気球クラブ、その後の紹介:2006年日本映画。園子温監督により2006年に公開された作品で、若者たちの青春群像劇を描いた作品となっています。かつて気球サークルに入っていた主人公・二郎は、サークルの代表者であった村上の事故の知らせをきっかけに、再び集まることになります。そこで二郎は青春が終わっていくのを感じることになるのでした。
監督:園子温 出演:深水元基(北二郎)、川村ゆきえ(みどり)、長谷川朝晴(村上)、永作博美(美津子)、いしだ壱成(しゅう)、西山繭子(あいこ)、江口のりこ(さちこ)、安藤玉恵(しゅんこ)、与座嘉秋(たけし)、ほか
映画「気球クラブ、その後」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「気球クラブ、その後」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「気球クラブ、その後」解説
この解説記事には映画「気球クラブ、その後」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
気球クラブ、その後のネタバレあらすじ:起
北二郎(深水元基)は、みどり(川村ゆきえ)とともに家にいた際に1本の電話を受けます。それはかつて所属していたサークル「気球クラブ」の代表である村上(長谷川朝晴)がバイク事故に遭ったという電話でした。
サークルが自然消滅的に解散してから5年が経ち、当初から熱心に顔を出していたわけではなかった二郎は、事故の知らせを聞いても感心も薄めでしたが、村上の恋人であった美津子(永作博美)に連絡をするために、かつてのメンバーに連絡を取ります。
その後、村上が搬送先の病院で亡くなったことを知らされ、気球クラブのメンバーたちは村上を偲ぶ会を兼ねて集まることになるのでした。
気球クラブ、その後のネタバレあらすじ:承
気球クラブには、空が好きで気球に熱心に取り組んでいた村上の他にも、多くのメンバーが参加していました。しかし皆が気球に魅せられて参加していたわけではなく、サークルに参加した理由はさまざまでした。
5年が経ちバラバラになってしまった気球クラブのメンバーの中には、偲ぶ会への参加に素っ気ない態度を示す者もいましたが、最終的には美津子を除くほぼすべてのメンバーが集まり、かつてよく集まって飲んでいた気球クラブの活動拠点でもある村上の家で飲み明かすのでした。
5年前に巨大風船の中に空気を入れてその中に入り「気球バー」と称して飲んでいたメンバーたちは、その気球を村上の部屋で見つけ、河川敷に持って行って気球を膨らまし、当時のようにその中で飲みます。さまざまな話しをする中で、メンバーの一人である、しゅう(いしだ壱成)は、村上と美津子のあるエピソードを語るのでした。
気球クラブ、その後のネタバレあらすじ:転
村上と美津子は一度だけ一緒に気球に乗ったことがあり、村上はその際に美津子にプロポーズをしていたと言います。しかし美津子はその場で返事をせず、地上でもう一度プロポーズをして欲しいと告げるのでした。
村上を偲ぶために集まったメンバーたちはその場で正式に気球クラブの解散を宣言し、メンバーそれぞれの連絡先を消去して別れていきます。
メンバーのほとんどがいなくなったころに、美津子が遅れて姿を現し、タバコの火で気球に穴をあけてその中にタバコを差し入れるのでした。
気球クラブ、その後の結末
気球クラブの発端は、村上が友人から借りた一軒家に美津子と住むようになってからで、引越してきたころ村上は美津子に一通の手紙を書いていました。自分の気持ちが書いてあるというその手紙を村上は風船にくくりつけて浮かべ、その風船は天井に届きます。
「いつかバルーンが落ちてきたら読んで」と村上は美津子に言いますが、1週間経っても、1ヵ月が過ぎても、半年後もそのバルーンは天井に浮かんだまま落ちてはきませんでした。
いつしかその風船の存在は村上の中でも希薄なものになっていき、美津子は空ばかり見ていて自分を見てくれない村上に寂しさを覚えていくのでした。村上を偲ぶ会で飲み明かした日も、村上の部屋にはあの風船が浮かんでおり、二郎はその風船を持ち帰っていました。
二郎はそこに書かれた手紙を読むと、内容を誰にも告げずに手紙が付いたままの風船を公園で空高く飛ばすのでした。
以上、映画「気球クラブ、その後」のあらすじと結末でした。
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