四月は君の嘘の紹介:2016年日本映画。2011年~2015年にかけて「月刊少年マガジン」で連載された漫画「四月は君の嘘」を実写映画化。母の死がきっかけでピアノが弾けなくなった天才ピアニスト有馬公生は、バイオリニストで自由奔放な宮園かをりに惹かれていく。この出会いをきっかけに、ピアノと母との思い出に向き合っていく公生、そして、かをりもある秘密を抱えていた。お互いの才能を認め成長していく様子を切なく恋模様を織り交ぜて描く。「少年漫画」とされているが少女漫画のように描かれ男女問わず注目の作品。主人公宮園かをりがつく「美しい嘘」、その内容が明かされるラストシーンは感動、きっと誰もが涙するだろう。そんな主人公「宮園かをり」を演じるのは広瀬すず。かをりが嘘をつく相手「有馬公生」を演じるのは、数々のドラマや映画で人気の若手実力派、山﨑賢人が演じる。
監督:新城毅彦 原作:新川直司 キャスト:広瀬すず(宮園かをり)、山崎賢人(有馬公生)、石井杏奈(澤部椿)、中川大志(渡亮太)、甲本雅裕(本田博太郎)、板谷由夏(瀬戸紘子)、檀れい(有馬早希)、ほか
映画「四月は君の嘘」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「四月は君の嘘」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
「四月は君の嘘」予告編 動画
映画「四月は君の嘘」解説
この解説記事には映画「四月は君の嘘」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
四月は君の嘘のネタバレあらすじ:起
音楽室でピアノを弾いている高校生の有馬公正(山崎賢人)。彼の人生は、ピアノの鍵盤のようにモノトーンで、小学校時代からの友人・渡亮太(中川大志)や澤部椿(石井杏奈)のようにカラフルではないと感じていました。
ある日、公正と亮太は椿から知り合いの宮園かをり(広瀬すず)を紹介されます。椿はバイオリニストで、出会ったその日に彼女のコンクールに行くこととなりました。しかし公正は「俺はいいや…」と言って帰ろうとします。そんな公正にかをりが「行こ!」と笑顔で誘い、渋々コンクールに行くことにしました。
コンクール会場についた公正は、幼少期の嫌な出来事を思い出します。
子供の頃、天才的にピアノが上手だった公生。母親は自分の命が短いこともあり、息子の公生に厳しくピアノを教えてきました。母親が元気になるためにと頑張ったコンクール。しかし母親からは厳しく叱責されてしまいます。せっかく頑張ったにもかかわらず、その成果を褒めてもらえなかった公正は、怒って「死んじゃえばいいんだ!」と口にしてしまいます。
そしてその日の夜、母親は病院で亡くなってしまいました。母親を殺してしまったのは自分だと責める公正は、母の死をきっかけに自分が弾くピアノの音だけが聴こえなくなってしまいました。それからは、ピアノから離れてしまった公正。
コンクールに出場したかをりは、楽譜に縛られることなく、自由奔放に楽しんで弾いていました。そんな彼女を目の当たりにした公正は衝撃を受けます。その後、かをりのことを考えてボーっとする公正。しかし彼女は亮太に想いを寄せているようで、公正は自分の思いに蓋をしてしまいます。
かをりから「少年Aくん」と呼ばれている公正。ある日、亮太のことを待ち伏せしていたかをりと偶然出くわします。亮太が別の女の子と会っていることを知っている公正は、必死で嘘を付きます。亮太とデートできないと分かったかをりは、「じゃああなたを代役に任命します」と言って、二人でカフェに行くことにしました。
カフェにはピアノがあり、小さな女の子2人が楽しそうに演奏しています。すると、かをりが公正にピアノを弾くよう無理やり仕向けます。公正は渋々ピアノを演奏することに。最初は順調に演奏していた公正ですが、途中で指がとまり弾けなくなってしまいました。公正は「ごめん…」と言って、走ってカフェを飛び出します。そんな彼を追いかけ、かをりは夕日が見える丘へと公正を連れて行きました。
