族ごっこのネタバレあらすじ:『鈴木ごっこ』
借金を背負った4人の男女がマンションの一室に集められます。1年間ここに鈴木家の住人として住めば借金がチャラになると言われているのです。チャイムが鳴り、隣の二階堂の奥さんが訪ねてきます。タケシが応対し、適当に女性を妻のコウメ、中年男を父のカツオ、若い男を息子のダンと紹介してしまいます。
夫人が帰ると4人は、「それでもいいや」と言って納得します。少しするとチャイムが鳴り、玄関に紙袋が置かれています。中を見ると手紙と小型カメラが入っていて「二階堂の奥さんを落とせば、4人の借金をなしにしてやる」と書かれています。カメラは、奥さんを落とした証拠ビデオの撮影用でした。
タケシは「事業に失敗し、彼女をソープに沈めた」と言い、カツオは「ギャンブルで借金まみれになっている」と言います。さらにタケシ、カツオ、ダンとも体の調子が悪く病気持でした。コウメが仕切って体にいいものを食べさせ半年が経ちますが、二階堂の奥さんは落とせていません。その上、インスタントものばかり食べ始め、健康だった体の調子も悪くなり、さらに二階堂の娘にダンが告白してフラれていました。あきれたコウメが部屋を出て行ってしまいます。
しばらくして帰ってきたコウメにタケシが謝り、「二階堂の奥さんを僕が落とすから」と言います。コウメは「鈴木ごっこをまたやろう」と言います。1年がたち、いよいよ鈴木家に別れの時が来ました。タケシは二階堂の奥さんを落としていて、最後にタケシが皆にお茶を振る舞います。
先に飲んだダンとカツオが眠り込んでしまいます。タケシにも睡魔が襲います。コウメがポットに睡眠薬を入れていたのした。タケシの意識が薄れた時、二階堂の奥さんが入って来ました。「さあ、あなたたち3人の臓器を売らせてもらうよ」と話し、コウメの顔をみます。
二階堂の奥さんが、コウメの借金のカタに娘を人質にし、コウメは1年かけて3人の男を健康体の体にしていたのでした。「娘は返してやるよ」と奥さんが言った時、3人が起き上がります。ダンが「奥さんの娘に告白した時、お母さん(コウメ)を助けてと言われたんだ」と言います。そこで3人は騙されたふりをして、逆に二階堂の奥さんを騙したのでした。「証拠は全てビデオに収めた」と言って3人はマンションを出ました。
家族ごっこのネタバレあらすじ:『佐藤家の通夜』
佐藤家では、交通事故で亡くなった主人のシュウイチの通夜が行われています。3人の子供ハヤト、マユミ、サトシが仕切っています。そこへ一人の女性が入って来て、父の遺体の前で泣き崩れ、3人は顔を見合わせます。
発端は通夜の1時間前でした。3人の従妹のハルが父の薬指の指輪を見つけます。「叔父さん結婚してたんじゃない?」と言い出します。シュウイチは母がいなくなってから独身を通していました。3人の子供たちは「そんな話は聞いていない」と言い出します。ハルが「じゃあ、お通夜に見知らぬ女が来たらその人でしょう」と言ったのでした。
泣き崩れる女が、子供たちに「お話がある」と言います。長女のマユミが話を聞きます。てっきり愛人だと思い「要望があれば聞きます」とマユミが言った途端、女が「葬儀はキリスト教でやってください」と言ったのです。訳の分からないマユミが聞きなおすと、「シュウイチさんは信仰の厚いクリスチャンで、私たちは同じ教会で一緒に信仰していた仲間です。これがお父様が書かれたイエスの絵です」と言って絵を見せました。
マユミらは確認すると「お父さんのサインだ」と言い信用します。「早速キリスト教の葬式の手配をして」と言い出す女に、マユミが反論します。「佐藤家は代々仏教徒です、葬儀は仏式で行います」と怒鳴ります。すると女は「佐藤家は仏教徒でも、シュウイチさんはクリスチャンです」と一歩も引きません。激しい言い争いになり収拾がつかなくなると女が「この中にもう一人クリスチャンがいます」と言ったのです。
ハルが「じゃあ叔父さんの絵で踏み絵をしよう」と言い出します。イエスの絵を順番に踏んでいく佐藤家の面々。クリスチャンの女達は「やめて」と絶叫します。マユミの娘ミナツの番になると、ミナツは泣きながら座り込みます。クリスチャンはミナツだったのです。
ミナツに怒るマユミでしたが、「お母さんはいつも自分の事ばかりで私をほったらかしだったでしょう。私の面倒を見てくれたのはおじいちゃんだけ。そんなおじいちゃんと一緒に教会に行ってクリスチャンになったの。あの指輪はおじいちゃんが私の婚約者にくれたプレゼントなの。でも指に合わなくておじいちゃんが試しにはめてみると抜けなくなったの」と言います。
