リトル・フォレスト 冬・春の紹介:2015年日本映画。講談社から出版された一人の女性が小さな北国の自然あふれる村で暮らしていく様子を描いた漫画を原作としています。作者が実際に北国の小さな村で生活した経験を元に漫画を描いています。映画はその原作を忠実に再現しており、豊かな自然、食材を中心として、一人の女性の心理描写を丁寧に描いています。「夏・秋」と「冬・春」に分けて上映されました。「冬・春」は「夏・秋」の続編であり、前作品よりもストーリー展開に動きがあります。
監督: 森淳一 出演: 橋本愛(いち子)、三浦大貴(ユウ太)、松岡茉優(キッコ)、温水洋介(シゲユキ)、桐島かれん(福子)ほか
映画「リトル・フォレスト 冬・春」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「リトル・フォレスト 冬・春」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
リトル・フォレスト 冬・春の予告編 動画
映画「リトル・フォレスト 冬・春」解説
この解説記事には映画「リトル・フォレスト 冬・春」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
リトル・フォレスト 冬・春のネタバレあらすじ:冬・・・クリスマスケーキ
いち子は北国の小さな村の一軒家で一人で暮らしています。元々母親の福子と暮らしておりましたが、彼女が高校生の時に失踪していました。彼女はそんな母親がクリスマスケーキを作ってくれたことを思い出します。母親はクリスマスを祝うような女性ではありませんでしたが、いち子が小学生のころ、たまに外国人の男性がくると、クリスマスケーキを作ってもてなしていました。いち子が今思えば、その外国人の男性は母の元恋人だったのかなと推測します。母の作るクルスマスケーキは2色の分かれており、その方法が分かりませんでしたが、大人になったいち子はその方法を習得し、2色のケーキを作り、友人のユウ太とキッコにふるまうのでした。
リトル・フォレスト 冬・春のネタバレあらすじ:冬・・・小麦入りハット
ある日、お茶をしていたキッコと喧嘩をしてしまいます。原因はキッコが職場での悩みをいち子に打ち明けたところ、彼女が不用意な一言を言ってしまったことが原因でした。キッコから「人とそんなにちゃんとむきあったことがないのに、よく人にそんなことが言えるね」と言われてしまいます。いち子はその言葉がずっと心から離れず、小麦入りハットというお菓子の生地を寝かせたあと、雪道を歩きに外へ出ます。反省した彼女が戻ってくると、カレーを持ったキッコが家の前で待っていました。2人は仲直りして、二人で小麦入りハットを食べます。
リトル・フォレスト 冬・春のネタバレあらすじ:冬・・・塩漬けのわらび
塩漬けのわらびが足りなくなってしまい、村の人にわらびを貰いに行きます。「この村の人は働き者だ」といういち子に、ユウ太は「いち子は一人で暮らして何でも一人でやって偉いと思うけど、どこか村のことは他人ごとで、自分をごまかすために、村で生活している」と言われてしまいます。いち子の気持ちはユウ太の言う通りでした。一度街へ出るために村を離れたものの、街での生活が上手くいかず、逃げるようにこの村へ戻り、自分をごまかすように村の自然とともに暮らしてきたのでした。このままではいけないという気持ちがいち子の気持ちに湧き上がります。
リトル・フォレスト 冬・春のネタバレあらすじ:春・・・つくしの佃煮
春になり、母親から手紙が届きます。自分がどこに住んでいるのか具体的に書いておらず、今の母の気持ちを手紙でしたためたものでした。ある日、いち子はバイト先で上司に怒られ、一人でいることの大変さ、労働の大変さを改めて感じます。そして、自分の母親はどうだったのか、自分は母親にとって家族であったのか考えるようになります。大量のつくしを山から取り、佃煮にします。つくしは大量に取るのが大変だけど、おいしいと思える部分は少なくて、人生と労働について考えます。
リトル・フォレスト 冬・春のネタバレあらすじ:春・・・春キャベツケーキ
いち子の畑には大量にキャベツが収穫でき、近所におすそわけします。ふと彼女はキャベツでケーキを作ってみようと思います。出来上がったケーキをユウ太に食べさせると「ただのお好み焼き」と言われてしまいます。そんなとき、また母から手紙がきます。その手紙には母の近況と、人生は同じところを廻るようで円ではなく螺旋状なのだというようなことが綴られていました。いち子はその手紙を読み、このままではダメだと来年のためにジャガイモを植えるのをやめます。
リトル・フォレスト 冬・春のネタバレあらすじ:春・・・タマネギ
いち子は村を出て行きました。いち子が残したタマネギの畑をユウ太とキッコは耕します。彼らはいち子はまた戻ってくるだろうと話ます。5年の月日が経ち、ユウ太とキッコは結婚して子供をもうけます。村の神楽祭りにいち子の姿がありました。彼女は街に出てから結婚し、この村へ戻ってきました。街から逃げるように、目的を持たずに村にいた頃のいち子とは違っていました。彼女は堂々と神楽祭りで踊りを舞います。そんないち子をユウ太とキッコは眩しそうに見守るのでした。
以上、「リトルフォレスト冬・春」のあらすじと結末でした。
夏・秋も見たので続きのこの作品を見ました。前作と同様、美しいスローライフと美味しそうな料理が淡々と描かれています。このままの生活でいいのかと悩む主人公には共感しました。ハッピーエンドで終わったので安心しました。ぜひコロナ禍の今見て欲しい作品です。