「もうピアノは弾かないの?」と尋ねるかをり。同年代で公正のことを知らない演奏家はいないと前置きしたかをりは、「だって君は私達の憧れの人だもん」と言います。公正は自分が弾くピアノの音が聞こえないと告白。正確に言えば最初は聞こえるのですが、途中から聞こえなくなるのです。集中すればするほど聞こえなくなる公正。かをりは「聞こえなくても弾けばいいのに」と言い、自分の伴奏をしてほしいと頼みました。
四月は君の嘘のネタバレあらすじ:承
公正は伴奏はできないと断りますが、かをりは無理やり音楽の世界へ引きこもうとします。それでも公生は断り続け、コンサートの日になりました。学校の屋上にいた公正を、かをりが迎えに来ます。
ピアノを弾くことが怖いと話す公正に、自分がいるので大丈夫だと励ますかをり。満足できる演奏ができなくても、聞いてくれる人に全力届けたいのだと思うかをりは、公正に頭を下げて「伴奏をしてほしい」と頼みます。公正は「どうなっても知らないから…」と言い、コンクール会場に向かうのでした。
コンクール会場についた公正は、緊張して楽譜しか見ていません。そんな彼に「前を向いて私を見て、旅の恥はかきすて。君は一人じゃないよ、一緒に恥をかこう」と、かをりが声をかけます。そしてついに、かをりたちの番になりました。公正は途中でやはり音が聞こえなくなり、テンポがくるってしまいます。そしてかをりの演奏の邪魔にならないように、演奏をやめてしまう公正。
すると、かをりも途中で演奏をやめてしまいました。しかし、公生と弾くことを諦めていなかったかをりは、再びバイオリンを弾き始めます。そんな彼女の姿を見た公正も再びピアノを弾き始め、音が聞こえなくても自分の中にあるものを引き出し、最後まで演奏することができました。
演奏が終わると、観客は総立ちとなり二人に拍手を送ります。かをりは「公正くんありがとう。ここにいる人たちは、私たちのことを忘れないでいてくれる。」と笑顔で告げました。コンクールは失格となりましたが、大勢の人に感動を届けることができた公正とかをり。
後日、コンクールの入賞者しか出られないガラコンサートに、かをりが招待されます。かをりは「もう一度あなたと演奏したい」と告げますが、また彼女の演奏をだめにするかもしれず、公正は断ります。「誰だって舞台に立つのは怖いよ。でも思い切って飛び込もう!」と言って、橋の上から川に飛び込むかをり。いつでも全力で自由奔放なかをりを見て、公生も同じように橋の上から川に飛び込むのでした。
四月は君の嘘のネタバレあらすじ:転
びしょ濡れになった公正は、かをりを自分の家に連れて行きます。「ピアノはどこにあるの?」と、勝手に部屋を開けてピアノを探し始めるかをり。するとずっと開かずの間だったピアノの部屋には物が散乱し、埃のたまったピアノがありました。
かをりは「ごめんね…」と小さくつぶやき、掃除を始めます。部屋を片付けたかをりは、破られた楽譜を見つけました。その曲は、公正の母親が好きな曲で、コンクールで母親に叱責された苦い思い出のある曲でもありました。トラウマのように感じていた母親の存在を乗り越えるかのように、その曲を練習するようになる公正。
そして夏になり、ガラコンサート当日になりました。しかし、かをりが姿を現しません。順番をずらしてもらえないかと交渉しますが、入賞者でもないかをりにトリを任せることは出来ないと言われてしまい、仕方なく公正は一人で舞台に立つことにしました。自分一人でかをりの想いを背負い、ピアノを演奏する公正。天国の母親に聞いてもらえるように、一生懸命に演奏しました。
その後、演奏を終えた公正は、かをりが病院に入院していることを知ります。コンサートに向かう途中で倒れて、救急車で運ばれたのだと説明するかをり。軽い検査だと明るく振る舞っていたかをりですが、実は彼女はすでに重い病におかされていました。
2学期が始まっても、かをりは入院したままです。そんな時、急にかをりが公正の前に現れました。病院を退院したかをりは、これからまた学校に通えるのだと嬉しそうです。その後、二人でショッピングを楽しみ、カフェに行き最後に海に行きました。帰ろうとすると、かをりが「カバンを学校に忘れた」と言い出します。しかしそれは嘘でした。