娘と本音で始めた話したマユミは大人しくなり、騒ぎは収まります。そこへ葬儀屋がやって来て「葬式は仏式、キリスト教どっちになさいますか?」と聞いてきました。
家族ごっこのネタバレあらすじ:『父の愛人たち』
ケイイチは亡くなった父と最後の相手をした愛人を見つけようと、7人の愛人たちを自宅に呼びます。ケイイチは「父が死ぬとき一緒にいた人に、遺産相続の三分の一の権利があります」と切り出します。
まだ来ていない一人を残し、6人の愛人たちが「私が一緒だった」とばかりに順番に話しはじめます。父の愛人は若い女性から中年の女優までいます。愛人たちのけなし合いが始まるとケイイチが「僕は3年前に養子になった。養子になる条件として遺産相続の権利はないと言われていたので、僕には権利がない」と言います。
さらに「父は女性とSEXをしている最中に死ぬのが夢だと言っていました。そしてまだ来てないですが、モエという女性の事を褒めていました」と言いながら、順番に最後の夜の体位を聞いて行きながら、愛人たちの嘘を暴きます。
やがてユリコとアズサの二人が残ります。するとユリコが母子手帳を取り出します。「先生の子供を妊娠しています。先生の子供なら遺産相続の権利はあるでしょう」と言ったのです。ユリコは最後に相手をした愛人ではないものの、遺産相続の権利を得たのです。
アズサは「レストランで一緒だったけど、モエに会いに行くと言って先生は帰った」と正直に話しました。ケイイチや愛人たちは「モエが最後の相手か?」と言いながらモエを待ちますが、モエは来ませんでした。
やがて6人の愛人たちは「モエちゃんによろしく」と言って帰ります。一人になったケイイチは化粧をし、女装して外出します。モエこそケイイチだったのでした。
家族ごっこのネタバレあらすじ:『貧乳クラブ』
田中家の4姉妹は全員がタレントです。末っ子のモモが「貧乳でも胸を大きく見せることの出来るブラのCMの仕事がある」言い出します。貧乳4姉妹は「私が一番大きい」と言いあい、胸を触り合います。
それでも誰が一番か決めれないため、弟のテツヤを呼びます。テツヤの前で並んで上着を脱ぎ「誰が一番大きいか言え」と迫ります。そこへテツヤの彼女がやって来ます。巨乳の彼女を見た4姉妹は、テツヤに「バカにしてるのか」といいながら、もみくちゃにします。
テツヤの恋人を追い出すと、母が帰って来ました。母は稀に見るような貧乳で全くふくらみがありません。それを見た4姉妹は「仕方ないね」と納得し、モモの持ってきた仕事を受けたのでした。
家族ごっこのネタバレあらすじ:『高橋マニア』
年金暮らしのゴロウは二人の子供・ミキと剣、さらに孫のモモカの面倒を見ています。ゴロウの金をあてにして仕事をしないミキと剣を見て、ゴロウは決心します。体の調子が良くないゴロウでしたが「映画を撮る」と言って、剣を監督に、ミキをメイク担当、モモカを雑用係にします。やがてヒロイン役の井上カオルがやってきます。
映画は「晩春のいけにえ」というホラー映画です。殺人鬼のゴロウは透明人間役で、ヒロインを包丁で殺すシーンの撮影が始まります。しかし何度やってもゴロウにはヒロインを刺すシーンが出来ません。するとプロデューサーがやって来ます。「出来ないんだったらお前やれ」とカマを剣に渡します。剣が嫌がると、「いつまでもオヤジに助けてもらっていたらダメなんだよ!」と怒鳴りつけます。剣がミキを呼び揉みあっているとカマで手を切ってしまいます。
それを見たカオルが「カマは本物?」と聞きます。プロデューサーは「本物が外国で高く売れるんだよ」と言います。聞いたカオルは「私、一度殺されてみたいの、ねえ殺して」と剣に迫ります。殺すことの出来ない剣を見てゴロウが代わりますが、ゴロウもまたできませんでした。
するとモモカが包丁を持ちカオルの胸を刺したのです。飛び散る血に「一度、人を殺して見たかったの」と言うモモカは何度もカオルを刺して殺してしまったのです。プロデューサーが「カット」と叫び、カオルを片付けると、チェーンソーで体を切断し始めます。この光景にミキと剣は家を出て行きます。
寝たきりのゴロウに「私が面倒見てあげる」とモモカが言って学校へ行きました。
以上、映画「家族ごっこ」のあらすじと結末でした。
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