転がるビー玉の紹介:2019年日本映画。古い大きな部屋をシェアする同世代の3人の女性。愛、瑞穂、恵梨香とそれぞれ立場も仕事も違う3人でしたが、町の再開発により、3か月以内の退去を命じられます。それぞれ自分の夢を持つ3人の共同生活を描いた、青春ドラマです。
監督:宇賀那健一 出演者:吉川愛(愛)、萩原みのり(瑞穂)、今泉佑唯(恵梨香)、笠松将(啓介)、大野いと(テテ)、大下ヒロト(田村)、日南響子(紘子)ほか
映画「転がるビー玉」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「転がるビー玉」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
転がるビー玉の予告編 動画
映画「転がるビー玉」解説
この解説記事には映画「転がるビー玉」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
転がるビー玉のネタバレあらすじ:起
愛、瑞穂、恵梨香の3人は同世代で、古い広い部屋を借りてシェアしています。愛はモデルをめざしてオーデションを受けては落ち続け、アルバイトをして生計を立てています。瑞穂はNYRONという出版社に勤めていますが、ミスが多く上司からいつも叱られ、パシリに使われています。恵梨香はギター一本でストリートライブをし、聞いてくれたら人から小銭をもらい生活していますが、実は実家から仕送りを受けています。
そんな3人は、家に仕事の話は持ちこまず、仲良くやっています。恵梨香が食事を作る役で、それぞれ役割分担ができています。
ある日、瑞穂の髪の毛を切っていると回っている洗濯機から変な音がします。フタを開けると少し欠けた青いビー玉が入っていました。瑞穂の出版社で打ち上げパーティーがあった時、その準備として瑞穂がビー玉を飾っていたものを持ち帰っていたのでした。見つけた愛は「もらっていい?」と聞きます。
愛は二人には「オーデションは上手くいっている」と話しますが、実は面接でいつも質問に答えられず落ちてしまっています。その時「いつも一緒だね」と言う、同じ面接で顔を合わせる紘子と話します。紘子も私と同じだろうと思っていた愛でしたが、紘子はすでに瑞穂の出版社の丹羽に気に入られ、その地位を確立していたのでした。
転がるビー玉のネタバレあらすじ:承
ある夜、部屋が停電になります。3人はローソクをつけて楽しく過ごします。停電の直らない翌日、3人が帰ってくると大きな封書が届いていました。中を見ると不動産屋から、町の再開発で3カ月後に取り壊すので出て行ってくれという内容でした。3人は顔を合わせて黙りこみます。
愛は、元彼でカメラマンの菱川に会います。愛は仕事が欲しくて「また撮影に使ってよ」と頼みますが、菱川は「何もしていない君は魅力的だけど、カメラの前に立つと作っちゃうところが嫌なんだよ」とキツイ言葉を浴びせるのでした。
恵梨香は二人のためにゴーヤチャンプルを作っていて、包丁で手を切ってしまいます。そのころ瑞穂はクラブで愛に声を掛けた田村という若者と意気投合し、そのままSEXしてしまいます。SEXが終わると瑞穂は不機嫌になり家に帰ります。恵梨香が「夕ご飯作ってるよ」と言いますが、瑞穂は反応しません。恵梨香が「外であった事の感情を家に持ってこないで」と怒りだし、そのまま寝てしまいます。そこへ愛が帰って来ます。愛もまた落ち込んでいました。
転がるビー玉のネタバレあらすじ:転
家に帰りたくない瑞穂は肉体関係を持っている啓介と居酒屋へ行きます。「ほかの人とやった」と告白する瑞穂に、啓介は「もう帰ろう」と言います。瑞穂は泣きながら「私を捨てるならここで捨てて」と泣きだすと、啓介が「愛しているから」となだめます。
翌朝、瑞穂が出勤すると、瑞穂のミスで会社が大騒動になっていました。先輩社員は「遊び半分でやるなら来ないで」と言い、丹羽は「お前の仕事はほかの人に任せた、帰っていい」と言います。瑞穂が帰っていると、彼女を連れた啓介に会ってしまいます。
そのころ、愛は人気モデルのテテの仕事に参加したものの、テテから「あなた憧れだけでモデルの仕事やっているでしょう?私は死に物狂いでやってるの、本気じゃなかったらやめな!」と言われてしまいます。
いつも一人しか聞きに来ない恵梨香の路上ライブに、4人集まっています。3人が小銭を入れると、残った若者が話しかけてきます。恵梨香は若者に「3人で暮らすようになってから、夢を見るようになった。朝起きたら話相手がいることは素晴らしい」と言いました。
転がるビー玉の結末
一人部屋で落ち込む愛は、突然ランニングを始めます。そして帰ってくると、体型維持の為に決して食べなかったポテトチップスを貪り食います。そこへエリカが帰って来て「どうしたの?」と聞きます。愛は「今度落ちたらやめようと思っていたオーデションに何十回も落ちた。もうどうしていいかわからない」と泣きだします。
恵梨香が愛を抱きしめていると瑞穂が帰って来ます。瑞穂も泣きながら抱き合います。そして「思い出に花火やろう」と言って、部屋の中で線香花火を楽しみました。
退去の準備中、瑞穂が置いていたビー玉の瓶が落ちて割れてしまいます。恵梨香は「新しい曲を聞いて」と屋上に二人を誘います。愛が青いビー玉を見つめていると、恵梨香が「転がるビー玉という曲よ」と言って歌い始めたのでした。
以上、映画「転がるビー玉」のあらすじと結末でした。
まるで実際に起っていることをそのまま映画にしたような、リアル感満載な作りがおすすめポイントです。こういう平凡からはみ出すだけの変化を映画で表現することで普通の映画と違う感じ方ができるのだなと改めて感じるものでした。