実は、一日だけ外出許可をもらっていたかをり。最期に行ってみたかったところを色々と周り、最後にどうしても来たかったのが学校でした。かをりは、ようやく自分が病気だと打ち明けます。心配になった公正が「病院に戻ろう」と手をひきます。するとかをりが「自分で戻れるから!」と怒って走り出しました。
その後、かをりは倒れてしまい、病院に運ばれます。気がついたかをりから「ごめんね、いつも私のわがままで苦しめて。こんなんなら、私達出会わなきゃよかったね」と言われた公生は、黙って病室を後にしました。
四月は君の嘘の結末
その後、かをりに会おうとしない公正の背中を、亮太と椿が押します。意を決した公正が、ついにかをりに会いに行きます。公正は「コンクールに出ようと思っている。そこで一緒に演奏したい」と告げました。その言葉を聞いたかをりは、かなり難しいと言われていた手術をうける決心をします。
公正のコンクールの日、かをりは手術を受けます。かをりと出会えたことで、音楽の道に再び戻ることができた公正。手術を受けるかをりに届けとばかりに弾いていると、そこにバイオリンを弾く彼女の姿が浮かびました。公正は夢中になって演奏します。そして演奏が終盤に向かうにつれて、かをりの幻想も消えていきました。
また、桜咲く春がやってきました。いつもと変わらない光景があります。その中に、かをりの姿はありません。公正は一通の手紙を受け取ります。かをりからの手紙でした。外出許可をもらったかをりが、公正と一緒にデートした日に、二人で選んだ便せんに書かれていました。
かをりが最期に残した手紙には、今まで隠していた「嘘」が書かれていました。はじめて公生とかをりが出逢ったのは5歳の時、ピアノ教室のコンクールの時でした。
ピアノを弾く公生に一瞬で心を奪われたかをり。一緒に演奏するため、ピアノを辞めてバイオリンに転向したこと。前から入退院を繰り返し、自分の寿命が短いことで後悔しないように生きることを決心し、メガネからコンタクトに変え、バイオリンも楽譜にとらわれず自由に演奏するようになったことが書かれていました。
そして最大の嘘が、亮太のことが好きだということです。しかしかをりの嘘のおかげで、公生もまたピアノに向き合うことが出来ました。
手紙の最後には「私のことを忘れないでね、約束だよ。届くかな? 届くといいな。君が好きです」と書かれていました。手紙を読みながら泣き出す公正。そんな彼の近くには、椿も亮太もいます。
以上、映画「四月は君の嘘」のあらすじと結末でした。
「四月は君の嘘」感想・レビュー
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この映画は、私が日本に戻ってきて始めてみた恋愛映画だったのですが、1つの嘘が過去を乗り越えるきっかけになるということを描いている作品で、嘘をつく理由や、手紙の内容にとても感動できました。私が活動しているのは主に韓国なのですが、過去あったことを今や未来に活かせるように、誇りを持って活動していきたいと思いました。
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この映画を見て感動しちゃいました!!!!
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この映画で一番心に残ったところは、公生がかをりのおかげでピアノを自由に弾けるようになったことです。
寿命が短いかをりが好きな人のために嘘をつくという部分に強い感心を持ちました。
また、かをり役は広瀬すずさんだからこそ心に残る映画だったと思います。 -
映画は観てない‼️けど、マンガ版はいいよ(=^x^=)
誰しもトラウマはあるはず。
でもそのトラウマを誰かが手を差し伸べてくれたことで克服できることもあるんだと教えてくれた映画でした。
音楽をとして繋がった二人はお互いの壁にぶち当たりますがどうにか乗り越えようとしていきます。
宮園かをりは本当に強い女性だと思います。
彼女がいたからこそ関わってきた人にとは前に進もうと頑張れる。
人は思っている以上に強い生き物だと感じました。